IE手法活用による改善事例 〜小売・サービス業:小売店編〜

小売・サービス業におけるIE手法改善事例:小売店編

今回からは
「小売・サービス業」
におけるIE手法改善事例について
紹介いたします

IE手法って、製造業では適用できるけど
小売やサービス業で適用できるの?
と思われている方は

製造業=ラインで組み立て作業
または
製造業=設備メインの機械加工

をイメージされていませんか?

確かにそうなのですが
それだけではないのです

 

例えば
ラインの組み立て作業で使う部品は
倉庫に保管されていて
誰かが集めてラインまで運んだはず
ですよね?

小売店であれば
売り場に陳列されている商品は
バックヤードに保管されていて
売り場の方でなくなれば
誰かが補充しますよね?

設備メインの機械加工にしても
同じような加工であれば
設備や工具の段取りは
だいたい同じなので
誰でも効率的にできるように
マニュアル化されています

同じくレストランや旅館の料理も
同じようなメニューであれば
材料や調理器具の段取りは
誰でも効率的にできるように
マニュアル化できるはずです

 

このように製造業では
組み立てや機械加工以外にも
いろいろな作業があり
IE手法によって効率化されています

そういった改善手法の
小売・サービス業の適用事例について
説明してまいります

しばらくお時間頂戴くださいませ♪

まずは小売店での改善事例からです

 

改善の基本はやっぱり5S!

どんな業種であれ
改善の基本は5Sです!

5Sとは
「整理、整頓、清掃、清潔、躾」
の頭文字をとったもので
職場環境を改善するための
手法です

特に
「整理」と「整頓」
は生産性向上を実感できますので
まずは実践方法について紹介します♪

 

赤札作戦による「整理」の実践手法

「整理」とは

要るモノと要らないモノを
はっきり区別し
いらないモノを
処分すること

でしたね?

今回説明します赤札とは
5Sの一番最初のステップ
「整理」
を行うために
不要なものが目で見てわかるように
区別するためのツールです

赤札の活用手順は
次の通りです

  1. 要/不要の基準を決める
    (保管期限より古いものは不要等)
  2. 明らかに必要なもの以外は
    赤札を貼る
  3. もし赤札を貼ってあるものを
    使ったら剥がす
  4. 一定期間後(例:1ヶ月)
    赤札が貼ってあるものは
    要不要を判断して
    廃却もしくは別の場所に移す

赤札は職場みんなでやるので
改善活動に一体感も生まれ
改善効果もみんなで実感でき
生産性向上だけでなく
職場の活性化につながりますので
私も改善活動スタート時期には
よくやります!

ぜひ試して見てください♪

 

「整頓」の基本は3定

「整理」の次は
「整頓」です!

「整頓」は
「3定」
という方法・考え方に従って
進めるのが基本です

「3定」とは
位」「品」「量」
の頭文字をとったもので
それぞれ次のような意味があります

定位
置く場所を明示する
例:地図を作る
独自の番地をつける など

定品
置いてあるモノが何かを
明示する
例:名札を貼るなど

定量
置くべき量を明示する
例:最大量または最小量を
札に記載するなど

「赤札」により
不要なものがなくなり
「3定」により
必要なものが探さずに
みつかる
というわけです♪

 

「整理」「整頓」の実践事例

では、食品スーパーのバックヤードでの
「整理」「整頓」
の事例を紹介します

バックヤード業務は
商品の受け入れ、保管、商品作り、陳列
と多くの工数を費やしており
生産性向上は急務でした

そこで
「整理」「整頓」
により
バックヤードの保管エリアを
整備し
多くの工数を費やしていた
バックヤード業務を改善した
という事例です

 

「整理」の実践例

不要なモノがあると
必要なモノを探すのに
時間がかかったり
通路を塞いで
動線が非効率になったり
します。

まず最初に
「いつかはつかうかも」
という考えは捨て
要らないモノは
処分しました

【改善前】

【改善後】

このような
「整理」
を進める上で
先ほど説明しました
「赤札」
を活用すれば
要る・要らない
を効率的に
判断できますね♪

 

「整頓」の実践例

次は「整頓」の実践例です♪

改善前は
モノが一部通路にはみ出したりして
動線が非効率になるだけでなく
危険な状態です

また、何がどこにあるのか
わかりにくく
モノ探しに時間がかかる
状態でした

改善後は
棚番号(番地)を決めた上で
棚には棚札がつけられ
モノ探しが減りました

【棚札の例】

最初は半信半疑で始めた活動も
成果を実感できるようになると
改善に対する意識が変わって
活動が自発的かつ継続的に
進むようになります

そのとっかかりとして
「整理」「整頓」は
小売業でも有効だった
という事例でした♪

 

 

それでは今日はここまで
今後とも宜しくお付き合いくださいませ☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

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この記事を書いた人

システムエンジニアを経て、自動車部品メーカで生産管理・業務改善を経験。その後、総合電機メーカで現場改善に従事。最近はIoT導入に携わり、IE手法との融合を目指す。現場改善と業務改善は両輪!がモットーの現場大好き人間!

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