科学的管理法とは?仕事を科学するテイラー的業務改善への取り組み
科学的管理法とは?仕事を科学するテイラー的業務改善への取り組み

IE手法のコンセプトである科学的管理法
その方法論を生み出したF.W.テイラー

彼がいったい
どのように問題解決をしたのか?
そもそも科学的管理法とはなにか?
その最適な取り組みスタイルとは?

 

IE手法を活用して改善するのに
とても大切なニュアンスが含まれて
いますのでぜひお付き合いください

テイラー氏の生き様を踏まえて
少し詳しく解説をしてまいります

 

F.W.テイラーとは?どんなヒト?

フレデリック・ウィンズロー・テイラー
英語:Frederick Winslow Taylor

1856年に米国はペンシルベニア州
フィラデルフィアで生まれました

弁護士だった父親にあこがれて
ハーバード大学の法学部に入学
しかし目の病気で退学してしまいます

 

もったいないですよねー
でも病気には勝てません
夢を挫折した彼は19歳

 

地元のポンプ工場で機械工見習いながら
エンジニアとしての資格を獲得
22歳で鉄鋼会社に就職をしたそうです

そしてすぐにその優秀さを認められて
職場のリーダーに昇進
そこに科学的な考え方を用いて
作業工程の改善や工作機器の改良を実施
生産性向上ための管理手法を確立しました

 

この時彼は28歳です
まさに叩き上げの若手ですよね!

しかしひょんなことからテイラーの名前が
全米を轟かせることになります

 

ある鉄道会社が貨物輸送料の値上げを発表
これに反発した荷主側の弁護士が
テイラーの分析手法を用いて
鉄道会社の非効率性を主張したことから
アメリカ全土に知られることとなりました

そこでテイラーの管理手法が
「科学的管理法」と名付けられたとのこと

翌年に彼は「科学的管理法の原理」という
書籍を発表したため、瞬く間に知れ渡り
あのアメリカのフォード社が取り入れて
大成長を遂げたという実績も生まれました

 

もう経歴がスゴいですよね!
まさにレジェンドです

それではその『科学的管理法』とは
いったいどのようなものなのでしょう?

 

科学的管理法とは

この『科学的管理法』は
英語で Scientific management と記し
文字どおり仕事を科学する管理方法です
別名テイラーシステム
また労働者管理の方法論とも呼ばれています

科学的管理法は仕事を科学するために
主に以下の5つの方法論があります

【科学的管理法の主な5つの方法論】
(1)課業管理
(2)タイムスタディ(時間研究)
(3)作業の標準化
(4)出来高制の賃金制度
(5)職能別組織

ではもう少し詳しく解説していきますね

 

課業管理

この課業とは仕事量のことです

この仕事量を管理するという目的から
この科学的管理法はスタートしています

優秀な作業員がなんとか達成できる仕事量
それを設定して進捗を管理していくこと

それが課業管理というわけです

 

タイムスタディ(時間研究)

上記の課業管理で扱う適正な仕事量
それをいったいどのように決めるのか?

そのために生まれた手法が
タイムスタディ(時間研究)です

まず一連の作業を細かく分解して
それぞれにかかる時間を測定します
それを一覧表で表して見える化し
改善を施しながら最適化を図ります

詳しくはこちら

 

作業の標準化

タイムスタディ(時間研究)で設定した
最適な仕事量を問題なく達成するために
作業の流れや条件を標準化、要するに
作業マニュアルや手順書を作成して
誰でも特定の作業ができるようにします

もちろん生産性の高い熟練工の動きが
モデルとなっている仕事量が目標のため
そのためのやり方を考えていくわけです

 

出来高制の賃金制度

仕事・作業の中身(成果)に応じて
適切な賃金を決める制度づくりです

適正な仕事量を達成できた作業者と
達成できなかった作業者との
報酬を体系的に区別します

つまりノルマを達成したかどうかで
成果単位の賃率が変わってくるドライな
報酬体系だということです

 

目標クリアのインセンティブにはなるが
前述の適正な仕事量が高めだと
逆に作業者の意欲を減退させます

そのため
この適性加減がとても重要となります

 

職能別組織

組織を職能別に組みます

つまり『考える仕事』と『動く仕事』の
機能別に分けるわけです

いわゆるホワイトカラーとブルーカラー
スタッフとラインに分けるという意味

現代ではファンクショナル組織とも

 

さて大まかに科学的管理法について
ご理解は進んできたと思います

それでは今回のテーマの深層に
近づけてまいりましょう

 

仕事を科学する業務改善への取り組み

科学的管理法のコンセプトは
『仕事を科学する』ことにあります

テイラーは当時の仕事の
見積り工数がとてもいいかげんなことが
とても大きな問題だと捉えていました

そのために請負単価が主観的に決められ
単価が高ければ余裕をかまし
単価が安ければ不満を持つ
そんな作業者のモチベーションを
適正な仕事量を設定することで
安定させようと考えたわけです

そしてテイラーは2つの仮説を持って
問題解決を図ろうとしました

1つ目は
これまでやってきた要素作業を組合せれば
全く新しい仕事の所要時間も予測できること
2つ目は
それぞれの仕事には必ず最善方法があること

そしてこれらの仕事のやり方の良し悪しを
測定する基準として『時間』を中心とする
考え方を採用したことで
タイムスタディ(時間研究)という
手法が生まれたのでした

 

優れた作業方法を追求するために
その仕事に熟練した作業者の手順を観察

熟練工の仕事の所要時間を測定しながら
所要時間に影響を与えている要因を抽出
それらの影響度を繰り返し繰り返し
彼は多くの研究していったのです

その代表的な研究を3つ紹介してみましょう

 

テイラーの科学的管理法研究1:1日のエネルギー量の限界を見つける

テイラーは人間が1日にこなせる仕事
つまりエネルギー量を求めようとしました

 

そのため2人の熟練労働者を実験台にして
数年の間に3回行いましたが、結果的に
人がこなした1日のエネルギー量と
人間の疲労度に及ぼす影響との間に
直接的な関係はないという結論に…

そこである数学者の助けを借りて
膨大な実験データを分析してもらったら

『人間は1日のうちの一定割合だけしか
全力を出すことができない』

ということを判明したのです!

 

逆に言えば人間はある一定割合は
全力を出せるということ

適正な仕事量が割り出せる可能性を
この実験で見出したわけです

 

テイラーの科学的管理法研究2:鉄くず運びの限界への挑戦

テイラーはすぐさま
その応用の研究を開始しました

 

働いていた製鉄所では大量の鉄くずを
貨車に運び込むという作業がありました

先だって数学者から提示された法則では
この重作業はある条件で1日のうち
42%を作業し、58%は休憩すべき
そうすれば1人平均47トン運べる
との答えになりました

しかし実際には1日で12.5トンのみ

そこで熟練作業者1日に協力を要請し
監督者によって運搬・休憩を管理
一定間隔で作業を行わせた結果
3年間1日に47トンを下回ることが
なかったとの実績を生み出せたのです!

 

テイラーの科学的管理法研究3:金属を削る方法の実験

テイラーは機械作業における
1日の公正な仕事量を求めようと
金属を削る方法の実験をはじめました

 

直径66インチの縦型ボーリングミルで
大きな機関車の車輪を削り出していく作業

その作業で使用する削り工具として
どんな角度で
どんなカタチで
どのくらいのスピードで
削ることが適切なのかを調べ始めたのです

 

その実績は途中でとぎれながらも
なんと26年間も続けられて
その間に10種類もの実験機械を製作

結果的に12もの独立した変数が
関係していることを突き止めたのです!

凄まじい成果ですね!

 

仕事を科学するテイラー的業務改善への取り組みまとめ

今回はテイラーが生み出した科学的管理法
その内容と合わせて、その方法論が
どういった背景で生まれてきたのか?
にフォーカスしたお話でした

 

テイラーの一連の行動や
活動・研究に共通点を見出すなら
『仕事を科学する』
を徹底して貫いた信念だと言えます

これこそIE手法を活用するのに
忘れてはならないものだと感じますが
皆さまはいかがでしょうか?

 

改善手法としてただ用いる
最初はそれでもいいですが
やはり職場をよりよいところにするため
現状で満足することなく
もっと良い方法は見つけられないか
さらに良くなるやり方があるのではないか
そんなサングラスをかけて工程を歩く

つまり普段なら見えないものを
見えるようにする『科学』というツールと
上手につきあっていければなぁと
そう思います

 

 

それでは今日はここまでです
今後とも宜しくお付き合いください☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

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