整理活動のステップアップ~不要品が生まれない職場のつくり方~

整理活動のステップアップ~不要品が生まれない職場のつくり方~

3sの最初の活動=整理を進めようと
多くのヒトがいろいろ工夫してます

でも実際にはなかなか続かず
悩んでおられる方がとても多く
1週間に1回は質問をいただきます

 
でもよくよくお聞きすると
活動が続かない環境を自らが
つくってしまっていることに
気づいていない方がほとんどです

それはいったいどういうことか?

今回はそんなお話を進めていきます

それでは読み終えるまでの間
しばらくお付き合いくださいませ

 

目次

整理活動が続かなくなる理由

『整理活動がなかなか続かない』
それって職場の大きな問題です

誰もが正しいと理解しやすい
不必要なモノが職場を占領する状況

それがいつまでたっても改善せず
逆に問題だと認識し辛い環境がある

つまり問題にフタをする習慣が
職場に蔓延していることになります

 
『うちの職場はそんなことはない!』
『ただみんな忙しくてできないだけ』
『すべて問題は対処している職場だ』

おっしゃりたいことは分かりますが
それは単純に問題を問題として
認識しなければそれでいい、と

そんな考え方があるからこそ
不用品が当たり前に存在している
職場ができてしまっています

 
まずはそこを認めないことが
最大の理由だと言うことができます

ま、一方でいろいろお聞きしますと
それってほとんどの場合
以下の理由が多くを占めます

 

整理活動が続かない3つの理由
理由1:目的を見失っている
理由2:マンネリ化して飽きている
理由3:自分だけがやっている

 
それぞれどういうことか
もう少し解説を加えましょう

 

理由1:目的を見失っている

それってやらなければいけないの?
いったい何のためにやるんだっけ?
どんな効果を期待されているのか?

現場にはそういった声が聞こえます

正直、みんな面倒くさいんです

なぜなら、この整理活動を進める
目的を、意義を、意味合いを
忘れてしまっているからです

 
だってみんな忙しいのが当たり前
そんな何か月前に聴いた話など
記憶の遠く彼方に飛んでいってます

責めたくなるかもしれませんが
それが人間っていうものなんです

だから目的を見失わないようにする
工夫が、対処が、改善が
求められるわけです

当たり前ですよね

これが1つ目の理由です

 

理由2:マンネリ化して飽きている

もう活動そのものがマンネリ化して
飽きてしまっている状態です

同じような改善を繰り返しても
なかなか職場が変わっていきません

なぜならこの状況は推進側の本人が
組織的に、個人的に、成長している

つまり職場が良くなっている実感が
まったくないという状態だからです

 

良い行いをしても評価されない
改善を行っても褒められない
やってもやらなくても同じ
だと

これはもう企画・運営側の
大きな失態と言っていいと思います

これが2つ目のよくある理由です

 

理由3:自分だけがやっている

自分は頑張ってやってみたんです

でも周囲を見ると要領よく
やってもやらなくてもいいような
小さな小さな改善を繰り返して
サボっているように見えてきます

すると真面目にやっている自分が
バカバカしくなってくるわけです

 
そうしていつしか自分も小改善で
お茶を濁す省エネ運転で
このめんどうな改善活動に
お付き合いをしていくようになる

これでは続かなくなるのは
時間の問題ですよね

これが3つ目のよくある理由です

 

整理活動を続けられるようになるための対処法

これら3つの理由には
対処法が存在していますので
簡単に説明していきたいと思います

 

整理活動を続けるための対処法
対処1:学習会を開催する
対処2:未然防止策を考える段階へ移る
対処3:ちゃんと改善実績を評価する

 

対処1:学習会を開催する

目的って見失い勝ちなんです

だからこそ、学習会を開催して
定期的に思い出してもらいます

3Sの整理ってなんだったけ?
基礎知識を含めて解説してその上で
なんのために整理活動を進めるか?

 
改めて自分の言葉で表現することで
自己発信のメッセージに変換

ならば具体的に何を進めるのか?
宣言してもらうことで
全体を鼓舞します

つまり、忘れないようにする工夫
これが1つ目に大切な対処法です

 

対処2:未然防止策を考える段階へ移る

どうしたってマンネリ化していくと
改善レベルが落ちていきます

みんな考えることは同じなんですよ

 
特に対処1の目的を見失なえば
全員がこの方向を向いてしまいます

だからこそ、ある程度改善を
進められるになってきた段階で
改善レベルを1段階上げてください

それは『未然防止策』です

これが重要な対処法の2つ目

こちらは後で詳しく述べますね

 

対処3:ちゃんと改善実績を評価する

重要な対処法の3つ目は
ちゃんと改善実績を評価します

これ、企画運営側は意外と抜けます

 
やっているヒトをやらないヒト

これがわかるように見える化する

実績は簡単な報告書書式を作成し
誰でも報告できるよう仕組み化

それを上長、あるいは全員で
評価する仕組みを構築しないと
継続は絶対にできないと
思っていただいてちょうど良いかと

 
すぐに給与に反映、とか
改善手当を出してみる、とか
考え勝ちではありますが
正直、オススメできません

なぜなら報酬へ繁栄する効果って
数か月しか持たないと同時に
絶対にズルをする人がでてきて
真面目なヒトがバカバカしくなる
環境をさらに増やしてしまうから

ヒトの善意に訴えかける
そして改善を繰り返すヒトだけが
ちゃんと報酬が上がっていく

そういった会社としての
事業デザインが大切です

 

整理活動のステップアップを図る『未然防止策』

マンネリ化というのは本当に
活動の大敵ですよね

だからこそ組織としても
個人としても成長を感じ取れる

そういった環境づくりのためには
『未然防止策』が大切になります

 

整理活動のステップアップについて

整理活動をスタートさせます

そうすると不用品を廃棄処分する
そういった改善は有意義ですよね

なので最初はどんどんと不用品を
処分していくと思うんです

でもいつまでも不用品が生まれて
不用品を処分していくことを
繰り返していくとやっぱり
マンネリ化してしまうんですよね

 
だからこそそもそも
不用品を生まないためには
どうすべきなのか?

『未然防止策』という発想が
次のステップになりうるわけです

では、具体的にどうやって考えるか
その4手順を紹介していきましょう

 

未然防止策を検討する4つの手順
手順1:自職場の問題個所を決める
手順2:問題の重点不用品を決める
手順3:不用品になった理由を考える
手順4:不用品を生まない策を考える

 

手順1:自職場の問題個所を決める

まずは自職場をパトロールしてみて
整理が進んでいない場所はどこか?

気になる箇所を5つ程度
見つけてきてもらいます

 
そして実際にその案を議論して
その時に問題個所を1つ
決めてもらうわけです

これで全員の気づきを集約して
もっとも対策すべき場所として
全員で共有できることになります

おわかりですよね

これが1つ目の手順です

 

手順2:問題の重点不用品を決める

次に手順1で決めた問題個所に
もっともあふれている不用品とは
どんなモノなのか?

全員の認識を共有したうえで
今回対策すべき1つに絞り込みます

これで具体性がググっと高まります

 

手順3:不用品になった理由を考える

次はとても重要な手順になります

手順2で決めて重点不用品が
最初から不用品だったわけではなく
あるタイミングでもって不用品に
変わってしまったのだと想像します

それはいったい何時なのか?
なぜ不用品になってしまったのか?

その理由を3つ程度想像しながら
考えていただきます

 

手順4:不用品を生まない策を考える

最後はその理由を把握しながら
不用品を生み出さない防止策を
それぞれ考えて1つに絞ります

最終的にはそれを進めるための
実行計画まで策定するまで
進めてください

でなければ考えただけで
終わってしまうことが多いです

そりゃ、皆さまお忙しいですから
良いことを考えついても
それって誰がいつ実行するのか?
決まってないと進みませんよね

 

不要品が生まれない職場のつくり方まとめ

さて、いかがだったでしょうか?

この手順は普段、3s活動支援企業の
企業研修で進めているやり方です

1か月に1度、実際に2時間程度
時間をかけて考えていただきます

 
不用品が生まれないようになれば
整理活動の時間も短縮できるので
さらに高度な改善にも挑戦できます

やっぱり成長を続ける会社が
一番強いですよね

もしご要望があれば相談に乗ります
お気軽にご相談ください

 

 

それでは今日はここまでです

今後とも宜しくお付き合い下さい☆

長文乱文を最後まで読んでくださり

いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

 

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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