これまで、IE手法活用した分析・改善の
事例について、いろいろ説明しました
でも改善に関して、本屋で本を探すと
「IE手法」よりも「トヨタ生産方式」
に関する本が多いですよね?
IE手法とトヨタ生産方式は関係があるの?
とかは、やはり気になってきます
そこで、IE手法とトヨタ生産方式の関係や
トヨタ生産方式でよく言われる
「7つのムダ」とIE手法の関係について
今回は説明します
トヨタ生産方式におけるIE手法とは?~トヨタ生産方式との関係~
トヨタ生産方式とIE手法
関係あるのでしょうか?
少し調べてみますと。。。
トヨタ生産方式の生みの親である
大野耐一氏の著書
「トヨタ生産方式」
その中で、次のような一節があります
IEとは部分的な生産技術ではなく、
企業組織全般に及ぶ全体的な製造技術、
つまりシステムであると思う。
トヨタ生産方式とは、
まさにトヨタ式IEであるといってよい
引用元:『トヨタ生産方式』大野耐一 ダイヤモンド社
やはり、大いに関係はありました!
その関係のあるトヨタ生産方式では
「7つのムダ」
というのが定義されています
企業が、大きく変化・多様化する
消費者のニーズに応えながら
収益性を高めるために
業務の効率化、スリム化を
進めることが大切です
そのためには、
付加価値を生まない
「ムダ」
をなくさなければなりません
そのような「ムダ」を定義したのが
「7つのムダ」なのです
7つのムダとは~トヨタ生産方式が嫌う7つのムダの定義~
では、「7つのムダ」とは
具体的にどのようなものなのでしょうか?
以下の7つのムダと定義しています
◯ 手待ちのムダ
◯ 運搬のムダ
◯ 加工そのもののムダ
◯ 在庫のムダ
◯ 動作のムダ
◯ 不良をつくりムダ
ではこの一つひとつについて
詳しく紹介していきましょう
つくりすぎのムダ
その時点で必要のないものを
余分につくることです
お客さんから注文があったのは
5個だけど
時間があるし、段取り面倒だから
追加でもう5個つくっちゃえ!
というのが「つくりすぎのムダ」です
手待ちのムダ
前工程からの部品や材料を待って
仕事ができないことです
先ほど余分に5個つくりましたが
その後工程からすると
お客さんの欲しい5個を
早くつくりたいわけですが
前工程と同期していないと
その間は待つことになります
というのが「手待ちのムダ」です
運搬のムダ
モノの必要以上の移動、仮置き、積替え
などのことです
こちらはIE手法でも工程分析で
出てきましたね?
お客さんは商品そのものを欲しいわけで
それをつくる際の工程間の運搬に
価値があると考えてはいないですよね?
加工そのもののムダ
昔からこうやってるからといって
本当に必要かどうか考えず
本来必要の無い工程や作業を行うことです
そういうことたくさんあると思います
特に製造現場だけでなく
間接業務でも多いと思います
伝票に手書きして
その内容をシステムに入力して。。
そういう重複や転記作業が
「加工そのもののムダ」です
在庫のムダ
完成品、部品、材料が
倉庫などで保管され
すぐに使用されていないことです
倉庫にあればまだマシな方で
工程間に滞留していることも
多いです
いつ使うのかわからない
というのは「在庫のムダ」です
動作のムダ
探す、しゃがむ、持ち替える、調べる
など不必要な動きのことです
こちらもIE手法の動作経済の原則で
出てきましたね?
人が楽にできないのであれば
それは「動作のムダ」です
不良をつくるムダ
不良品を廃棄、手直し、作り直しすること
です
お客さんに届いて
初めて価値があります
手直しして届いたとしても
それにより悪さを隠してしまう
ことになります
7つのムダの改善ポイント:IE手法及びトヨタ生産方式の本質
さてここまでトヨタ生産方式における
「7つのムダ」を説明してきました
実はこの7つのムダの視点を活用して
改善をすすめるにあたって
押さえるべき大切なポイントがあります
それは
「つくりすぎのムダ」
を、他のムダより優先してなくすことです
なぜなら、この「つくりすぎのムダ」は
他のムダを次々と生み
問題の本質を隠してしまうことが
あるからです
「つくりすぎのムダ」は
「在庫のムダ」を生み
かわしなどの「動作のムダ」を生み
「運搬のムダ」を増やします
また、つくりすぎている間は
作業者は忙しく動き続けるため
「手待ちのムダ」が隠れてしまいます
さて、今回はIE手法とトヨタ生産方式の関係や
「7つのムダ」とIE手法について
説明しました
それでは今日はここまで
今後とも宜しくお付き合いください☆
長文・乱文を最後まで読んでくださり
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