QCストーリー4:対策の検討と実施で成果を勝ち取る

QCストーリー4:対策の検討と実施で成果を勝ち取る

QC活動の進め方を表現したQCストーリー
それぞれのフェーズの解説シリーズを
展開中ですが今回はその4つ目
『対策の検討と実施』です

QCストーリー1は『テーマの選定』
QCストーリー2は『現状把握と目標設定』
QCストーリー3では『要因の解析』を実施

その対策を検討して実施する過程です
これまで実施してきたことを集結させて
いよいよ改善を施す段階となりました

楽しみですね!

 

目次

QC活動における対策案の検討手法:改善の4原則(ECRS)について

QC活動に関わらず、改善案を検討する時に
発想の切り口として使われる改善の4原則

ECRSとは改善案を検討する時に
とても有効な4つの着想視点を
頭文字で表したものです

【改善の4原則(ECRS)とは】
 Eliminate:排除
 Combine:統合と分離
 Rearrange:交換
 Simplify:簡素化

この切り口は本当にキレッキレです
使い勝手がよいのでぜひ覚えてください

 

Eliminate(排除)

まず最初はEliminate(排除)

これは作業や手順をやめられないか
あるいは
作業を中断させる動作を排除できないか
という視点です

これら4つの視点のうち
最も効果が高いことから
この視点を最初に検討していきます

 

Combine(統合と分離)

次の視点はCombine(統合と分離)

作業と確認を同時に行うなど
異なる2つの行動を統合できないか
あるいは逆に
分離することで合理化できないか

という視点で見ていきます

作業や動作の他に物理的な
設備やツールなども入ります

労力が半分になる可能性があり
2番目に検討して欲しい切り口です

 

Rearrange(交換)

次の検討方向はRearrange(交換)です

工程や手順を入れ替えることで
あるいは
確認作業の順番を入れ替えることで
成果を獲得できないものか?

ここは少し発想の転換が必要であるものの
意外な効果を発揮することがありますので
ぜひ捻った視点をマスターしてください

 

Simplify(簡素化)

最後の切り口はSimplify(簡素化)です

シンプルに作業手順を簡素化できないか
あるいは
規格や基準を単純化できなか
などで改善方向を検討していきます

 

改善の4原則(ECRS)は検討する順番が重要!

対策案を検討するにあたり
手当たり次第に検討すると
『ここを簡素化したら
けっこう効果がでるじゃない!』と
最初の着想に飛びついてしまって
効率的なアイデアがあるのに
発想を止めてしまうことがあります

そのため検討は必ず
◯ 排除できないか
◯ 結合できないか
◯ 交換できないか
◯ 簡素化できないか
の順番で行ってください

そうすると自然に効果の高い対策案から
検討していくカタチが作れますので
ぜひ参考にしてください

では具体的な対策案の検討と実施について
解説を進めます

 

QCストーリー4:『対策の検討と実施』の進め方

真の要因を取り除くための
対策案を検討して実施していきます

そして実施内容を対策毎に評価して
成果と問題点を確認するなど
さらなる改良を加えながら
改善を繰り返して行います

【『対策の検討と実施』の進め方の3ステップ】
ステップ1:対策案を検討する
ステップ2:決めた対策案を実行する
ステップ3:新たな問題点を見つけて対策する

ではいった具体的にどう進めればよいか
早速説明を進めてまいります

 

ステップ1:対策案を検討する

真の要因を解決する対策案を
複数検討します

QCストーリー3:『要因の解析』で
絞り込んでいった主要因に対し
どんな対策が施せばよいか
メンバー全員で検討します

改善の切り口は先程説明した
改善の4原則(ECRS)を使います

まずは考えられるだけの対策案を出し
その対策案をリストアップして
後に絞り込んでいきます

絞り込む観点は以下の4つ
◯ 効果
◯ 実現性
◯ コスト
◯ 総合評価

より効果が高く、実現性もあり
必要のコストも低い対策案

そして実際に実行に移す対策を
メンバー全員で決定します

 

ステップ2:決めた対策案を実行する

決めた対策を確実に実行するために
その対策そのものの実行計画を
立てていることが大切です

やはり日常は忙しくて
なかなか実行できない、なんてことを
防止するためにも実行計画が必要です

いつ、どこで、だれが、いる実行するか?

つまり5W1Hを整理して決めておくことが
とても大切であるとういうことです

【5W1H(六何の法則)とは】
 いつ(When)
 どこで(Where)
 だれが(Who)
 なにを(What)
 なぜ(Why)
 どのように(How)

対策案の一つひとつについて
これらを決定して取り組むことで
実行確率が飛躍的に上がります

 

ステップ3:新たな問題点を見つけて対策する

そしてその実行の結果をしっかり把握し
次なる問題点を見つけます

もし結果(数値)に影響がなかったら
対策案がズレている可能性もあります

そのためもう一度、様々な角度から検証し
実際に結果(数値)に結びつけられるよう
対策案を練り直す可能性があります

ここはやはり仮説-検証の世界
試行錯誤が必要になるフェーズです

ぜひ根気よく向き合って結果(数値)を
獲得していただきたいと思います

 

QCストーリー4:『対策の検討と実施』まとめ

対策案の検討にはECRS
実施するために5W1H

これらはビジネスで活用される
代表的なツールと言えます

QC活動を進めればこんなツールも
普通に使いこなせるようになります

改善という実を取りながら
人材育成が進むというスゴい活動です

ぜひ皆さまも導入をご検討ください

 

 

それでは今日はここまでです
今後ともよろしくお付き合いくださいませ☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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