QC活動における問題解決フレームである
QCストーリーシリーズの第2段として
『現状把握と目標設定』を解説します
ストーリー1は『テーマの選定』で
数ある問題の中から今回取り組む内容を
選んだ状態です
ですので今回はそのテーマ内の
スタート地点をしっかり見極めたうえで
どの程度改善を進めるのかの
ゴール設定を行います
このストーリー2ではやるべきことの
ボリュームを決める過程に近いですね
ではお話していきましょう
QC活動でのゴール設定と現状把握について
実はQC活動で言う
ゴール設定と現状把握って少し
一般的なカタチとは違うんです
えーっと、いやこのQC活動の方が
皆さまの把握に近いと言って
良いかもしれません
実は一般的なゴール設定と現状把握は
この順番の通りゴール設定が先で
現状把握が後なんです
それはなぜか。。。
通常把握している世界観で
ゴールを設定すると
とても低いゴールになるからです
例えば。。。
テストの点数が現在60点くらいなら
次の目標は65点くらいに設定しよう
なんてことがよく起こります
これって今まで頑張ってきたことを
さらに頑張ります!との宣言に近い
そうではないんです
本当はどうなりたいか?が重要なのです
どこでもいいから大学入学なのか?
県立大学に入りたいのか?
東大でないとダメなのか?
そういう具体性がゴールなのであって
そのためのテストの点数は目標によって
65点じゃまったくダメだと思うんです
これまでのやり方を抜本的に見直す
必要があるというわけです
つまり一般的のゴール設定は
現状ではなく『ありたい姿』を反映した
数年後の姿を設定すべきなのです
しかしQC活動では逆で
現状把握をしてからゴール設定します
なぜか。。。
活動期間が数ヶ月だからです
もちろん一般的なゴール設定と施策は
経営方針などで明らかにすべきです
しかしQC活動は目の前の課題
つまり職場に埋もれて置き忘れた課題を
みんなで丁寧に解決していく活動です
そのため、まずは現状把握をして
職場の状況を丁寧に拾っていくことが
必要とされるわけです
ご理解いただけたでしょうか?
それでは早速どうのように進めるのかを
説明していきましょう
QCストーリー2:『現状の把握と目標の設定』の進め方
ストーリー1で決めたテーマに対して
現状をデータにより把握・分析して
問題を整理していきます
その上で『何を』『いつまでに』
『どの位まで』解決するのか?
つまり目標を設定します
【『現状の把握と目標の設定』の進め方】 ステップ1:現状の把握 ステップ2:目標の設定 |
この2ステップを進めていきます
ではもう少し詳しい進め方をお話します
ステップ1:現状の把握
テーマと関係のある情報を集めて
グラフを描くなどして分析を進めます
具体的には。。。
◯ 過去推移を折れ線グラフに
◯ 他所との比較を棒グラフに
◯ バラツキをヒストグラムに
◯ 不良の種類をパレート図に など
QC活動にはQC7つ道具と言われる
7つのツール集が準備されていて
それらを使いことなすことも特徴の1つ
その説明はまた違う記事に委ねますが
いずれにせよ視覚的に状況を
表現することで現状をつかみます
ここですでに『あれ?』と
想像と違う現象が現れたりして
これまでの常識を覆す事実も
出てきたりするので
本当に情報とういのは面白いものです
そしてこの現状把握そのものが
この活動のスタート地点である認識を
強めていきます
ステップ2:目標の設定
そして分析してみたあらゆる数値から
テーマの達成度を最もよく表している
数値項目を決めます
複数あれば、メンバーで議論すれば
さらにコミュニケーションが高まります
そうやって数値項目が決まったら
それをどの程度改善するのか?
そしていつまでに達成期日とするのか?
それをメンバーで決めます
目標の設定の守るべきポイント
その目標設定時には
ちょうど達成しないかもしれない
ギリギリの目標の設定をおすすめします
もちろんこのニュアンスも
メンバー合意のうえで決めて下さい
この目標、低ければ改善が進みません
なぜなら。。。
わざわざ対策しなくても達成するなら
がんばったカタチだけ整えて
あとでそれらしく発表すればいいだけ
そんな状態なら進める理由がないから
ただし、高すぎても進みません
どうせ進めたって達成することはなく
頑張って改善しても褒められないと
よく状況を把握しているからです
そのためこの目標は
ちょっと届かないかもしれない
ギリギリの目標がちょうどいいわけです
ぜひこの微妙な設定加減をマスターして
活動メンバーの意欲MAXな状態を
つくりだしてくださいませ
QCストーリー2:現状把握と目標設定まとめ
QCストーリーの2つ目である
『現状把握と目標設定』というステップ
一般的な順番が逆な理由は説明しました
QC活動はあくまで置き去りにされた
課題をみんなで解決していく活動
そのことによって組織的な問題解決力を
高めていく機会にしていくことが目的
経営者側からの抜本的な改善施策を
進めながらQC活動も平行して実施する
ぜひ機能の切り分けを
上手に実施しながら
進めていっていただければ思います
それでは今日はここまでです
今後ともよろしくお付き合いくださいませ☆
長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪
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