製造業の3s活動の進め方②3s活動の推進組織を編成する

製造業の3s活動の進め方②3s活動の推進組織を編成する

3s活動の進め方シリーズの前回は
まず全員が3s活動とは何か?を
知ることから始めるお話をしました

次のステップはいよいよ3s活動を
本格的にスタートさせるわけですが
その前に必要なことがあります

 
製造業で3s活動を進めようとする時
多くの会社が通常の組織の中で
これを実行しようと考えます

『え?それってダメなんですか?』
『通常の組織以外なにがある?』
『言っている意味がわからない』

そんな声が聞こえてきそうです、笑

 
そこで今回は3s活動における
推進組織を新たに編成する理由や
メリット、具体的に進め方について
お話を進めていきたいと考えます

今回も読み終えるまでのお時間
しばらくお付き合いくださいませ

 

目次

3s活動の推進組織を編成する目的

まず、現在の通常組織ではなく
わざわざ新たに推進組織を編成する
目的には以下の3つがあります

 

3s活動の推進組織を編成する3つの目的
目的1:3s活動推進の本気度を示す
目的2:通常業務とは違う役割を担う
目的3:メンバー全員の成長を促す

 

それぞれどういうことか?
もう少し補足していきましょう

 

目的1:3s活動推進の本気度を示す

まず会社として3s活動を推進する
本気度を示すことができます

新たに3s活動を再稼働するにあたり
通常組織のまま進めようとしても
その役割分担はそもそも通常業務で
活用されている組織体制であるため
どうしても通常業務優先となります

いつもの上司が、いつもの部下に
指示することが増えるだけのため
通常業務が忙しければどうしても
あと回しになってしまう
んです

 
いつもの場面でいつもの指示なので
これまでの考え方を再構築するには
とても難しい作業になりますよね

そのため新たに推進組織を編成して
会社の本気度を示すわけです

まずはその本気度を理解しないと
動く側も本気で動いてくれません

 

目的2:通常業務とは違う役割を担う

新たに推進組織を編成することは
通常組織とはまた違った役割を
担うことの意識を強めます

 
3s活動の主な目的のひとつは
組織的な改善体制を構築すること

そのため通常の組織とは違った
役割分担を任せることになります

例えばいつもの上司であっても
いつもと違うポジションで指示する

指示された側も自然と
3s活動を進めるための指示だと
受け止めることが可能となります

 

目的3:メンバー全員の成長を促す

通常組織の中で通常業務を行うのは
いつもと同じ固定概念が支配します

悪いことばかりではないですが
これはこれで常識を疑わないほうが
多くのヒトにとって楽ですよね

 
だけど進化を目指すということは
現状を疑う作業と同じこと
です

つまり理想的な工場に進化するには
現状が理想に至ってないことを認め
その実現のために改善できる体制が
求められる、ということです

そのため新たな推進組織を設定して
そこで任せられた役割を認識し直し
一人ひとりが考えて改善を進める

つまりメンバー1人ひとりに成長の
機会が新たに設定される状態を
つくるきっかけにつながります

これは使わない手はありませんよね

 

3s活動の推進組織を編成するメリット

では逆に表現するなら新たに
3s活動の推進組織を編成した時に
どんなメリットが得られるのか?

主には以下の3つが挙げられます

 

3s活動の推進組織を編成するメリット
メリット1:3s活動の推進構造の理解が進む
メリット2:問題を解決するための仕組みが動く
メリット3:一人ひとりが動きやすくなる

 

どういうことなのか?について
もう少し補足していきます

 

メリット1:3s活動の推進構造の理解が進む

推進組織にはそれぞれ役割が記さて
誰がどういった役割を担うのか?

それを全員が知ることになります

そのためどういった役割が繋がって
3s活動を推進しようとしているのか
その全体構造が誰がみても
理解できるようになるということ

つまり。。。
3s活動の進め方を全員が知れる

サッカーチームのメンバー全員が
ゴールを狙うための作戦を共有する

そりゃ、チームも強くなりますよね

 

メリット2:問題を解決するための仕組みが動く

3s活動を進めるための全体構造を
全員が知ることにつながりますので
改善現場生まれるあらゆる問題に
対処できるようになります

例えば改善を進める
いいアイデアを思いついたとしても
それを実現できる材料や道具が
ない場合は見送られてしまいます

 
でも推進のための役割が明らかなら
実現のために誰に相談すればよいか
誰からみてもわかる
わけです

結果的に組織全体に
問題を解決するための仕組みが
動くようになっていきます

これは大きいメリットですよね!

 

メリット3:一人ひとりが動きやすくなる

誰に相談すればよいのかが分かれば
逆にどこまでが個人に任されるか

逆にこれもはっきりしてきます

つまり、
組織全体で判断すべきこと
一人ひとりの裁量に任されること

が活動が続けば続くほど
理解が広がっていくということです

その理解が広がった結果
一人ひとりで問題を抱え込まずに
ストレスなく活動がしやすくなり
改善へ素早くアクションがとれます

 
いや、ほんととてもスッキリします

 

3s活動の推進組織を編成する方法

では、具体的に3s活動の推進組織は
どのようにして進めるべきか

そのポイントについて
お話を進めていきましょう

 

推進組織の構造について

まずは職場をエリア毎に
4~7名くらいまでの実行チームを
編成していただきます

その中で必ずチームリーダーと
整理・整頓・清掃の担当と責任者を
それぞれ決めてください

そのリーダー、担当、責任者には
メンバー全員の名前を入れて下さい

 
さらにそのチームリーダーを集めて
推進委員会を編成します

そしてそのメンバーの中から
3s活動全体をとりまとめる
推進リーダーを決めてください

 
つまり推進リーダーをトップに
各チームリーダーが集まって
推進委員会を構成して
運用する内容を企画していきます

その企画内容に準じて
チームリーダーを中心に実行チームが
その職場の5s活動を進めていく

企画側:推進委員会 と
活動側:実行チームの2つの組織を
編成することが有効となります

 

推進委員会の役割

この推進委員会は全員が
3s活動に取り組みやすくするための
あらゆる企画を考えていきます

例えば、活動組織の全員で
自職場の5sレベルを評価してもらい
それらに基づいて改善策を検討して
実行して報告書を作成する、など

そんな進め方を推進委員会で決めて
実行チームが活動を進めていきます

 

推進委員会編成のポイント

最初は通常の組織表の組織と似た
メンバーになるかもしれませんが
それにこだわる必要はありません

どちらかと言うと
次世代に活躍する人材に
改善活動に慣れていただく方が
中長期的にはメリットが大きいです

 
また推進組織全体は
定期的に見直していただくことが
全員の成長につながります

例えばリーダーだった方は次は
サブリーダーとして配置して
新しいリーダーを支援する役割を
担っていただくことが有効です

そうすることでリーダーの役割を
教えながら引き継いでいただけます

 
そうやって組織全体を強めながら
メンバー1人ひとりの成長に
つなげていきたい
ところですよね

 

3s活動の推進組織を編成する まとめ

さて今回は3s活動は通常組織でなく
新たに3sの推進組織を編成すること

またその具体的な推進組織について
いくつかの視点でお話を進めました

 
多くの工場に通ずるところですが
個人の才能やセンスに依存のでなく
組織的にチームとして成長できる

そんな仕組みが回っていかければ
いつまでたっても不安をなくせない
弱い会社のままだということです

 
もしあなたがそれに気づいたなら
ぜひ一歩でも前に進めてください

だってそれに気づいているのは
もしかするとあなただけかも
しれない
のですから

 

 

それでは今日はここまでです

今後とも宜しくお付き合い下さい☆

長文乱文を最後まで読んでくださり

いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

 

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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