物と情報の流れ図の書き方~記号で描くバリューストリームマップ~

物と情報の流れ図の書き方~記号から覚えるバリューストリームマップ~

あの世界のトヨタがリードタイムを
短縮させるのに使ったツールである
物と情報の流れ図の書き方について
前回はその理由を解説しました

 
そのため今回はその書き方を詳しく
解説していこうと思います

今回も読み終えるまでのお時間
しばらくお付き合いくださいませ

 

目次

物と情報の流れ図の基礎知識

物と情報の流れ図のイメージ図

物と情報の流れ図のイメージ図

 
細かくは前回お伝えした通りですが
改めて説明すると以下となります

物と情報の流れ図とは?
『情報の流れ』『物の流れ』の2つを1つのフロー図に落とし込むことで、リードタイム短縮の阻害要因を見つけ出すための問題を見える化するツールです。
英語ではValue Storm Map
通称:VSM

【物と情報とは?】
物=製品・仕掛品・部品・材料
情報=受注・指示・依頼・発注

 
略して物情”ものじょう”と
呼ばれたりします

トヨタではもう空気のように
活用していると言われますが
本当かどうかは知りません、苦笑

 

物と情報の流れ図の書き方

物と情報の流れ図は以下の6つの
ステップで問題を見える化します

物と情報の流れ図の書き方
[STEP1]今回分析する製品を決める
[STEP2]図に表す登場人物を決める
[STEP3]業務とモノの流れを記載
[STEP4]必要な詳細情報を追記
[STEP5]停滞が起こる箇所に印を
[STEP6]気づいた問題をリスト化

もう少し解説を加えていきましょう

 

[STEP1]今回分析する製品を決める

まず最初に今回分析する製品を
決定してください

そりゃ、工程に流れているすべての
製品を対象にしたいのは山々ですが
それですと製品毎に工程が違うため
途中で混乱したりしてしまいます

そのため今回はどの製品のフローを
分析するのか?を決定してから
実際の作図を開始してください

 
基本的にはやっぱりもっとも多い
あるいは時間をかけている製品です

パレート図を作成してから決めると
メンバー間で納得が得られやすく
話しが早く進むと思います

【パレート図についてはこちら】

 

[STEP2]図に表す登場人物を決める

次のステップでは図の中で表す
登場人物=プレイヤーについて
予め決めておきます

たとえば、お客さまも入れるのか?
材料メーカーはどうか?
社内の他の部門はどこまで?

これらを決めておくことによって
分析の対象範囲を明かにすることが
できるため効率的です

 

[STEP3]業務とモノの流れを記載

物と情報の流れ図の作成事例

物と情報の流れ図の作成事例

 
それではいよいよモノと情報の流れを
記載していきます

その時には以下のルールを守ります

物と情報の流れ図の書き方におけるルール
○ 上に情報の流れを描く
○ 下にモノの流れを描く
○ 左に材料メーカーや取引先を描く
○ 右にお客さまを描く

このルールを遵守しながら
後述する記号を使って最初に
業務(情報)の流れをしっかり記入

そして次に製造現場(モノ)の
流れをおおまかに正確に表現します

 

[STEP4]必要な詳細情報を追記

そしてある程度、業務の流れと
モノの流れがまとまってきたら
具体的にイメージしやすくするため
詳細な情報を書き足していきます

たとえば、誰が、いつ、なにを、
どこからどこへ、どうやってなど
流れを具体的にする情報を足します

 

[STEP5]停滞が起こる箇所に印を

そうやって業務の流れと物の流れが
全体的に把握するようになったら
停滞が起こりやすい場所に
わかりやすいよう印を描きます

できるだけ目立つ方がよいので
問題を想起する爆弾マークを使用

そのマークが記載しているところが
停滞発生の要因だと見える化します

 

[STEP6]気づいた問題をリスト化

物と情報の流れ図による問題リスト事例

物と情報の流れ図による問題リスト事例

 
そしてその爆弾マークを問題として
リスト化をしてまとめます

そして時間をかけて1つひとつ
対策を検討していくことで
解決に結び付けていくわけです

 

物と情報の流れ図に活用する記号例

物と情報の流れ図に活用する記号例

物と情報の流れ図に活用する記号例

 
物と情報の流れ図の書き方としては
以上となりますが、書くためには
予め何にどのような記号を描くのか
を決めておく必要があります

特に記号は決まっていないですが
後でパワーポイントで書き直すなら
上記の記号を使ったいただくと
あとあとわかりやすくなるので
参考にしてみてください

 

まとめ

さて、これまで物と情報の流れ図の
書き方を解説してきましたが
いかがだったでしょうか?

製造業の作業者って学習は嫌だけど
こうやって絵を描いて分析するのは
俄然得意な方が多いようなので
企業研修では盛り上がります

 
盛り上がったら不思議なもので
苦にならず感性が高まるので
結構いつもいい意見を出されてます

ささっと製造プロセスの課題出しに
使えるツールとして認識いただくと
間違いは少ないものと考えます

 

 

それでは今日はここまでです

今後とも宜しくお付き合い下さい☆

長文乱文を最後まで読んでくださり

いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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