IE手法による7つのムダ改善事例 〜③運搬のムダ編〜

IE手法による7つのムダ改善事例 〜③運搬のムダ編〜

前回はIE手法による
7つのムダ改善事例として
「手待ちのムダ」
の改善事例について説明をいたしました

IE手法とトヨタ生産方式の関係については
こちらの記事を参照ください
[getpost id=”845″]

トヨタ生産方式では「7つのムダ」のうち
「つくりすぎのムダ」が最も悪く
他のムダを生み出したり隠したりする
やっかいな存在だとお話しましたね

今回はその「つくりすぎのムダ」が
生み出したり隠したりするムダの一つ
「運搬のムダ」の改善事例について
説明してまいりましょう

 

目次

トヨタ生産方式「7つのムダ」の「運搬のムダ」とは?


以前「運搬のムダ」とは
次のように説明しました

モノの必要以上の移動、仮置き、積替え
などのことです

「つくりすぎのムダ」により生み出した
必要以上のモノは
工程間で置く場所がなくなると
別の場所に仮置きせざるを得なくなり
量が多くなると積み替えなどの
余計な仕事が発生します

お客さんは商品そのものを欲しいわけで
それをつくる際の工程間の運搬なんかに
価値を感じるはずはないですよね?

 

では「運搬のムダ」の改善方法について
事例とともに考えてみましょう!

 

「運搬のムダ」改善事例①:間締めによる歩行削減


モノを加工する場所どうしが離れていると
その間は運搬する必要があります

そこで離れた工程をくっつけることで
「運搬のムダ」をなくすことができます!

例えば

  • 加工機と図面台・検査台・工具パネル
  • 作業台と部品置き場
  • 入荷場と処理端末
  • 検査装置と図面棚

等々

加工(検査)から次の加工(検査)へ
最短で最も効率よく運搬しているか?に
着目してみましょう♪

また、加工(検査)以外の場所に運搬する場合
なぜここへ運搬するのか?理由は何か?
次の工程と同期しているか?
にも着目しましょう!

 

「運搬のムダ」改善事例②:ハンドリフトの台車化


次の事例は「運搬」がどうしてもなくならない場合
それを効率化する方法についてです

ワークをパレットの上にのせて
ハンドリフトで運搬する

よくある光景ですよね?

でも、実際の作業は
ワークを運搬するだけではないのです

運搬に使用したハンドリフトは
たいてい置き場所が決まっていて
まずは置き場所まで取りに行き(空歩行)
次にワークの場所までハンドリフトを移動し(空運搬)
ワークがのったパレットを運搬し
運搬し終わったら決められた場所まで
ハンドリフトを返しに行き(空運搬)
そして加工場所まで戻る(空歩行)

ただでさえ運搬はムダなのに
空運搬、空歩行のおまけつき。。

ときにはハンドリフトを他の作業者が使用中で
探し回ることも。。

この手のムダは台車化を検討しましょう♪

台車にすれば、まずハンドリフトを取りに行ったり
戻したりという空運搬、空歩行はなくなります

また、パレットサイズより小型の台車にすると
一気に運搬するのではなく
小刻みに運搬することになります

つまり、小ロット生産に対応することになり
最も問題とされている「つくりすぎのムダ」
を抑制することができます

ワークや製品に合わせて
専用の台車を製作するのも良いでしょう

台車の製作で有名なところでは
矢崎化工株式会社のイレクター

スペーシア
アルミ製でカッコいい
SUS
等があります

製作事例など紹介されていますので
ぜひ確認してみて下さい

 

「運搬のムダ」改善事例③:ペーパレス化による歩行削減


3つ目の事例は、事務作業の改善事例です♪

事務作業で「運搬のムダ」とは何でしょう?

事務作業と言っても
常に座ってるわけではないですよね?

ではどんなときに立って歩くでしょうか

例えば、最近ではプリンターも
複合機を使うことが多いと思います

印刷した印刷物を取りに行く
配布された資料をスキャンしに行く

それらは紙だから発生する
言わば『紙の運搬』ですよね?

ノートPCやタブレットなどのペーパレス化で
なくせる資料も多いと思います

特に電子データで配布しておいて
親切に一応紙でも印刷しておこう
なんてやりがちですが、ECRSの考え方で
まずはなくせないか検討しましょう!

 

さて、今回は「7つのムダ」のうち
「運搬のムダ」に対する改善事例
についていくつか説明しました

 

 

それでは今日はここまで
今後とも宜しくお付き合いくださいませ☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

システムエンジニアを経て、自動車部品メーカで生産管理・業務改善を経験。その後、総合電機メーカで現場改善に従事。最近はIoT導入に携わり、IE手法との融合を目指す。現場改善と業務改善は両輪!がモットーの現場大好き人間!

目次