工程管理と生産管理の違い~基礎知識をしっかり理解する~

工程管理と生産管理の違い~基礎知識をしっかり理解する~

工程管理って言われれば
『あ、工程を管理するんだな』って
言葉上の理解は簡単だと思います

でも生産管理と何が違うのか?
どういった管理をするのか?って
なかなか具体的な内容がわからない

そんな方が多くいらっしゃるのも
事実ではないでしょうか?

以前は管理面からお話した
内容であるんだけれども
改めてわかりやすくかみ砕いて
お話を進めていきたいと思います

読み終えるまでのしばらくの時間
今回もお付き合いくださいませ

 

目次

工程管理とはなにか?

まず工程管理とはどんなものか?

言葉の定義を辞書で確認しましょう

 

工程管理(読み方)こうていかんり


 生産工場において,一定の品質,数量,コストの製品を,定められた納期までに最も効率的に生産するために,工場の諸活動を総括的に管理する活動のこと。最適な生産工場を選定し,生産の総合計画に基づいて,工程計画,手順計画,日程計画を立て,作業配分と指示を行い,進行状況をチェックしていく。


出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典/ブリタニカ・ジャパン㈱ より

 

結構、具体的に表現があるので
想像がしやすいですよね

つまり効率的な生産を実現するため
あらゆる視点から計画を立てて
その進捗を管理することです

この工程管理をしっかり行うことは
[STEP1]最適な生産計画を立てる
[STEP2]計画どおり生産を行う

の2つの独自な技術とノウハウを
社内に蓄積することでもあります

おわかりですよね

 

具体的な工程管理の方法

工程管理は前述したとおり
2つのプロセスにわけられます
[STEP1]最適な生産計画を立てる
[STEP2]計画どおり生産を行う

それぞれについて具体的な
管理方法について解説していきます

 

[STEP1]最適な生産計画を立てる方法

まず生産計画と言っても種類は多彩
いろいろな計画があります

大きく3つにわけるとすると
工程計画、手順計画、日程計画です

それぞれはどのようなものか
説明を加えていきましょう

 

日程計画

まずこの日程計画が基準となります

現時点の工程レイアウトや機能
変わらない場合、いったい
どれだけの受注量があり
どのように生産していくのか?を
あらわす計画がこの日程計画です

いわば将来の受注見込みを織込み
長い期間で検討するため中長期計画

月単位の生産を予定を表す月次計画

今日明日の納期を管理する計画など

その期間によって表現やカタチが
変わる特徴を持っています

 

これね、計画を立ててみると
あらゆる問題や課題が分かるため
ぜひできるだけ幅広く計画を
検討していただきたいと思います

これによって効率的に生産するため
今より良いやり方はないか?
さらに効率的なつくり方はないか?

特に中長期の計画を立ててみれば
現在の生産設備の能力で大丈夫か?
さらなるニーズの充足のために
現在の品質レベルで足りるのか?
などこれまで疑いもしなかった
とても多くの課題が見つかります

その課題をもとに打つべき手立てが
明らかになるのでお勧めです

 

工程計画

工程のレイアウトや機能配分が
どの時期にどうあるべきか?を
指し示した計画が工程計画です

前述の日程計画によって抽出した
課題を解決するための工程を
ここで改めて考え直します

最適な工程とはどういうものか?
本来はどうあるべきなのか?

資金都合ですぐ投資ができなくても
これらの課題を掴み続けることは
自職場を成長させるために
とても大切なことです

 

手順計画

さらに工程の最適化を検討する他に
作業手順の計画も作成することも
大切なプロセスになります

『いまが最適な手順である』
そう信じたい作業者が多い一方で
『もっといろいろ工夫できるのに』
と考えている作業者もいます

そのため今のやり方をどうやれば
どれくらい作業効率が高くなるのか
それをいつから標準化して
全員が取り組んでみればどんな
成果を獲得することができるのか?

それを計画するのが手順計画です

これも大切な計画ですよね

 

[STEP2]計画どおり生産を行う

これはもうおわかりかと思います

策定した計画通りに実行しているか

つまり進捗管理を行うわけです

この進捗管理は機能を3つに
区分することができます

 

機能1:計画の見える化

工程計画をしっかり確認して
何をどう生産すべきなのか?
設備がいつ更新されて
手順はいつ標準化されるのか?

それがわかるようになってなければ
本当に意味がありませんよね?

なので最初に重要な機能となるのは
計画が誰からも見れるようになる
見える化が図られていないとNGです

 

機能2:実績の見える化

機能1はほとんどの職場はだいたい
クリアしていることがほとんどです

ですがこの機能2が弱い会社が
時々見受けられて、大まかにそれは
納期面が弱いところが多いです、汗

 
進捗管理ですから計画が見れても
どこまで進んでいるのか生産実績が
掴めないと管理ができません

そのため2つ目に重要な機能は
この実績の見える化です

 

機能3:簡単に比較可能であること

そして3つ目に重要なのが簡単に
比較が可能であることです

これをしっかりやれている会社は
納期管理面が強いことが多いです

 
計画と実績の見える化が進んでいて
それが簡単に比較ができている

これって誰の目からみても計画より
早いのか遅いのかが一瞬で分かる

そうすると不思議なもので
作業している本人も遅れないよう
努力することになります

 
だって遅れることは単純に悪いこと

できれば職場仲間に見られたく
ないですものね

 

生産管理との違い

もうここまでくれら工程管理とは
どのようなことか理解が進んだかと
思います

つまり工程管理と生産管理は違います

実は工程管理は生産管理の一部機能

ものづくりで重要視されるQCDを
しっかりコントロールするのが
生産管理と呼ばれるものであり
工程管理はその一部の機能であると

 
Q:Qualityは品質管理
C:Costは原価管理
そしてD:Deliveryが
工程管理という解釈で大きく
間違ってないと思います

この3つの管理を合わせるて
生産管理だということです

ま、それぞれが、それぞれに大きく
関連することは間違いないのですが
そのあたりはまた詳細にいずれ

 

工程管理の基礎知識まとめ

さて、今回は工程管理の基礎知識を
シンプルに説明をしてみました

やはりうまい、やすい、はやい、と
牛丼チェーンがQCDの重要性を
キャッチコピーにできるほど
本当は誰もが理解している概念です

知らない、とは言いにくいですよね

ぜひ相互理解のうえ皆さま自身で
強い職場づくりを進めてください

 

 

それでは今日はここまでです

今後とも宜しくお付き合い下さい☆

長文乱文を最後まで読んでくださり

いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

 

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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