IE手法とQC活動の違いと連携について

IE手法とQC活動の違いと連携について

皆さまはもちろんQC活動は
ご存知かとは思います

IE手法と違うものですか?と
よく質問を受けるのですが
ちょっと違ったモノです

かつてこのQC活動は
我が国の製造業の躍進を担った活動と
言っていいほどの盛況ぶりだった

ところが最近では。。。
取り組まれていないのが実情です

いったいQC活動になにがあったのか?
どんな理由で活動が止まっているか?
IE手法との違いを説明しながら
お話をしていきましょう

 

QC活動とは何か?

まずQCとはQuality Controlの略で
品質管理と言われる領域です

このQC活動はこの品質力向上を目的に
小さなチームで課題解決をする
小集団活動と位置づけられています

要するに一部の管理職ではなく
各職場のオールスターチームを編成し
プロジェクト型で課題を解決する活動

 

特徴は2つ
QCストーリーという課題解決の
『型』で進めることと
QC7つ道具という分析ツール群を
持っていることです

改善を量産する仕組みとしては
すこぶる使い勝手がよく
合わせて人材育成も兼ねる合理性を
持っていることが秀逸な仕組みです

そんな優秀な仕組みであり
なおかつ一世を風靡した活動が
いまなぜ継続されていないのか?

 

QC活動が衰退した理由

QC活動が衰退した理由は以下の3つ

【QC活動が衰退した3大理由】
理由1:発表のための活動になり形骸化
理由2:大企業から強制されなくなった
理由3:設計品質に重心が移った

もう少し詳しく説明してみましょう

 

理由1:発表のための活動になり形骸化

QC活動は改善後その活動内容について
発表する文化がありました

せっかく実施した改善事例を
他部門へ参考としていただくと同時に
それぞれがライバルとなり改善を競う
そんな環境づくりも狙いの1つでした

しかしQC活動は改善活動でなく
思いつきで実施した改善を
後付けで資料化する例が後を絶たず
カタチだけの活動が多くなりました

それ故に活動そのものに意味がないと
取りやめる職場が増えてしまいました

本末転倒ですよね

もったいないなと思います

 

理由2:大企業から強制されなくなった

そもそも大企業に付き合って
実施しているところが未だにあります

しかし大企業は資本が大きいため
自働化が進んでヒトも少なくなり
QC活動で改善する必要性も
少なくなってきています

そのためQC活動に取り組む大企業が
少なくなったため、それに付き合った
会社も取りやめていきました

本当にQC活動が必要なのは
中小企業だと思うのですが
ま、お付き合い程度は
やはりその程度ってことですね

 

理由3:設計品質に重心が移った

3つ目の理由としては

製造品質よりも設計品質が
重視される時代となったことです

どういうことか

 

製造現場で改善できる品質には
限界があります

材料を変えようとか
つくり方を変えようとか
QC活動は現場改善ですので
抜本的に対策が打てません

 

そこで開発購買などで代表されるよう
設計品質そのものを向上させることで
大きな効果が得られることが
大企業内ではもう常識化しています

そのため大企業がQC活動をやめて
お付き合いの企業が止めたわけです

 

もう感づいているとは思いますが
正直、真剣に取り組んでいなかった
職場が止めていっただけなんです

トヨタ自動車系列では
未だにQC活動を取り組んでいますし
パナソニック系列もそう
一流の品質を目指す企業はすべて
継続しているのが実情です

そのためIE手法と同じく
しっかり取り組んで成果をだそうと
しているところはカタチは何であれ
真剣に継続しています

そのため取り組んでいる職場が
少なくなったとしてもまったく
問題になることはありません

 

IE手法とQC活動との違いと連携

IE手法は科学的管理法とよばれる
ツールの集まりです

こういうことを解決したければ
こんなツールがあるよ、というもの

一方QC活動は課題解決のフレームです
ただしQC7つ道具というツール付き

実は正直言って
この2つの相性は抜群です

 

なぜならIE手法では4ステップ

手順1:改善対象を決める
手順2:ツールで現状分析
手順3:対策案を検討する
手順4:対策案を実行する

で改善を進めます

QCストーリーは5ステップ

手順1:テーマの選定
手順2:現状分析と目標の設定
手順3:要因の解析
手順4:対策の検討と実施
手順5:標準化と管理の定着

で改善を進めます

比べてみていかがですか?

QC活動にはIE手法になかった
『標準化と管理の定着』という
再発防止策が追加されています
そして『要因の解析』が別出しに
なっているだけでフレームは
そっくりですよね

 

加えてQC7つ道具にプラスして
IE手法の7つ道具が使える

この2つの連携は本当に最強と
言っていいほどの強烈なパワーを
発揮します

だってIE手法は時間にフォーカスした
ツールが多いことは事実

そのため効果は出やすいですし
要因の解析で使う特性要因図と
IE手法の見える化ツールを
併用すると本当に問題の理解が
強烈にぐんぐん進みます

 

これで仕事が面白くないってのは
完全にウソになります

もう面白いように問題解決できます

ただしどちらも訓練が必要なんです

なのでぜひ、どちらも
自分のモノにしていただきたいと
考えています

 

IE手法とQC活動の違いと連携についてまとめ

IE手法とQC活動の違い

生まれも育ちも確かに違いますが
使い方はよく似ています

ぜひいいとこ取りをして
成果をガンガン獲得していって
いただければと思います

 

QC活動についてさらに詳しい情報はこちら
 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
【QC活動とは?~なぜ今、QC活動が必要とされるのか?~】

 

 

それでは今日はここまでです
今後ともよろしくお付き合いくださいませ☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

目次