SDCAの具体例を知ることでPDCAサイクルの意味を理解する

SDCAの具体例を知ることでPDCAサイクルの意味を理解する

QC活動を進めていくためには
SDCAサイクルとPDCAサイクルの
意味合いはとても重要です

しかし多くの皆様はPDCAはご存知でも
SDCAは知らないことが多いですよね

実はこのSDCAサイクルも重要で
PDCAサイクルと肩を並べるほど

そして実はこのSDCAの具体例を知れば
PDCAサイクルそのものの理解が
さらに深く進むんです!

いったいそれはどう言うことか?
今回はそんなお話です

読み進める少しのお時間(3分程度)
お付き合いくださいませ

 

目次

品質管理に必要な2つの機能

日頃の品質管理において
とても重要な仕組みが2つあります

1つ目は、現状維持に重点を置いた
『維持管理』です

 

商品やサービスの提供に関わる
すべての仕事がしっかり安定して
行われていれば、提供品質も安定し
現状を維持することができます

しかし実際にはすべての仕事が
数分違わず正しく行われることは
とても難しいことです

作業者によって体格も変われば
日々の精神状態も変りますし
毎日刻々と気温も変りますし
ロットによって材質も変ります

それらをすべて計算に入れて
同じ品質状態を維持することが
どれだけ難しいことでしょう

この品質を『維持管理』する仕組み
これは本当に重要です

 

2つ目は組織成長に重きを置いた
『改善活動』です

企業は常に競争環境に身を置いてます

そのため『維持管理』だけでは
いつしかライバル企業に受注を奪われ
お客さまを奪われてしまいます

 

そうなんです

 

我々の商品・サービスづくりにも
常に成長が必要なわけです

現状維持活動の中で問題を見つけ
その問題を解決していくことで
より良い品質・納期・価格での
商品づくりを追求していく

それは事業組織に課せられた使命
取り組まないわけにはいきません

これら品質管理の2大機能が
SDCAとPDCAと深い関係があります

解説を進めましょう

 

PDCAサイクルの意味とは何か?

ここはもうご存知でしょが
念の為説明させてください

あらゆる活動に通じる4ステップを
PDCAサイクルと呼びます

P:Plan(計画)
D:Do(実行)
C:Check(評価)
A:Action(処置)

このステップを何回も繰り返すことで
高いレベルの目標達成を目指します

『管理のサイクルを回す』
『PDCAサイクルを回す』などと
表現したりもします

もっとも重要な機能は最初のPです

このP:Plan(計画)をしっかりと
より良い職場をゴール設定し
達成のためのより良いやり方を考えて
次の実行に結びつけるかが役割です

そのためP:Plan(計画)によって
ちゃんとD:Do(実行)できるか
しっかりC:Check(評価)できるか
が決まりますのでそりゃ大切ですよね

 

SDCAサイクルの意味とは何か?

PDCAのPをSに変えたのがSDCAです

S:Standardize(標準化)
D:Do(実行)
C:Check(評価)
A:Action(処置)

計画の代わりに標準化です

より良いやり方を考えるのでなく
見つけた良いやり方を
理想モデルと置いて実行するわけです

そうなんです!

このSDCAサイクルは先程の
『維持管理』のための
4ステップなのです!

それでは具体例を挙げて説明します

 

SDCAサイクルの具体例

例えばある職場のQC活動のテーマが
穴あけ作業の外径規格外不良の撲滅に
決まりました

その外径計測データのヒストグラムで
ある設備と複数担当者に規格外不良が
集中していたことがわかりました

そして特性要因図で要因を探り出し
特定設備の作業マニュアルを作り
その対策を施したとします

これはPDCAでより良いやり方を
見つけた例です

 

しかし実際にはその後
一時的に減少した外径規格外不良が
また再発し始めては消えを繰り返す
この状態をなんとかしようと再度
QC活動のテーマとして設定しました

そして再度要因を探した結果
担当者全員にマニュアルの教育・指導
さらに特定設備の点検・補修を実施

これで外径規格外不良は安定して
低い推移が取れるようになったのです

これがSDCAで具体例です

 

もうおわかりかとは思いますが
改めてSDCAとPDCAの違いを
解説てみましょう

 

SDCAとPDCAの違い

PDCAでは最初が計画となっています

より良いやり方を見つけて計画し
それを実行して検証していきます

しかしそれは新しいやり方であり
慣れてないし、実績もない方法のため
安定しないのが一般的です

そのためその新しいやり方を
SDCAで安定方向に持っていきます

 

SDCAでは最初が標準化です

標準化、つまり理想モデルを設定し
それを実行してみて評価することで
品質レベルの安定化を狙う

PDCAで見つけた
その新しいやり方を安定させる

そんな役割を持っているわけです

 

ですから
PDCAで新しいやり方を見つける
SDCAでそのやり方を安定させる
さらにPDCAで新しいやり方を見つけて
SDCAでそのやり方を安定させる

このPDCAとSDCAの連携がしっかり
つながることで組織成長の仕組みが
完成するというわけです

 

SDCAの具体例を知ることでPDCAサイクルの意味を理解するまとめ

SDCAの『維持管理』の4ステップ
PDCAの『改善活動』の4ステップ
この2つはどれもが組織成長として
不可欠であり、表裏一体とも言えます

でもこのSDCA、多くの組織が
抜け落ち勝ちなんですよね

ですがご想像のとおり
この機能がなければ
改善の成果は維持できません

逆に言えばSDCAが出来る組織は
PDCAで獲得できる成果も大きいです

べつに派手な成果を求めるのでなく
まずはSDCAで安定化を図りながら
しっかり成長できる基盤づくりから
はじめることをおすすめしながら
この解説を終わります

 

 

それでは今日はここまでです
今後ともよろしくお付き合いくださいませ☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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