QCストーリー3:要因の解析を進めるなぜなぜ分析

QCストーリー3:要因の解析を進めるなぜなぜ分析

QCストーリーとはQC活動を進めるための
問題解決ストーリーです

今回はその解説シリーズの3回目
『要因の解析』がメインテーマ

実はQCストーリーの中で最も重要なのが
この『要因の解析』フェーズだと
言われているのも理解できます

なぜならこの解析そのもので
この活動そのものの成果が
大きく左右されるからです

今回はそんな重要な第3フェーズについて
お話してまいります

 

目次

QC活動の真骨頂である『要因の解析』

実はQC活動の特徴的なところが
この『要因解析』に力点をおいている点に
あると言えるでしょう

この3つ目のフェーズ『要因の解析』は
結果と要因の関係を明確にするための
プロセスです

要因とは結果(数値)に関係する
主な原因のことを指します

つまり結果に大きな影響があると
考えられる要因を数多く出してみて
その中から何が真の要因なのか?を
メンバー全員で探し出します

これが外れていたら次の対策案が
見当違いの方向にいってしまうので
このフェーズが大切であることは
皆さまもよく分かりますよね

ではいったいこの『要因の解析』
どのように進めるのでしょうか?

お話して参ります

 

『要因の解析』を進める4つのステップ

この『要因の解析』の進め方を
以下の4ステップで説明します

【『要因の解析』の4ステップ】
ステップ1:要因の洗い出し
ステップ2:要因のグルーピング
ステップ3:主要因の抽出
ステップ4:主要因の確認

ではひとつずつ解説していきましょう

 

ステップ1:要因の洗い出し

まず結果(数値)に関係する主な要因を
メンバー全員が思いつくものを
全て書き出していきます

こういった時にも付箋のチカラを借ります
事前にて全員に付箋を15枚程度配布して
ミーティングに思いつく要因を書いて
持ってきていただくよう依頼しておくと
とても効率的に議論できます

まずそれぞれが考えた付箋を
なぜ要因だと考えたかを説明しながら
模造紙か、壁などの貼り付けていきます

その時にメンバーは、意見の多い要因は
多くのヒトが要因だと思っていることだと
気づくと同時に、逆に少ない意見には
自身の発想になかった要因だと理解します

こうやって問題解決のヒントの見つけ方を
それぞれが学習していける場になります

 

ステップ2:要因のグルーピング

そして一通り要因が出揃ったら
次はグルーピングをしていきます

しかし同じ要因だと思うものは同じ
そうでないものは個別で
また、近い意見ものは近い位置に
付箋を移動しておきます

そしてQCストーリーの『要因の解析』では
『特性要因図』というツールを使って
まとめるため、次の4Mと呼ばれる
4つのブロックに分けながら
グルーピングします

【特性要因図の4Mとは?】
◯ 人(Man)
◯ 機械(Machine)
◯ 材料(Material)
◯ 方法(Method)

そして「要因」のブロックごとに
さらに小さな要因を考えて加えていきます

そのことで自然と要因の要因
さらにその要因の要因と
視野を深めていくことができます

なぜこの結果(数値)がでるのか?
さらになぜその理由は起こるのか?
まださらになぜ、なぜ、なぜ?

これを一般的に
『なぜなぜ分析』と呼びます

もう潜って潜って潜って
想像力の潜水水泳ですよ

息継ぎのない潜水は本当に疲れる作業です

 

ステップ3:主要因の抽出

では要因の数は出揃ったら次は
その中から主要因と思われる要因を
検討して決めて行きます

もうおそらく要因の要因を考えている時
皆さまには主要因のあたりがついています

そのため、その意見をまとめることで
いくつかの主要因の候補がラインナップ
することができます

でもこれってこの段階では仮説ですよね

そのため次のステップで
その主要因を検証していきます

 

ステップ4:主要因の確認

この主要因の候補について
一つひとつ情報を収集して
その候補が本当に結果(数値)に
影響を及ぼすのかどうか
分析しながら検証をしていきます

具体的には主要因候補に関連する数値と
改善対象に関連する結果(数値)とに
関係があるかどうかを見るわけです

その時に活躍するのがQC7つ道具です

本当に頼りになるツール集です!
使い方はおいおい説明していきますので
楽しみにお待ちくだいませ

 

要因の解析を進めることの本当のパワー

おそらく個人で問題解決する場合
『きっとこの結果(数値)って
ここに要因があるはずだ』なんて
決め打ちで対策を行いがちなんですよ

ところがメンバー何人かで
自分だけが気づく要因候補をはるかに
多く要因案を洗い出すことができます

そしてその後、さらに潜って考えて
要因を深掘りしていくことができます

そのため要因はどんどん増えて
奥の奥の因果関係も見えてきて
その中から要因候補をいくつか選んで
さらに数値での確認を進めて決める

個人で進めるやり方に比べて
むちゃくちゃパワフルですよね!

これこそがそれぞれ違う価値観が集まった
個人の集合体である『集団=組織』のチカラ

これを活かさない手はないですよね!

 

QCストーリー3:要因の解析を進めるまとめ

『集団のチカラ』

そんなパワフルなチカラを組織に
インストールできる活動
QC活動とはそんな活動なんです

ぜひどんな業種であったとしても
どんな小さな組織だとしても
このチカラを活かして頂ければ幸いです

 

 

それでは今日はここまでです
今後ともよろしくお付き合いくださいませ☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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