工場の改善活動を活性化する手順とは?~正しいQC活動の進め方~

工場の改善活動を活性化する手順とは?~正しいQC活動の進め方~

工場の改善活動ってなかなか
活性化しないとお話をよく聴きます

でもこんな状態を引き起こす理由を
『ヤル気を出さない部下が悪い?』
『皆を導くリーダーの能力不足?』
『仕事の徹底意欲の低さが原因?』

なんだと思っていませんか?

いえいえ、そんな精神的なものでは
実はまったくありません
 

部下のやる気を出させるのも
リーダーが能力を発揮するのも
仕事の徹底意欲を高めるのも
その正しい手順で進めることで
しっかりカバーすることができます

え?ほんとかって?
あはは、本当ですよ

では今回はそんな
『正しいQC活動の進め方』について
解説を進めてまいりましょう

 

目次

改善活動が進まない理由

ではいったいどんな理由があって
改善活動が進まなくなるのか

まずはその理由についてしっかり
押さえていきたいと思います

改善活動が進まない3つの理由
理由1:活動の必要性の理解が浅い
理由2:個人の取組みになっている
理由3:進めるべきことが不明確

これらはいったいどういうことか?
も少し補足していきますね

 

理由1:活動の必要性の理解が浅い

まぁ、そもそも改善活動ってのが
職場に、工場に、会社に
必要なのかどうかって聞けば
『必要に決まってます!』って
お叱りを受けるかもしれません

 
でもその必要な理由ってのを
しっかり全従業員が理解しているか
自分自身の中で納得しているか
腹落ちした状態になっているか

そこがとても重要なわけです

 
しっかりとした建物の基礎なくして
立派な建物が立たないのと同様に
この理解が浸透していなければ
改善活動が活性化することはない

そう断言してもいいくらいです

これが進まないの理由の1つ目です

 

理由2:個人の取組みになっている

2つ目の理由としてあがるのは
本来チームで取り組むべきなのに
その手順をしっかりと踏まない結果
個人の取組みになっていることです

 

多くはリーダーがひとりで
そうでなくても数人だけで
なんとか活動を行った体裁を
整えることが優先されている

特にTOPのフォローがきつい場合
水面下でやっちゃうことが多いです

本来は組織力を強化する目的なのに
メンバーの実力強化が狙いなのに
個人負荷だけが膨れ上がっていては
本末転倒ですよね

 

こういった部分は確実に
TOPの姿勢が問われる部分ですが
進め方でフォローは可能ですので
話しを前に進めましょう

 

理由3:進めるべきことが不明確

リーダーはわかっているんです

ですが伝え方がよくなかったり
受止め側が都合よく解釈したり
はたまた忘れちゃったりで
進めるべきことが不明確なことが
理由の3つ目です

 

やっぱり進めるべきことが
明かでなく分からなかったらやはり
迷ってしまうのでやりにくいですし
活性化はしづらい環境になります

 

改善活動を活性化させるポイント

これらの理由を踏まえたうえで
改善活動を活性化させるポイントは
以下の3つとなります

改善活動を活性化させる3つのポイント
[POINT1]活動の必要性の浸透を図る
[POINT2]チームの役割分担を決める
[POINT3]話し合って進め方を考える

どんなポイントか?もう少し内容を
明かにしていきましょう

 

[POINT1]活動の必要性の浸透を図る

改善活動がなぜ必要なのか?

改善を取り組むべき一人ひとりが
しっかり理解することが重要です

 

お客さまへの価値を届けること

その価値に比例して売上高が決まり
そこから経費を差し引いた利益が
我々の将来の存続条件をつくること

関西大手の老舗和菓子:赤福でも
常に品種改良を繰り返していること

よりよい製品づくりには高い品質と
その効率的な作り方が重要で
それは一朝一夕ではできないこと

 

そんなこと。。。新入社員でなければ
みんな、わかってはいるんです

わかってはいるんですが
普段の仕事の中で意識できません

 

だから意識しやすいように
その当たり前のロジックを
朝礼で、会議で、研修で説明して
そのために改善が必要だと

繰り返し、繰り返し、繰り返し
伝えるづけることが必要です

普段の仕事で意識できるよう
大切なことは何度でも何度でも

そうやってはじめて彼らは
改善の重要性を知るんです

 

1つ目のポイントはその行動を
TOPやリーダーが取る事なのです
 

[POINT2]リーダーがリーダーを担う

2つ目のポイントはリーダーの
役割分担です

 

リーダーはメンバーがベストの
パフォーマンスをサポートするのが
そのポジションにおける使命です

でも多くのリーダーはそれを忘れ
サポートでなく実行をしています

 

それは絶対にやってはいけないこと

なぜなら彼らの活躍する機会を
奪ってしまっている反逆行為です

そりゃ信頼関係もなにも生まれません

 

でもそのほとんどが「よかれ」
思ってやっていると思いますが
それは甘やかしているだけ

そんな関係が増えれば増えるほど
その職場は成長できなくなります

そうするとその方たちも
成長できないチームの一員になる

そんなことが良いはずがありません

 

『全員で必ず強い組織にする』こと
あきらめないで欲しいなと願います

 

[POINT3]話し合って進め方を考える

これがもっとも重要なことです

合理的な考え方を優先すれば
リーダーなりTOPが進め方を
考えていく選択をするでしょうか

でも改善を進めるメンバーの理解や
納得感を高めていくためには
やはり自分が問題に気付いて
自分で解決しようとアイデアを出し
そして自ら実行するスタイルを
当たり前にすることが有効です

 

そのため進め方は全員で
話し合って決めていきます

ここに一番、時間をかけるべきです

自分で悩んで決めた改善方法は
やはりしっかり結果を出したいので
守っていこうと思うものです

これを繰り返すことで知識が経験に
進化することにつながります

 

改善活動を活性化する手順とは?

ではここまで活性化ポイントを
確認してまいりました

そのポイントを押さえながら
活動を活性化する手順を説明します

改善活動の活性化する3つの手順
[STEP1]改善活動の学習会を開催
[STEP2]改善組織をしっかり編成
[STEP3]話し合う機会を設定する

この3ステップをもう少し詳しく
解説を加えていきましょう

 

[STEP1]改善活動の学習会を開催

3S(5S)活動、QC活動、IE手法など
テーマは職場にマッチしたものを
設定すればよいと思います

 

まずは社内で書籍は買ってみて
幹部数人で研究会を立ち上げて
お互い読み合ったり
自分の認識を話したり
職場へ応用するメリットを述べたり

導入の是非を考えることもよし

そして商工会や商工会議所等の
専門化派遣制度を活用して
第三者の講師を派遣して
企業内研修を企画してみてもよし

 

とにかく新しいスキル・ノウハウに
触れてみることで職場を改善する
新鮮な空気を送り込んでみることが
1つ目のステップです

これまで社内だけでやれるなら
とっくに進んでいるはずです

ここでスタイルチェンジへの
きっかけを企画してください

 

[STEP2]改善組織をしっかり編成

あたらしい空気を送りこんだ直後に
改善を進める体制を再構成するため
改善組織をしっかり編成します

 

これはTOPとリーダーにより
どのメンバーが属するかも含めて
そのメンバーの参加意思も調整して
全員納得のうえ編成します

「しっかり」とはそういうことです

 

これを軽く「あーやっといて」
アサインする活動ならおそらく
活性化は失敗に終わることでしょう

やはりTOPがリーダーが
「この活動は我が社にとって重要」
「活動の経緯は全員が見ている」
「君たちに会社に命運を託す」
など
社内の注目度を高めに設定します

 

ようするに彼らの活動そのもに
スポットライトを当てるわけです

これが2つ目のステップです

 

[STEP3]話し合う機会を設定する

3つ目のステップは機会づくりです

いくらメンバーや舞台が決まっても
活動を進める時間を設定しないと
メンバーそれぞれの事情に負けて
進まなくなります

 

彼らは彼らの好き嫌いでなく
様々な状況へ適応することの
優先順位に忠実であることが多い

ならばその優先順を高めるためにも
活動を進める「約束の時間」
あらかじめ決定しておくこと

つまり彼らの活躍の舞台を
しっかりつくり上げることが
3つ目に進める大切なことなのです

 

スポットライトが当たっている舞台
そこに立って伴奏が鳴り始めたのに
歌わない、あるいは踊らない方なら
確実に人選ミスだと思います、笑

 

正しいQC活動の進め方まとめ

さて、今回は
ちょっと抽象的になったかもです

でも大切なことはメンバー自身が
自分の仕事であることを認識すれば
彼らは自ずと動き出すはずですし
そんな現場を多くつくってきました

ぜひこれらを参考にしながら
改善がぐんぐん進む職場づくりを
進めていただければと思います

 

 

それでは今日はここまでです

今後とも宜しくお付き合い下さい☆

長文乱文を最後まで読んでくださり

いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

 

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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