前回はIE手法による
7つのムダ改善事例として
「動作のムダ」
の改善事例について説明をいたしました
IE手法とトヨタ生産方式の関係については
こちらの記事を参照ください
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いよいよ7つのムダ改善事例紹介も
最後の7つ目となりました
今回は「不良をつくるムダ」の
改善事例について説明してまいりましょう
トヨタ生産方式「7つのムダ」の「不良をつくるムダ」とは?
以前「不良をつくるムダ」とは
次のように説明しました
不良品を廃棄、手直し、作り直しすること
です
不良品をつくってしまって
廃棄せざるを得ない、というのは
わかり易い「不良をつくるムダ」です
しかし、例え手直しをして良品になっても
それにかかった時間や材料は
「不良をつくるムダ」ですよね?
「不良をつくるムダ」改善事例①:手直しのムダの見える化
自分自身の作業のまずさによる手直しなら
反省して改善することができますが
前工程の作業の不手際ではどうでしょう?
後工程で手直しをしていることすら
知らなかったら改善することもできません
そのため「不良をつくるムダ」をなくす為
まずはムダを見える化してみましょう!
例えば、以下のように
「不良をつくるムダ」を時間や金額で表し
要因別に時系列のグラフを作成して
見える化しましょう
そして、その見える化したグラフを元に
前工程と共有すれば
改善のきっかけになります
それぞれに対し、原因と対策を検討し
その結果もコメントとして見える化すれば
あとあとどのように改善されたかも判り
改善のモチベーションにもなります
後工程のチェックポイントなどを
前後工程で共有することで
効率的に改善が進むと思います
こういう改善サイクルも
まずは見える化から
ぜひ試してみてください♪
「不良をつくるムダ」改善事例②:なぜなぜ分析による再発防止
次はなぜなぜ分析による改善事例です
なぜなぜ5回と言ったりもしますが
トヨタ生産方式の生みの親である
大野耐一氏の著書「トヨタ生産方式」
の中で出てくる事例について紹介します
(1) 「なぜ機械は止まったか」
→ オーバーロードがかかって、ヒューズが切れたからだ
(2) 「なぜオーバーロードがかかったのか」
→ 軸受部の潤滑が十分でないからだ
(3) 「なぜ十分に潤滑しないのか」
→ 潤滑ポンプが十分くみ上げていないからだ
(4) 「なぜ十分くみ上げないのか」
→ ポンプの軸が摩耗してガタガタになっているからだ
(5) 「なぜ摩耗したのか」
→ 濾過器がついていないので、切粉が入ったからだ
以上、5回のなぜを繰り返すことで
濾過器を取り付ける、という
対策を発見できた、という事例です
なぜなぜ分析は因果関係をたどって
真因にたどり着く方法ですが
分析の途中で因果関係になっていない
こともあり、元祖の事例として
紹介しました
思いつきや想像ではなく
○ 事実に基づくこと
○ 原因を個人にのせいにしないこと
が重要です
仮に個人に原因があったとしても
人は間違いを犯すもの
そうなるに至った要因があるはずです
それを取り除くにはどうしたら良いかを
考えましょう
目的はあくまでも再発防止のためです
「不良をつくるムダ」改善事例③:成果物の認識合わせによる手戻り削減
3つ目の事例は事務作業の改善事例です♪
事務作業で「不良をつくるムダ」とは
いったいどんなものが対象でしょう?
資料作成一つとっても
一生懸命作成したのにイメージが違う
と突き返され、何度も作り直すこと
があります
また、要求仕様を確認するのは大切ですが
ヒアリングして全てを説明してくれている
とも限りません
改善策として、代表的なところでは
チェックリストがあります
要求仕様や成果物の品質を保証する上で
チェックしているポイントなど
チェックリストにできることはないか
考えてみましょう
それもなかなか難しい場合は
過去の成果物や類似の資料など
形のあるものを見せて
最終成果物の認識を合わせて
イメージしやすくすると
後工程側も要求仕様を伝えやすくなる
と思います
事務作業の場合は製造現場と異なり
品質基準の明確化や作業の標準化が
困難な場合があります
だからといって諦めて
思考停止するのではなく
何か方法はないか
その切り口の一つとしてIE手法の考え方や
ツールを基に考えてみてはどうでしょうか
それでは今日はここまで
今後とも宜しくお付き合いください☆
長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪
すべては御社の発展のために
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