IE手法活用による改善事例 〜小売・サービス業:飲食店編〜

小売・サービス業におけるIE手法改善事例:飲食店編

前回に引き続き
「小売・サービス業」における
IE手法改善事例について
ご紹介いたします

今回は「飲食店編」です!

しばらくお時間頂戴くださいませ♪

 

パレート分析による改善対象明確化

まずは改善対象の明確化です

製造業でも現場改善の際は
改善対象とする機種や工程を
決めましたよね?

その際に活用したIE手法は
「PQ分析」
だったと思います

PとはProduct(製品)
QとはQuantity(量)

で主に製造業での呼び名なのです

一般的な呼び名は
「パレート分析」
と言いますが、手順は同じです

パレート分析とは
項目別に数の多い順に棒グラフで
数の累積比率を折れ線グラフで
表して分析し
そのような組み合わせグラフは
「パレート図」
と呼ばれています

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例えば今回の飲食店の場合
パレート図で
項目にメニューを
数に注文数を
使って分析すると
どのメニューが多いのか
全体への影響がどれほどかが分かり
少ない努力で大きな効果が得られます

分析結果の活用方法としては

  • テコ入れすべきメニューの特定
  • 廃止すべきメニューの特定
  • 調理効率化すべきメニューの特定

など
改善対象メニューの特定に活用できます
是非試してみてください♪

 

動線分析による移動のムダ削減

では、パレート分析により
改善対象メニューを決定し
そのメニューの調理を改善するための
方法について説明します

改善の基本的な考え方は
「お客様にとって価値があるかどうか」
で、価値がない作業・工程は
「ムダ」
と考えます

ですので、改善で実際にすることは
「ムダとり」
です

では、どのような作業・工程が
お客様にとって
価値がない「ムダ」なのでしょうか?

飲食店の調理場で考えると
実際に調理する作業・工程は
価値がありますが
作業する場所の移動は
価値がないですよね?
(例えば調理台から冷蔵庫への移動など)

そのような
「移動のムダ」
を削減するためには
どうしたらいいのでしょう?

IE手法の工程分析の一つに
「フロムトゥチャート」
というのがありました

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これは設備から設備への
移動回数や距離を分析し
設備間を近接化することで
移動のムダを削減する
というものでした

同じように調理場でも

  • 調理台
  • 手洗い場
  • ガス台
  • シンク
  • 食器棚
  • 冷蔵庫

など
改善対象のメニューで
作業場の
どこからどこへ何回移動したか
を分析します

実際の改善の際には
「冷蔵庫は業務用で移動できない」
とか
「食器棚は結構スペースをとるから
移動させたい先には収まらない」
など
制約があると思います

しかし、収納を分散させるなど
工夫の余地はあるはずです

例えば

  • 冷蔵庫や食器棚を移動させるのではなく
    よく使う食材や食器を選んで
    調理台の近くに置く
  • 野菜などはクーラーボックスに入れて
    調理台の下に置く
  • 食器もよく使うものを調理台の上に
    棚を設置して置く

など
ここでも優先順をつけて
できるところからやってみることが
肝心です!

 

連合作業分析による作業組み合わせ最適化

移動のような
実際の調理ではない作業・工程は
先ほどのような
「フロムトゥチャート」
などのIE手法で分析して
改善することができそうです

実際の調理作業は
どのように改善したら
いいのでしょうか?

調理は
「食材の分量を計る」
「食材をカットする」
など人が行う作業もあれば
「ご飯を炊く」
「食材を茹でる」
など機械が行う作業もあります

IE手法では
このような「人」と「機械」が
混在するような作業・工程を
分析する方法として
「連合作業分析」
というものがありました

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この手法は
設備と作業者間の組み合わせ作業など
通常当事者目線では見つけにくいムダを
顕在化させる手法でした

調理でいうと
1つのメニューでも複数の品があり
それぞれ作業工程は別で
完了タイミングもまちまちですが
メニューとしてお客様に出すには
できるだけ同じタイミングで
完了したいはずです

つまり
すべてが同時に揃うようするためには
時間がかかるものは早めに着手し
手間がかかるものは
事前に下ごしらえを行います

また炊飯のように
最初はお米や水の計量
米研ぎに「人」の手間はかかるが
炊飯器のスイッチを押した後は
何も手を加えなくても
「機械」が自動的に調理をしてくれる
ものもあります

このように
複数の品を同時並行で調理する際には

  • 着手のタイミング
  • 手間のかけ方
  • 取り置きができる/できない

などを考えながら
調理を行いますよね?

連合作業分析により

  • どのようなタイミングに着手し
  • どのくらいの手間がかかるのか
  • どこで手間が重複しそうなのか

などを顕在化することで
いろいろなムダが見えてきます

それぞれの品の
調理方法はマニュアル化されていても
日常的にはそれらを同時並行で
且つ連続して行っていることが大半で
それぞれの調理の組み合わせは
各人のノウハウであることが
多いと思います

そのような属人化されたノウハウは
実はバラツキのもとであり
そこにはムダが存在することが多いです

それらを今回の連合作業分析を
活用することにより
改善することができます!

こちらも是非試してみてください♪

 

 

それでは今日はここまで
今後とも宜しくお付き合いください☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

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この記事を書いた人

システムエンジニアを経て、自動車部品メーカで生産管理・業務改善を経験。その後、総合電機メーカで現場改善に従事。最近はIoT導入に携わり、IE手法との融合を目指す。現場改善と業務改善は両輪!がモットーの現場大好き人間!

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