IE手法の進め方事例②食品製造業Bの改善事例 業務改善で働き方改革編

IE手法の進め方事例②食品製造業Bの改善事例 業務改善で働き方改革編

改善事例シリーズの2回目として
食品会社のIE手法の導入事例を紹介します

前回は金属切削加工の改善事例でしたよね
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3回にわたる細かい事例紹介でしたが
今回はシンプルに1回でお伝えします

しばらくお付き合いください

 

目次

食品製造業での業務改善の特徴


製造業とはいっても色々な製品があります
金属加工、電子部品、プラント等の製缶や
アパレル製品や生活用品などさまざま

しかし大きな意味ではこの食品製造は
他の業種と大きな違いがあります

それは。。。

 

賞味期限という制約があることです

 

これはもちろん衛生上の問題と同時に
美味しさ(新鮮さ)という意味では
根本的な品質に関わる重要な問題です

そのため業務改善を実施する際には
品質に対する影響を他の業種よりも
シビアにみる傾向があり当社も同じです

 

食品製造業Bの問題点


B社はのスペックは下記のとおり

業種:食品製造販売業
(主に大豆商品の加工等)
従業員数:18名(内、パート15名)
売上高:55千万円
主な商品:豆腐、あげ、その他惣菜

 

創業100年を超える老舗企業ながら
豆腐の品評会で優勝するなど実力派

地域産の大豆100%使用した
こだわりの強い豆腐屋さんです

 

通常100円だが当社製は200円超え
高級スーパーや百貨店が主な販路

しかしここ4期ほど赤字が続いたため
労働集約型である当社はまず業務改善を
進めることとしました

 

改善対象を絞り込むため作業日報を作成


これまで誰が何の作業をしているのか
計測した経験がなかったため
従業員に協力依頼のうえ業務日報を記録し
1ヶ月間、誰が何をやっているのか
まずか確認することにしました

 

IE手法の進め方事例②食品製造業Bの改善事例 業務改善で働き方改革編

その結果、改善対象の工程を選定
ところが役員が想像していなかった
驚くべき結果が現れました

なんと第3位に運搬業務が入っていたのです!

 

当時、商品倉庫と冷蔵庫が工場から
少し距離がありましたが
第3位に入るほど時間を浪費しているとは
感じていなかったようです

そのため工程分析手法の1つ
フローダイアグラムを作成して
レイアウト改善を図ることにしました

フローダイアグラムの作成方法は以下参照
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まずは類似工程分析を実施し
そこからフロムトゥチャートを作成
最後のフローダイアグラムを作図します

そのことで設備間での移動の多さが
見える化され、その情報を元に
レイアウト改善案を検討する手法です

 

レイアウト変更には連休を挟んで
実質稼働停止が6日間、そして設置費用の
8百万円を金融機関に説明して借入れ
(経営改善計画の策定を含む)しましたが
結果的に業務時間は約27%短縮したため
その後の2年間は黒字決算

 

さらに運搬時間短縮により
温度変化が少なくなって品質が安定し
評判も徐々に上がってきていると同時に
返済も順調に推移しているとのこと

 

その後、改善の組織化を狙った役員の意思決定!

 

さらに当社役員は自身の勘を信じなくなり
主にIE手法を使って見える化することで
現実的に改善が進む体制が整いました

 

そこで、当社では空いた時間を半分使って
定期的に改善が進むようQC活動を開始し
業務改善を組織化することに成功

従業員の主な業務志向は
自らの工程の改善という認識に変化

 

つまり豆腐づくりという単純作業から
工程の改善という仕事に変化して
彼らをそれを楽しんでいるようでした

これが本質的な働き方改革ですよね!

 

結果的に半年サイクルで2%程度の改善を
2年継続中であるといいます

すごいですよね!

 

食品製造業Bの改善事例 業務改善で働き方改革編まとめ


さて、少し短くまとめましたが
IE手法のポテンシャルは十分感じて
いただけていると思います

あとはあなたが自身の職場を変えるだけ
このIE手法を少し試してみながら
一緒に取り組む仲間を増やしていくだけ

ぜひ目の前の小さな一歩を
大切にしてくださいまで

 

 

それでは今回はここまでです
今後とも宜しくお付き合いください☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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