IE手法とは?改善を進める科学的管理法の全容(完全保存版)

IE手法とは?改善を進める科学的管理法の全容(完全保存版)

IE手法とはいったいどういうものか?

個別にお伝えしてきたIE手法、つまり
職場の改善を進める科学的管理法の
全容について改めてまとめていきます

今回は完全保存版として
何度も読み返していただくことで
さらなる理解につなげてください

職場を良くしたいと考えて
このサイトに辿り着いたあなたにこそ
ぜひ役立てていただければ幸いです

 

IE手法とは?科学的管理法の全容について

IE手法とは
インダストリアルエンジニアリング
(英: industrial engineering)を
日本的に略して読んでいる
工学の一分野を指します

そもそもは20世紀初頭に
F.W.テイラーが作業測定管理法
ギルブレス夫婦が動作分析法などの
手法を確立したところから始まった
仕事を科学する方法の集大成です

IE手法の歴史
┣ 科学的管理法の確立/F.W.テイラー
┃  ┗ 仕事を科学するテイラー的業務改善への取り組み
┣ 動作研究/ギルブレス夫婦
┃  ┗ ギルブレス夫婦が追い求めた理想と現実
┗ 人間関係論の概要/J.E.メイヨー
   ┗ ホーソン実験の失敗と問題点

これらIE手法を使う時には
おおまかに以下の3つのステップで
進めることとしています

【IE手法の3つのステップ】
STEP1:改善する対象範囲を決定
STEP2:現状を細かく観察する
STEP3:対策案を検討して改善する

これらのステップをどれだけ多く
実施することができるのか?が
事業全体の実力を決定づけることは
間違いないでしょう

ではこの3ステップについて
もう少し詳しく説明します

 

STEP1:改善する対象範囲を決定

まずはどこから改善を進めるのか?を
考えていくことからスタートです

もし改善を進めたことがなければ
職場のどこから着手していっても
ある程度成果が出るかもしれません

しかしやはり
しっかりと現状を数値で把握して
優先順位の高い問題から
解決していきたいですよね

そのためにまず最初に
このステップを取り組んでいきます

 

STEP2:現状を細かく観察する

改善対象がしっかり決まったら
その対象の現状を細かく観察します

そのためのツールが
IE7つ道具だというわけです

7つの手法にはそれぞれ特徴があり
どんな問題にはどんな手法を使えば
最短で成果を獲得することができるか

それを知っていると知らないとでは
大きく結果が変わってきます

とは言っても使ったことがない手法は
評価がしようもないと思いますので
すべて少しずつでも試して
慣れていくことが重要なポイントです

 

STEP3:対策案を検討して改善する

そして最後のステップが対策案を
じっくりと検討していくプロセスです

これまでIE7つ道具を活用して
見えてきた問題点について
対策案を着想するための考え方や
フレームワーク・手法などを駆使して
検討を繰り返していきます

ここは仮説-検証、試行錯誤ですね

そんな3ステップをしっかり進める
そのための手助けとなる手法を
ご紹介しているのがこのサイトです

それぞれのリンクを参考にして
学習を進めてください

 

改善する対象を決める時の分析手法

あなたの工場はどんな職場ですか?
どんな構造でどんな問題が存在していて
どんな理想を持っているのいるのか?

このサイトを探し当てて熱心に読んでいる
あなたならすでにある程度知っているはず
『どうして問題が解決できないか』
『こうすればもっと良くなるのに』
『あんな状態になれば理想的なのに』

自然に浮かび上がってくる問題意識
こうすればと自然に生まれる改善意識
なんとなく感じ取るゴールイメージ

自らの職場がもっと良くなればと
少しでも考えることは普通であり
実行を伴わない小さな意見を
持っていることはとても自然です

そんな多くのヒトが持つ小さな意見を
集めて共通の課題として顕在化させる

そのきっかけとして使えるのが
P-Q分析 or P-MH分析
ワークユニットの考え方です

この職場にとってどの製品が重要か?
改善するのは工程?作業?動作?
まずはこれらの意見を
やりとりすることから始めましょう!

 

 

IE7つ道具とそのつかい方のすべて

IE7つ道具は職場の状態を
見える化していくためのツール集です

その7つの道具を改めて
紹介してきましょう!

 

①タイムスタディ(時間研究)

作業をいくつかの単位に分解して
それぞれかかっている時間を測定し
どの作業にどれくらいの時間が必要か
それを細かく見えるようにするツール

それが最初のタイムスタディ
(時間研究)です

この分析結果によって
どこの部分を最初に改善していくか?
どうすればムダをたくさん省けるか?
メンバーでよってたかって改善案を
検討していく共通情報がつくれます

そして最終的により良い作業方法で
お手本となる=標準時間を設定して
実績管理が可能な仕組みを
整えることができます

 

②稼働分析

次の道具は作業者や設備の稼働状態を
明らかにすることができます

ここではモノを加工している時間以外
すべてが改善する対象だと判断します

自分たちの工場のムダな時間は
いったいどのくらい存在しているか?
どんな対策が時間短縮につながるか?

それらをメンバーで共有することが
まずは改善への1歩だということです

 

③工程分析

製品やモノの流れにフォーカスして
プロセス全体を俯瞰して見ていきます

いろいろな手法で図に示して
最終的に工程分析表などにまとめて
改善案を検討していきます

 

④動作分析(作業分析)

数ある分析手法の中で最も
種類が多いのがこの動作分析です

やはり実改善に結びつく作業や動作を
取り扱うため重要度はとても高いです

一方で作業や動作は具体的なので
取り扱いやすい分野だとも言えます

ぜひメンバーでしっかり議論して
改善を進めていただきたいところです

 

⑤レイアウト分析

さらに工程全体を改めて見つめ直す
レイアウトの見える化手法です

レイアウトによるムダがないか
徹底的に洗い出していくのに最適です

⑤レイアウト分析
┗ レイアウト分析の使い方編

 

⑥マテハン分析

さらに運搬のムダに集中して
見える化を図る分析手法です

運搬は付加価値のない動きであるため
最終的にはなくせないか?が
改善目標となります

 

⑦事務工程分析

最後は工場だけではなく
事務所も改善対象として
改善を進めていきます

 

改善案の着想を広げる基礎的な考え方

IE7つ道具で工程の状況の見える化を
進めていくことで誰もが問題を
見つけやすい状態になります

そしてその時に参考にしていただきたい
着想を広げる基礎的な考え方です

ぜひ積極的に活用してみてください

 

IE手法とは?改善を進める科学的管理法の全容(完全保存版)まとめ

これまで解説したきたリンク集として
完全保存版として活用いただければと
考えています

IE手法の繰り返し学習用として
困った時のインデックスとして
ご活用いただければ幸いです

 

 

それでは今回はここまでとなります
今後とも宜しくお付き合いください☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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