物と情報の流れ図であるべき姿を描く意味とは?~VSMでTPSを実現する~

物と情報の流れ図であるべき姿を描く意味とは?~VSMでTPSを実現する~

物と情報の流れ図はトヨタが使って
リードタイム短縮を進めたとても
有効なツールであると言われてます

でも多くの中小製造業では
物と情報の流れ図は使われていません

 
それはいったいなぜなんでしょうか?

 
物と情報の流れ図がなぜ必要なのか
あるいは、そのあるべき姿はどうか

今回はツールそのものの詳細でなく
その使い道やメリットについて
説明をしていきたいと思います

 
今回も読み終えるまでの数分間
貴重なお時間を頂戴します

ぜひお付き合いくださいませ

 

目次

物と情報の流れ図がなぜ必要か?

多くの中小製造業ではQCDの内
QC活動、つまり品質力向上には
とても熱心な職場が多いです

しかし実はその反面
CやDに関心がある工場は少ない

 
いや、経営者や一部のリーダーは
おそらくご自身の課題として
取り組んでおいでだと思います

しかし残念ながら一般従業員は
製品の出来栄えには情熱を持って
毎日積み重ねる必要は感じているが
利益や納期対応については
そこまでの意識はないんです
 

なぜならC=コストはちょっとでも
利益が出るならそれで良さそうだし
D=納期は残業でなんとかなるなと
そう考えているし実際そうでしょう

『良い仕事をする』というのは
なにも良い製品をつくるだけでなく
効率の良い、素早い作業も必要です

つまりQCDのバランス認識が
大きく崩れていることになります

この従業員の認識を補正するのに
物と情報の流れ図は有効なのです

 

物と情報の流れ図=VSMについて

物と情報の流れ図は名前のとおり
物の流れと情報の流れ、つまり
一連のフローを図表に表します

英語ではバリューストリームマップ
(Vlue Stream Map=VSM)と呼び
価値=Valueの流れ=Streamを
描いた図=Mapという表現をしてます

つまり情報を含めて価値と評価し
その価値を高める流れになってるか
図を描きながら考えるアプローチと
いうわけですね

【詳しくはこちらをご参考に】

 
一方、このVSMを有効に使ったのは
現在で言うトヨタ生産方式=TPSを
実現させるためだったということ

ではトヨタ生産方式=TPSとは何か
少し簡単におさらいしてみましょう

 

TPS=トヨタ生産方式について

トヨタ生産方式とは何か?
まずは辞書を確認してみましょう

 

トヨタ生産方式(読み方)とよたせいさんほうしき


生産性向上への取り組みを体系化した業務方式の一つ。もとは、顧客のオプション選択などの組合わせで、1台ごとに異なる仕様で受注した車を生産するため、トヨタ自動車が確立した手法。「ジャストインタイム」や「自働化」などにより製造工程の無駄を排除する。1990年代、米国の研究者がリーン生産方式として紹介し、さまざまな業種に応用された。TPS(Toyota Production System)。


出典 出典 デジタル大辞泉/小学館 より

 

トヨタ自動車が確立した手法
というか、効率的な生産形態と
表現した方が正しいと思います

 
トヨタ自身が定義した7つのムダ

そのムダを徹底的になくすために
必要な考え方や手法を次々と
生み出していったんです

その有名な一連を以下に示します

 

トヨタ生産方式が生み出した考え方や手法
・ジャストインタイム(Just In Time;JIT)
・かんばん(Kanban)
・ムダ(Muda)
・平準化(Heijunka)
・アンドン(Andon)
・ポカヨケ(Poka-yoke)
・自働化(Jidoka)
・改善(Kaizen)
・見える化(Mieruka)
・標準作業時間

 

どうですか?
お聴きになったことのある言葉が
いくつかあるかとは思います

これらを組み合わせて応用し
世界に誇るトヨタスタイルが
実は構成されているんです

 
すべての中小製造業に対して
トヨタ自動車を目指せ!なんて
言えるわけもありませんが
学ぶべきところってたくさん
あると思うんですよね

そういった意味ではやっぱり
我々がどんな職場を目指すのか?を
定義することから始めたいですよね

 

物と情報の流れ図であるべき姿を描く意味

物と情報の流れ図は最初は
職場の現状の姿を描いていくことで
どんなところに問題があるのか?を
検討メンバー全員で見つけて
それを改善しようと動きます

一方でその延長線上で
どんな物と情報の流れが適切か?
本当はどうなっているべきなのか?
5年後10年後はどうあるべきか?

って全員で考えることに
大きな大きな意味があります

 
それはこの複雑な経営環境の中で
我々はどうあるべきか?ってとても
大切なことなんですよね

従業員やリーダーが議論して
うちの職場らしさってなにか?
そのらしさをもっと役立てるために
我々は何を積み上げるべきなのか?

そんな議論が重要である一方で
この物と情報の流れで我が職場の
あるべき姿を描くことによって
職場=チーム全体のゴールがわかる

 
そして検討メンバーの認識が高まり
あとは職場を変えていくだけだと
納得感を持って改革に突入できます

トヨタ自動車が世界的に発展できた
意味が創造できると思います

彼らはそれだけ改善・改革を進める
しくみを導入していたんですね!

すごいことです!

 

まとめ

トヨタ自動車になることはできない

けれど学ぶことが山ほどあって
そのひとつの有効なツールとして
物と情報の流れ図=VSMがあるという
今回のテーマでした

ぜひあなたの職場=チームらしい
成長を遂げるために一度
職場のメンバー全員で議論してみて
いただきたいと考えます

 

 

それでは今日はここまでです

今後とも宜しくお付き合い下さい☆

長文乱文を最後まで読んでくださり

いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

 

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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