運搬活性分析で運ぶムダを極限まで省くやり方

運搬活性分析で運ぶムダを極限まで省くやり方

IE手法は業績を効率化するための
いくつかのツールを使いこなします

その中でも付加価値を踏み出さない
『運搬』というプロセス
それを極限まで省く運搬活性分析と
いうツールについて詳しくお話します

今回はそんなお話です

 

運ぶムダを改善するという考え方

基本的にモノを移動したり
積み込んだり、降ろしたり

通常の職場ではよく見かける作業です

しかし皆さまもご存知のとおり
この運搬に関するプロセスは
なんら付加価値を生み出しません

そのため理想的な職場をいえば
運搬にかかる時間は”0”が望ましい

つまり運ばなくてもいいように
工程をデザインすることが
もっとも望ましい状態です

 

しかし投入資金もタイミングも
難しい問題ですから、現実的には
できる限り仕掛品や在庫量の減少や
運搬経路の簡略化などの改善によって
モノを運ぶ手間を省くことを考えます

実は運搬方法を見直すことで
ただ生産コストの減少だけでなく
空間の効果的利用や作業条件改善にも
必ずつながってまいります

そのためぜひこの運ぶムダは
最小化を図りたいところ

そのためには以下の改善方法が
取られることが一般的です

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もちろん動作経済の4原則:ECRSに
従ってできるだけの改善を進めた後
さらに極限までムダを省くのに
この運搬活性分析が役立つのです!

それではいったいどのような分析か
説明していきましょう

 

運搬活性分析とは何か?

運搬活性分析とは何か?について
まずはWEB検索で知らべて見ました

運搬活性とは、運びやすさ、異動のしやすさのこと。対象品の置かれている状態によって決まる。
この運搬活性を指数化したものを運搬活性示数(運搬活性指数)と呼び、この運搬活性指数を用いた分析を運搬活性分析と呼ぶ。

そうなんです

この運搬活性分析とは
運びやすさを示す『運搬活性指数』を
用いた分析のことを指します

では具体的に
どのような分析をしていくのか
そのやり方をみていきましょう

 

運搬活性分析のやり方

製品や仕掛品などのモノの移動は
その移動回数の2倍以上は
持ち上げたりなどの取扱回数が
あると言われています

その取り扱いの手数は置き方によって
左右されるおのの、実はその置き方が
あまり注目されません

つまり、マテハン分析などで
大掛かりな改善が進んだ後で
モノの運搬しやすさの改善を
運ぶムダを省くことが目的です

そのためには以下の3ステップで
分析を進めて参ります

【運搬活性分析のやり方3ステップ】
ステップ1:運搬プロセスを整理する
ステップ2:運搬活性指数を決める
ステップ3:運搬活性分析図を描く

ではステップ毎にもう少し詳しく
解説を進めてまいります

 

ステップ1:運搬プロセスを整理する

改善する対象の運搬プロセスを
整理します

例えば
床にバラ置き
   ↓
台車に積む
   ↓
  運ぶ
   ↓
床に下ろす などなど

実際にはマテハン分析で
この整理の過程はすでに終わって
いるかもしれませんが、その場合は
そのプロセスを順番に並べます

それがまず第1ステップです

 

ステップ2:運搬活性指数を決める

運搬活性分析で運ぶムダを極限まで省くやり方

次は上記の表を活用して
それぞれの運搬プロセスの
運搬活性化指数を決めます

移動する時の手間が少ないほど
運搬活性化指数が高く
移動する時の手間が多いほど
運搬活性化指数が低い数値になります

そのためこの運搬活性化指数を
高めていく活動=ムダを省く活動だと
言う、たてつけになっています

 

ステップ3:運搬活性分析図を描く

運搬活性分析で運ぶムダを極限まで省くやり方

そしてそれをグラフ化して
運搬活性化分析図を描きます

そしてこの一見して低い部分を
高くできる施策を考えていく作業に
移っていくわけです

難しくないですよね

では次はこの運搬活性化分析で
いったいどんなことが
分かるのでしょうか?

 

運搬活性分析でわかること

この運搬活性分析の中で当て込んだ
運搬活性指数の平均値を見ます

もしそれが2.5以下でしたら
深刻な状況であることを理解ください

運搬のムダが発生しているという
自覚がなく改善されていない状態です

そして、運搬活性指数の低いところを
高めるための改善案を検討します

その着眼点は以下のとおり

 

運搬活性化への着眼点

『モノを活きた状態に保つ』活性を
高めるための着眼点は以下のとおり

【運搬活性化への3つの着眼点】
着眼点1:上下移動を極力避ける
着眼点2:モノの乗り換えをやめる
着眼点3:荷姿の標準化

それぞれの着眼点をもう少し
詳しく説明しましょう

 

着眼点1:上下移動を極力避ける

できるだけ上下移動を避けることで
運搬活性指数を上げることができます

例えば、床からパレットへ
パレットから車へ移動する時
上下移動が伴います

つまり車に積載しっぱなし
パレットに積みっぱなしでいけるなら
運搬活性指数は上がるということです

 

着眼点2:モノの乗り換えをやめる

できるだけモノの乗り換えをやめれば
これも運搬活性指数が上がります

容器/箱入りのものをパレットに
パレットを車に乗り換えするのに
手間がかかります

そのためできるだけ乗り換えのない
運搬プロセスを検討します

 

着眼点3:荷姿の標準化

さらにはもう荷姿を標準化する方向を
考えていきます

床に置くことなく
パレットに置くことなく
車に置いたまま作業ができないか

そのための標準化を進めることが
運搬活性指数を上げることができます

 

運搬活性分析で運ぶムダを極限まで省くやり方まとめ

重複しますがこの運搬活性分析は
マテハン分析で大きな改善を実施後に
行うことが望ましいです

なぜなら、運搬手段が変われば
運搬活性指数も変わってしまいます

そのため、さらなる改善手段として
運搬活性分析を活用いただくことで
運ぶムダの最小化を目指してください

 

 

それでは今回はここまでとなります
今後ともよろしくお付き合いくださいませ☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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