IoT改善事例⑰スマートデバイスを活用した『見える化システム』を自社開発

IoT改善事例⑰スマートデバイスを活用した『見える化システム』を自社開発

自らの職場をIoTのチカラを借りて
よりよいものに進化させる改善事例を
紹介していくこのコーナーの17回目

今回はエンジニアが欲しい情報を
価格の安いスマートデバイスを活用し
『経営と現場の見える化』を実現した
IoTな改善事例のご紹介です

しかもこれらのノウハウを
他の中小ものづくり企業向けへと
サービス提供をはじめたほどの
レベルで実現しています

そんなシステムづくりを進めた
先進的なIoT会社とは
どんな会社でしょうか

早速、紹介していきましょう

 

IoT改善事例⑰の企業概要

IoT改善事例⑰スマートデバイスを活用した『見える化システム』を自社開発

IoT改善事例⑰の改善企業の得意とするパイプ曲げ加工


 

【企業概要】
企業名:武州工業株式会社
資本金:4000万円
売上高:約13億万円(2017年時点)
従業員:160名
設立年:1952年(67年間)
事業概要:自動車用金属加工部品、医療向け部品等の製造

当社は昭和27年の創業の老舗企業
実に67年も事業を継続してきました

自動車用の熱交換器パイプと
板金部品の製造を継続することで
事業を拡大してきました

現在ではパイプ曲げ加工という
コアな技術を活用することによって
医療機器や航空宇宙など
あらゆる業界に事業を展開

また、中小企業として珍しい
低価格戦略を選択しています

それを実現するためのプロセスとして
一個流し生産方式を採用

各々の作業員が自ら生産計画を決め
出荷までを担うことで効率的な生産を
実現し低価格を実現しています

しっかり市場調査をしなければ
なかなかこの戦略は選択できません

経営者が経営者の仕事をしっかりと
こなしている状況が伺えます

そんな会社が持っていた課題とは
どういったものだったのでしょうか

 

当社が抱えていた課題

当社は多くの業界からの受注品に
対応していくようにしています

しかし実際の注文は時期によって
品目や量に波があります

そういったお客さまからの
急な要求に応えるために
当社では戦略的に多くの在庫を
持つようにしていたのです

ですがその在庫管理の方法が
いまだに紙媒体を使った手作業のため
膨大な負荷がかかっていることが
当社の悩みのタネでした

また、グローバルな競争環境の中で
海外の製造者に価格競争で勝つために
生産方法や生産管理の工夫が必要だが
一個流し生産方式の採用以上の
改革がまったく進んでおらず
将来に不安が募っていました

 

IoT改善の経緯

一方で当社では1985年からと早期から
PCを活用した生産管理を開始するなど
IT技術を応用する文化がありました

そのためすでに20年程度前から
生産管理機能を含んだ情報システムを
独自に構築して運用していたんです

当社の中のこのシステムの位置づけは
直接的に課題を解決するものではなく
解決すべき課題について
気づきを促すための存在でした

そのためこのシステムを
さらに発展させることによって
大きな管理負荷の解消と生産改革
2つの当社の課題を解決できないか?

そんなテーマをもって
検討を開始したことがきっかけでした

つまり強みをさらに進化させて
さらなる強みにしようと考えたのです

 

当社の開発した『見える化システム』

IoT改善事例⑰スマートデバイスを活用した『見える化システム』を自社開発

当社で稼働していた情報システムに
出退勤、生産指示、倉庫在庫管理、
工程不良管理、生産実績管理、
品質管理、状況分析などなど
考えられるだけのあらゆる情報を
取得して連携させていきました

具体的には、
iPod Touchなどのスマートデバイス
Raspberry Piなどの小規模PC
などの機能を組み合わせることにより
機械の稼動データを取得するとともに
その取得データを情報システムと連携

『経営と現場の見える化』を実現する
機能を構築したのです!

なお、この仕組みを完成させるために
システムエンジニアとして入社した
ある社員が中心的な働きをしました

その社員は入社後3年ほど
現場での実作業の経験を積んだ後に
システム開発を担う過程を経たため
現場を熟知した上で仕組みを考えて
使えるシステムを開発できたのです

つまりこの会社は戦略的にIT人材を
育てていったわけです

多くの会社役員はいつも
我が社に人材がいないことに嘆きます

でもこの企業の役員は
我が社で人材を育てることに注力した

これはホントに出来そうでできない
やるべきことをしっかり進める
とても優秀な会社役員ですよね!

また、こうして組み上げた
IoTを使った統合情報管理システムを
中小製造業でも安価で使えるように
IT関連企業と連携したサービス提供の
実現に向けた取り組みを開始しました

どんなシステムでいくらで利用可能か
とても気になります

ぜひ早く実現して頂きたいものです

 

当社の開発した『見える化システム』活用によるメリット

それでは改めて今回の改善事例として
『見える化システム』活用による
メリットを整理していきましょう

【『見える化システム』活用によるメリット】
メリット1:現場の気づきが得られる
メリット2:経営者の気づきも得られる
メリット3:自社のノウハウを日本の製造業の発展に

 

それではこれらの成果・メリットに
もう少し詳しい解説を加えます

メリット1:現場の気づきが得られる

作業者はこのシステムによって
自身の作業量を見える化できるため
目標と現在の実績の差を把握可能で
自分の作業のペースをつくることが
できるようになります

つまり今行っている作業が基準に対し
早いのか遅いのかちょうどいいのか
チェックしてくれるというわけです

また、蓄積されたデータを見ることで
自分の作業を振り返ることも
できるようです

これは品質も安定しそうですよね

これがメリットの1つ目

 

メリット2:経営者の気づきも得られる

2つ目のメリットは
現場に行かなければ分からなかった
現在の作業状況を、例え遠くにいても
リアルタイムで管理が可能な点です

また、作業者が入力したデータや
機械の稼動データも記録されている為
これらを分析することで経営改善に
活用できる点も大きなメリットです

 

メリット3:自社のノウハウを日本の製造業の発展に

さらに自社開発の情報システムを
クラウドに搭載することで
市販の類似システムより安価で
他社にサービスを提供できます

この自社で結果が出たシステムで
日本の中小製造業の発展に役立てる

これがもっとも嬉しいメリットですね

 

IoT改善事例⑰スマートデバイスを活用した『見える化システム』を自社開発まとめ

安価なスマートデバイスなどを活用し
『経営と現場の見える化』を実現

そのきっかけは自社の強みを
さらに活かすために
人材をしっかり育てて対応した
会社役員の優秀さでした

しかもこのノウハウを
他の中小ものづくり企業向けに
サービス提供をはじめる

成功事例を全国へ広めるサービス

製造業からサービス業へ

まさにモノからコトへの
ビジネスモデルの展開を図った
IoT改善の素晴らしい事例

これだけ多くの改善している会社を
ご紹介させていただいたおりますが
あなたの会社はまだ変わりませんか?

それそうなんです

あなた自身が会社を変える気に
なっていませんから

情報収集は解決には至りません

あなたの行動そのものが
あなたの会社を変えることができます

いつもでもあなたのご相談を
お待ちしております

 

 

それでは今日はここまで

今後とも宜しくお付き合いください☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり

いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

 

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

目次