IE手法活用による改善事例 〜小売・サービス業:旅館編〜

小売・サービス業におけるIE手法改善事例:旅館編

前回に引き続き
「小売・サービス業」における
IE手法改善事例について
ご紹介いたします

今回は「旅館編」です

しばらくお時間頂戴くださいませ♪

 

異業種から見た「旅館」とIE手法の意外な関係

えっ!?
旅館でIE手法?

確かに活用できるかもしれないけど
いくらなんでも宿泊業以外の
業種からみると
参考にはならないのでは??

と、思われたのではないでしょうか?

 

本当に改善したい!
自分の職場を
少しでも良くしたい!

という「改善マインド」が強い方は
たとえ異なる業種の異なる環境であっても
「何かひとつでも自分の職場を
改善するためのヒントはないか?」
と必死になって考えます

 

先日業種を超えた
IE活用の事例を聴講する機会があり
旅館の事例発表がありました

私自身も

えっ!?
旅館でIE手法?

と思ってしまったのですが
よくよく考えると宿泊業の付加価値は
「人」によるものであり
IE手法が当てはまる典型的な業種でした

では皆様の
「改善マインド」を高めるために
いくつか事例を紹介致します!

なお、事例は観光庁のホームページから
引用しています

 

作業改善と標準化で生産性向上

客室準備業務を実際に作業分析し
ムリ・ムラ・ムダをなくすことで
改善した事例です

まずは現状把握として
実際の作業を観察して
どの作業にどれくらい時間をかけているか
分析されたそうです

すると客室準備業務は
主に客室清掃業務と
飲み物などの交換作業に
多く時間を割いていたことが分かり
この作業時間の削減を図りました

 

これまでは
あまり使われていない急須の清掃や
同じくあまり使われない絵葉書や
WiFiの説明カードなどが邪魔で
清掃に時間がかかっていました

そこで急須はマグカップと
お茶パックに変更し
絵葉書はフロントで
自由に持ち帰られるようにして
WiFiの説明カードは
ドアに貼り付けることで
作業を簡素化したそうです

 

一方、飲み物(水)の交換作業は
フロントスタッフが行なっており
その作業中はフロント不在となり
サービスレベルも低下していました

そこで、水はペットボトル化して
清掃係が交換することで
フロントスタッフが
接客に集中できるようにしました

また、ペットボトルは
お客様が持って帰ることもできるので
サービスレベルの向上も図れたとのこと

 

「サービスレベルの向上」と
「作業効率化」という
一見相反する目的であっても
お客様目線で「本当に必要か」
と考え直すことで両立できる
という良好な事例でした♪

 

使いやすい機械で生産性向上

ホールの清掃に使う掃除機を
使いやすいものに
変更したことにより
効率化した事例です

 

そのホールは広くて
椅子や机がたくさんあり
清掃に2人で1時間
かかっていたそうです

ある程度掃除機で掃除をすると
電源ケーブルやホースがからまったり
届かなくなったりして
それらを解いてなどといった作業に
時間がかかっていたそうです

皆様も似たような経験
ありますよね

 

そこで背負えるタイプの
掃除機に変更し
電源ケーブルや
ホースの取り回しを楽にし
効率化したとのこと

それまで2人で1時間
かかっていたのが
1人で30分で終わるように
なったそうです

 

ロボット掃除機も
業務用のものもあります

家庭用と比べて電池容量が多かったり
床にテープを貼ってエリアを制限できたり
スケジュール設定もできるので
従業員が帰った後などに自動で行う
といった使い方ができるようです

毎日の作業ですから
少しの効率化でも
十分投資を回収できる
場合が多いです

皆様の職場でも
是非検討してください♪

 

5S・3定で生産性向上

宴会に使う食器の
5S・3定の改善事例です

宴会に使う食器は
大量にあるにも関わらず
どこにしまうかは
担当者任せだったそうです

そのため、いざ使う段階になって
どこにあるのかわからず
モノ探しのムダがあったとのこと

そこで、同じ食器を1箇所にまとめ
扉にその写真を貼って
棚の中に何の食器がしまってあるのか
わかるようにして
モノ探しのムダを改善しました

 

と、ここまでなら
よくある5S・3定の改善ですよね

しかし、この旅館では
さらにひと工夫を付け加えました

これまでは
宴会会場から食器を下げる際に
お客様毎に食器のセットを
パレットに移して運搬していたために
食器がバラバラな上に
残飯も一緒だったのです

そのため食器を洗う前にまず残飯を
分別する必要が生じていました

それから食器を洗う際も
食器の種類が異なるため
洗う作業も効率が悪く
洗った後も同じ食器にまとめて
収納する必要があるので
仕分け作業が発生していました

そこで、食器洗いの職場の方と
一緒に対策案を考えて
以下の方法に変えたのです!

 

まず食器を下げる際に残飯を分別し
また同じ食器を集めて回収することで
食器洗いの作業も収納時の仕分け作業も
同時に効率化を進めることができました

食器を下げる際の
残飯分別という作業が増えても
トータルでみれば自職場も他職場も
改善される素晴らしい事例ですよね

やはりお互いの助け合いにより
職場全体の雰囲気が良くなり
「改善マインド」が醸成された
という点でも良好事例だと思います♪

 

 

いかがだったでしょうか?
全く異なる業種・職場でも
参考になりそうな
事例だったではないでしょうか?

それでは今日はここまで
今後とも宜しくお付き合いください☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

システムエンジニアを経て、自動車部品メーカで生産管理・業務改善を経験。その後、総合電機メーカで現場改善に従事。最近はIoT導入に携わり、IE手法との融合を目指す。現場改善と業務改善は両輪!がモットーの現場大好き人間!

目次