製造業におけるIoT導入の現実①~IoTの役割と現実~

製造業におけるIoT導入の現実的な事例①~小規模製造業での導入状況~

さて、兵庫県中小企業診断士協会で
IoTの調査研究内容の全容について
報告をさせていただきました

ま、ちょっと説明が長かったので
要点がわかりにくかったかもですが
今回はその中でもIoT導入事例

 
つまり製造業における実例として
実証実験を行った内容について
IoTの役割の解説を含めて
2回シリーズでお話していきます

今回も読み終えるまでの時間
しばらくお付き合いくださいませ

 

目次

なぜIoTの導入が注目されているのか?

製造業のIoT導入事例としての調査報告内容~小規模製造業での導入報告~

これまで『ものづくりの世界』では
これまでいくつかの産業革命が
起こってきたとされています

振り返ってみると確かに
革命と呼ばれるにふさわしいですね

 

第1次産業革命

これは蒸気機関の発明です

これまでは動力の手段は
ヒト、あるいは動物の力を借りて
活用することが主流でした

しかしこの蒸気機関によって
それらを大きく絞ぐ動力を
人類は手に入れました

 
これによって船は世界を旅して
蒸気機関車や工場の動力として
利用されるようになってきました

我が国、日本で有名なのは
黒船来襲ですよね

思わず鎖国を解いてしまうくらい?
衝撃的な革命だったというわけです

 

第2次産業革命

そしてお次は電気、モーターです

これも蒸気機関と違って
電気というエネルギーを転換して
あらゆる働きの可能性を生みました

 
これも蒸気に次いですごいですよね

夜の街の灯りを彩る照明や
テレビ、洗濯機、冷蔵庫などなど
一般社会をとても便利にしました

 

第3次産業革命

そしてお次はICとプログラムです

IC:集積回路の登場により
高性能機能をミニマムサイズにでき
プログラムによって工場の自動化が
徐々に進んでまいりました

これらによって生産性が
飛躍的に向上してきました

 

第4次産業革命

そして現代に起こっているのが
IoT、人工知能、ビッグデータ及び
クラウドなどの
自律化、相互協調機能の構築です

 
まだピンとこないかもしれませんが
産業革命ってそういうもので
いつのまにか便利になっていきます

でもこんな便利なテクノロジーは
味方につけておきたいところですね

IoTはその代表的なひとつの機能で
これらを率先して職場に導入して
あのライバル企業よりも少し先に
生産効率向上の恩恵を受けるため
積極的に取り組んでいくべきです

 

生産性を向上させる4つのプロセス

製造業のIoT導入事例としての調査報告内容~小規模製造業での導入報告~

生産性を向上させるためには
当たり前ですがIoTを導入したから
『はい!できました!』と向上する
ものではありません

なぜなら、IoTが果たす機能は
改善の一部しか担わないからです

 
上記の表には生産性向上に必要な
4つのプロセスを記載しています

我々はまず現状を①調べることから
スタートさせる必要があります

次にその調査結果をあらゆる手段で
現在の状況がどうなっているのか
②整理することで問題を見える化

そしてそれによってどう改善すべきか
③考えるわけです

そのことで最終的に最適策を見つけ
④実行することで職場を成長させます

 
こうやって1つひとつ丁寧に
生産性の高い職場へと進化させ
この回転を徐々に高速化させること

それが我々の至上命題という構造は
これまでもこれからも
変わらないわけです

ただ、この機能を自動化する方向が
実は第4次産業革命の本質
なんです

どういうことか?説明しましょう

 

改善機能の5つの自動化ステージ

生産性を向上させる機能の自動化

以下にこれらを実現させるための
5段階のステージを表現してみます

 
製造業のIoT導入事例としての調査報告内容~小規模製造業での導入報告~

 

ステージ0:すべてヒト

なにも導入していない状態では
これらの4つのプロセスはすべて
ヒトの手で行っています

ある優秀なリーダーが行うより
できるだけ組織的に回せる仕組みが
欲しいところですよね

そして次のステージでは
一部を自動化していきます

 

ステージ1:IoTの導入

4つのうち①調べるプロセスを
IoTツールを導入することで
自動化を図ります

 
ま、完全自動化には工夫と投資が
必要とはなりますがこれによって
圧倒的に調べる労力を時間短縮を
図れるというわけです

まず最初のステップとしては
これでいいとおもいます

 

ステージ2:ITツールを使う

次はIoTで調査したデータを
ITツールを使って②整理します

これは最初はヒトの手で
データをエクセル等にインポートし
あーでもない、こーでもない、と
分析することが必要ですが
定型化できればシステム化可能です

 

ステージ3:AIが改善案を検討する

実はまだAIはそこまで賢くなく
現実的には開発待ちのところです

ただ、AI:人口知能が使えれば
これらを高速で的確に検討できます

 

ステージ4:改善案の実行も自動で実施

そしてAIで考えた改善策を
スマートファクトリーならそのまま
自動的に実行してくれます

こういった自動化ステージから
IoTツールの役割と現実が
見えてくると思います

 

IoTツールの役割と現実

IoTツールの役割とは①調べることの
自動化機能を果たすことです

つまりそれ以上でも以下でもなく
IoTツール単体だけ活用しても
改善の役には立たないんです

 
それはなぜか?

 
4つの改善プロセスの1つだけでは
改善はまったく進まないからです

そのためすべてをヒトの手で
回してみないことには始まりません

IoTツール導入の背景には
必ず改善活動を進められるチカラが
備わっていないと意味がないのです

 

また、現実的にはIoTツールで得た
データを②整理するためには
それ相当のITスキルが必要です

つまり現時点ではIoTツールと
ITツールとを組み合わせて
ステージ2までが現実です

 

小規模製造業での導入状況まとめ

さていかがだったでしょうか?

調査研究報告と同じことを
かみくだいた表現で再説明しました

ご理解いただける方が
この記事で増えれば嬉しいです

 
 

それでは今日はここまでです

今後とも宜しくお付き合い下さい☆

長文乱文を最後まで読んでくださり

いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

 

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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