IE手法の7つ道具②稼働分析1概論編

IE手法の7つ道具②稼働分析1概論編

IE手法の7つ道具の1つ目
タイムスタディ(時間研究)について
どんな手法なのか?をお伝えしたのが
前回の記事でした

【前回記事】>IE手法の7つ道具①タイムスタディ(時間研究)編

今回はIE手法の7つ道具の2つ目として
稼働分析についてお話したいと思います

しばらくお付き合いくださいませ

稼働分析の概要について

稼働分析というネーミングのとおり
稼働率および労働時間削減に貢献します

特に我々のような第三者が
工場全体の生産状態を把握したい時に
稼働分析手法を活用して
短期間で問題点を把握するのによく使います

実は稼働分析の特色として
何をもって稼働とするのか?
何をもって不稼働とするのか?
つまり付加価値ポイントの位置

まずはそのあたりを最初に見極めます

また、稼働の状態を見るために
対象の作業がどこで行われていて
どんなヒトがやっているのかなど
大まかに把握する必要がある

そのため結果的に工場全体の概要を
詳しく知ることができるのです!

とは言っても
何のことだかまだわかりませんよね

説明を続けていきます

稼働分析とは?いったいどんな手法?

【稼働分析とは】
ある時間帯(例えば就業時間)の中での作業者や設備の状態の時間比率を把握する手法である。

着目すべきは時間比率であることです

具体的にはどんな分析ができるのか?
もう手っ取り早く分析結果の実例を
参考にみてみましょう

IE手法の7つ道具②稼働分析 ワークサンプリング編

就業時間に対して
稼働時間と不稼働時間と分けて記載します

3つのライン別に特性が表現できたり
補助機能の内訳を診たりします

長年作業に携わっていた方に
客観的に把握できるツールとして
活用可能だということです

稼働分析の目的~何のために稼働分析をするのか~

(1)生産性の向上余地をおおまかに把握する
(2)おおよその各作業、状態の時間値を把握する
(3)ロスを定量化して改善のための対象を絞り込む

稼働している、稼働していない
そういった良し悪しを評価するのでなく

時間の比率を求める過程により
職場の状態の見える化を行えるのです

何から改善すべきかの優先順位を診たり
どこまで生産性が上がりそうかわかったり
日常感じている状態を定量化できたり

そんな成果が期待できる
相当使える手法だということです

どうです?興味が出てきましたでしょうか

稼働分析の種類~タイプ別の特徴~

稼働分析には、大きく3種類あります
(1)連続観測法
(2)ワークサンプリング法
(3)その他の方法

(1)連続観測法

稼働分析を行うにあたって
連続的に対象を観察して
その時間比率を出す手法です

(2)ワークサンプリング法

瞬間的にある状態を観測することを
積み上げていくことで
信用に足る数のサンプルが
溜まった段階で評価をする手法です

そのサンプリングの方法は
評価者が目視で確認するやり方と
作業者の申告制があります

もちろん前者が一般的です

(3)その他の方法

その他には日報を集計する方法
または計測器を活用する方法があります

近年のIoTは、計測器技術の発展ですね
できれば将来的に装備していきたいところ

稼働分析を進める際の重要ポイント

さて、いくつかの稼働分析の種類を
ご紹介しましたが、ここではもれなく
徹底すべきポイントをお伝えします

まずは状態の記録していきますが
それは稼働なのか、不稼働なのか
これは補助機能の◯◯でカウント、など

事前に擦り合わせる必要があります

これをしっかり決めておかないと
稼働分析自体がが信用できない、と
評価を受けることがあるほど重要です

この分類項目をセンスよく決めることが
その後の分析の精度を決定してしまいます

例えば、分析対象の事業モデルによって
『歩く』ことが稼働なのか、不稼働なのか
変わることがあります

また『不稼働』を分類する項目によって
改善する対象をみつけられるかどうかが
決まってしまいます

なので、事前の摺り合わせが
大変重要なわけです

IE手法の7つ道具②稼働分析1概論編まとめ

さて、今回は稼働分析の概論について
お話をしてみました

いったいどんなものか

ある程度イメージは出来たでしょうか?

次回では稼働分析の代表的な種類である
ワークサンプリング法について
詳しく説明していきたいと思います

それでは今日はここまでです
今後ともよろしくお付き合いくださいませ☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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