生産管理とは~製造業の3要素をデザインする3機能を理解する~

生産管理とは~製造業の3要素をデザインする3機能を理解する~

IE手法とは生産性向上のツール集

ですが改善を進めてもしっかり
計画的に工程を制御できないと
せっかく効率化したり標準化しても
トータルで利益がでなくなります

それはもったいないですよね

 
なので、今後は工程管理とは何か?
それをうまく進めるためには
どのような考え方が必要なのか?

いつものようにかみ砕きながら
解説していこうと思います

今回も読み終えるまでの間
しばらくお付き合いください

 

目次

製造業で重視される3要素

製造業では以下の3要素が重要だと
多くの職場で理解されています

 

製造業で重要な3要素
Q=Quality:品質
C=Cost:コスト
D=Delivery:納期

 
これは皆さまよくご存じですよね

 

Q=Quality:品質

これはもう職場では耳にタコが
できるほどよく聞く『品質』です

それほど重要と言うことなんですが
そりゃ当たり前なんですよね

 
皆さまでも、取引先でも同じです

期待する機能や価値があるからこそ
それに相応する貨幣価値
つまり対価としてお金を支払います

その期待レベルと支払う対価は
イコールなわけです

 
そうすると期待より低い価値を
手渡されたらどうでしょうか?

もう二度と取引したくないですよね

 
それは『信用』と呼ばれ
これらを積み重ねることの大切さを
我々は知っている証拠です

我々は『約束を守る』を徹底する

それって、仕事として基本ですよね

 

これが1つ目の重要要素です

 

C=Cost:コスト

2つ目はコスト(原価or価格)です

いくらでつくるのか
いくらで売るのか

これによって利益=企業の生命力
が変わってきます

 
前者はできるだけ低い方がいいし
後者はできるだけ高い方がいい

ですが販売価格というのは
競合他社や市場の相場である程度
決まってしまう性質を持ちます

 
だから競合他社より安く同じ価値を
つくることができる実力を持つこと

これがとても大切になってきます

おわかりですよね

これが2つ目の重要要素です

 

D=Delivery:納期

最後の重要要素は納期です

お客さまが必要とする時に
タイムリーに供給できるかどうか

まずは、納品する約束を守るのは
最低条件ですよね

これを破るようであれば
やはり信用されませんし
基本、社会人としてダメですよね

 

それに加えてお客さまの
無理難題をきく実力を持っているか

いや、持とうとして努力しているか

が、重要な要素となり得るわけです

 

3要素をデザインする生産管理の3機能

このQCDの3要素をデザインする
そんな機能を生産管理と呼びます

そのイメージは以下のとおり

 

生産管理とは~製造業の3要素をデザインする3機能を理解する~

 

このQCDの3要素は
それぞれトレードオフ、つまり
『こちらを立てればあちらが立たず』
な関係となっています

どういことか?

 

QCD:3要素のトレードオフな関係

たとえば品質を上げようとすると
・出荷前に慎重に何回も検査する
・検査に必要な高精度測定器の購入

など費用はかさんでいきますし
やることが増えれば納期も長くなる

一方で納期を早めようとすると
・検査回数や確認項目を省く
・いつも丁寧な加工を早めに済ます
・外注先に回して手伝ってもらう

など、品質や価格に影響があります

なのでこの3要素は全部大事ですが
全てを最高レベルに!という目標は
とても現実的ではないのです

 
どちらかというと要素間のバランス

うちの会社は市場から
何を期待されているのかが重要です

『品質を重視する会社』なのか
『他社より価格を安く』するのか
『どこよりも早く』提供するのか

しっかり狙って全従業員で
期待を裏切らない努力が必要です

 

工程管理とは生産計画と生産統制

工程管理とはQCDのD
つまり約束した納期達成のための
管理全般のことを指します

しかし一方でQCDのQとCにも
大きく影響を及ぼす性質も
合わせ持っています

手段としては大きく
・生産計画
・生産統制

の2つです

それぞれ簡単に説明してみましょう

 

生産計画

まずは最適なつくり方を決める
生産計画=プランのことです

設備の生産能力や生産対応の可否
必要なヒトの人数や業務負荷など
さまざまな制約条件を加味して
最適な生産計画を立案します

PDCAのP:計画ですよね

まずは可能な限りの知恵を絞って
効率のよいつくり方を計画します

 

生産統制

そしてその生産計画=プラン通りに
進むようにコンロトールするのが
この生産統制です

これにはおおまかに3つの管理が
あると言われています

 

進捗管理

最適化を目論んだ生産計画の比べて
実際にはどこまで進んでいるのか

計画どおりなのか?遅れているか?
それとも早く進んでいるのか?

などなど現状をリアルタイムで
モニタリングしながら必要であれば
適切な調整を施していきます

 

余力管理

ヒトや機械の能力と負荷とに
余裕があるのかを確認する余力管理

これはあらかじめ考えた負荷計画と
どの程度違っているのか?を見ます

もちろん問題が生まれそうであれば
対策を講じていくことも必要です

何も対処せずに、予測どおり納期が
遅れたなら体制が問われますよね

 

現品管理

仕掛品や完成品の在庫数
あるいは運搬状況などを把握します

生産計画を策定するには本質的に
在庫計画も伴うことがほとんど

なので全体的にコントロール下に
あるかどうか知る指標としては
とても優秀な管理機能かと思います

 

生産管理とは?まとめ

生産管理とは狙い通りの
QCD実現のための3つの機能
・品質管理
・原価管理
・工程管理

そして今後解説を加えていく
工程管理についてお話しました

それでは次回以降
さらに詳しくお話していきます

 
 

それでは今日はここまでです

今後とも宜しくお付き合い下さい☆

長文乱文を最後まで読んでくださり

いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

 

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

目次