IE手法の7つ道具②稼働分析3連続稼働分析でロスの定量化編

IE手法の7つ道具②稼働分析3連続稼働分析でロスの定量化編

さてIE手法の7つ道具の稼働分析
この稼働分析の概要について過去
解説を進めてきました。

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今回は稼働分析の種類のうちのひとつ
連続稼働分析について説明をします

その他の稼働分析手法をご存知の方も
ぜひ使える手法ですので覚えてください

 

目次

連続稼働分析とは?

【連続稼働分析とは?】
作業や状態を連続的に観測し、時間比率を把握する手法である。

そうなんです。

以前に説明したワークサンプリング手法
それは瞬間的な観察情報の積上げで
複雑な工程をざっくりと把握しようと
するものでした

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連続稼働分析はその逆で
ある特定の作業者や設備を
詳細に調査をします

ざっくりではなく
もう詳しく見ていく

対象はサイクルタイムの長い作業
あるいは連続で作業するものなどです

 

例えば、設備の監視作業などですと
ワークサンプリングでは微妙なんです

計器を見て眺めている時間について
目視している、のか手待ちなのか
一瞬の観察だけではわかりにくい

 

一方で連続稼働分析では
設備を眺めた後に材料の調整を開始
そうすると調整のための判断時間だと
作業を追いかけてからわかるわけです

 

連続稼働分析の4つの視点:ロスの観察の仕方


連続稼働分析は連続観測によって
作業の発生順を追って
次のように作業を記録し
作業の実態を把握していきます

そのため下記の4つの見方があります

What:どんな要素の作業をしたか
When:いつからいつまで作業したか
Who:誰が作業をしたか
Where:どこで作業をしたか

ま、単純に4Wと呼ばれますが
そういった視点でみてください

 

連続稼働分析事例:4Wチャートでロスの見える化


連合作業分析とは?概論編 M-Mチャートの種類を把握して自職場分析
 
この4Wチャートはなかなか見れないが
結構、強烈な見える化ツールです

 

どの担当がどのタイミングで
どこでどんな作業をしているのかが
非常に直感的に理解ができるので
このチャートはとても有効です

現場でなんとなく分かっているいる事が
はっきりと図式化できます

 

正直、この4Wチャートは作図に手間が
かかりますが、やる価値は高いです

それではこれをどうやって作るのか?
説明を進めていきましょう

 

連続稼働分析の進め方


連続稼働分析の手順は以下のとおり

【連続稼働分析の進め方】あ
1.稼働分析の目的を明確にする
2.観測の準備
3.観測の実施
4.観測結果の整理
5.観測結果の検討

それではひとつひとつ説明します

 

1.稼働分析の目的を明確にする


目的をしっかり確認したうえで
その目的を果たすための必要な情報とは
どういったものかを把握することが
とても重要となります

 

例えば、今回の目的が不稼働減少なら
不稼働の中身をどの程度詳しく
見ていくことが必要か把握しておく

あるいは

パレート図で多く生産している製品を
抽出して改善対象と自然に決めますが
生産量の割に時間がかかっているロスを
対策するなら対象が変わってきますよね

 

そういった目的をしっかりと
押さえておくことがまずは大切です

 

2.連続観測の準備


観測に入る前に次の準備を十分に行って
分析に入ってから迷わないようにします

また発生する要素作業を予測します

 

経験的に整理するか、聞き込みしますが
繰り返し作業の場合には
予備的に事前観測を行うこともできます

さらに観測用紙など
必要な用具を準備します

 

3.連続観測の実施


作業要素の発生順序に従って記入します

 

分析上の注意は、観測の準備段階で
決めたルールを徹底して守ることです

また、作業者には事前に目的を説明し
協力を得ることが必要です

 

4.観測結果の整理


観測の終了と同時に
観測結果の整理を行って
検討しやすいようにします

この整理には時間がかかりますが
工数のつながりなどを意識して
丁寧に作図していただければと思います

 

この整理作業は、この後の
観測結果の検討に大きな影響を与えます

そのためできるだけ観測の直後に
しっかりと時間を取っていただくことが
改善効果を高めるポイントとなります

 

5.観測結果の検討


観測結果に対する考察および
改善案を考えていきます

 

ここはあらゆる関係者に対して
分析結果を伝えると同時に
多くの改善案の着想ノウハウを活用して
ぜひ効果的な改善アイデアを検討下さい

要するに
なぜこの順序でやるのか?
一緒の時間でやれないか?
後の時間で同じにやれないか?
別々の場所なら同じでできないか?
そもそもその場所にいく必要は?
など、ECRSですね

 

稼働分析3連続稼働分析でロスの定量化編まとめ


連続稼働分析はその名のとおり
連続的に稼働状況をみていきます

そのため作業一つひとつを
必要な作業か?他に合理的な方法は?
など丁寧に観察していくことが可能です

 

できるだけ多くのメンバーで
自らの職場を虫眼鏡でみていく

そのことにより自分都合でなく
職場全体の、いやお客さまの都合を
優先していく空気の熟成が期待できます

組織の成長にはそういう時間が
必要であると、そう考えます

 

 

それでは今日はここまでです
今後とも宜しくお付き合いください☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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