製造業の生産性向上を続ける職場の3つの特徴~生産性向上への4ステップ~

製造業の生産性向上を続ける職場の3つの特徴~生産性向上への4ステップ~

これまで製造業の改善に役立つ
あらゆる手段についての説明を
このサイトで繰り返してきました

しかしその目的って最終的に
生産性向上を続けることによって
コスト対応力を育てることです

つまり市場から求められる品質を
必要とされる納期にドンピシャで
適切な価格の製品づくり
をずっと
続けることができるかかどうかが

実は事業継続を勝ち取れる競争力だ
ということなんですよね

 
だけれども実際にどんな素晴らしい
ツールや手段を導入したところで
スッと自分のモノにできる工場と
そうでない工場とでは違いがあり

それは多くの工場を見た者でないと
気づけないことなんです

 
そこで今回は製造業で生産性向上を
継続できる工場がだけが持っている
3つの特徴を解説したうえで
具体的な生産性向上を進めるための
4つのステップを提案します

今回も読み終えるまでのお時間
少しおつきあいくださいませ

 

目次

生産性向上できない工場の特徴

製造業における生産性向上ができる
工場の特徴を説明する前に

逆説的に生産性向上できない工場の
特徴を並べてみようと思います

 

生産性向上ができない工場の3つの特徴
特徴1:工場の床が汚れている
特徴2:作業服が汚れている社員が目立つ
特徴3:モノが多くて狭い印象がある

 

さて、これらにはどのような意味が
隠されているのか補足を加えますね

 

特徴1:工場の床が汚れている

最初の特徴は誰がみてもわかる
床が常に汚れている工場です

 
床ってね。汚れると思うんです。
普通に仕事してたら汚れます。

だけど工場見学に行ってみると
同じ業種であっても汚れてる工場と
そうでもない工場があります

それって実は結構
大きな差があるってことなんですよね

 
つまり汚れを問題だと捉えて
対処しているかどうかの差なんです

なので工場の床が汚れて工場は
もう3Sだの、5Sだのと言う前に
工場を衛生的に保とうとすることが
正しいことだと認識する判断力

あるいはその正しい方向に
行動する行動力がないわけです

 
そのため、なかなか生産性向上への
取り組みの導入が進まない

これが1つ目の特徴です

 

特徴2:作業服が汚れている社員が目立つ

2つ目も床と同じかと思いきや
こっちの方が深刻度が高いです

床はどちらかというと組織の問題
しかし作業服が汚れていても
気にしない社員が多い工場はもう
個人レベルで正しさを見失ってます

 
最初は少しくらい汚れていても
問題じゃないとの判断でしょうが
第三者が気になるほどのレベルでも
いつのまにか気にならなくなる

そしてそれが多くのヒトに伝染して
誰も問題を問題だと思わなくなる

 
こうなるともう改善の取り組みとか
やろうが、やるまいが気にならない

そんな価値観が根付いています

そうなったら結構やっかいですね

 

特徴3:モノが多くて狭い印象がある

3つ目の特徴はこれはもう
整理・整頓レベルのお話です

整理:必要なモノしかない職場づくり
整頓:モノの置き方の標準化

ですから、工場をクルっと見回して
『これ、絶対使ってないだろうな』
『ここに置くことが正解か不明』
『どう見ても散らかってる感あり』

で、あれば進んでないってことです

 
これらは個人に任せていても
どうしても他作業を優先しますし
問題認識も判断も違っているため
組織ぐるみで進めないと進みません

つまり改善を進める力がない工場に
生産性向上は無理だというわけです

あたり前と言えば当り前ですよね

 

生産性向上が継続できる工場の特徴

では次に生産性向上が継続できる
工場の特徴を並べてみましょう

 

生産性向上が継続できる工場の3つの特徴
特徴1:3Sレベルが高い状態を維持
特徴2:未然防止策が整っている
特徴3:ツールを学習する機会がある

 

これらはもう大丈夫かと思いますが
念のため少し補足してみます

 

特徴1:3Sレベルが高い状態を維持

整理・整頓・清掃=3Sのレベルが
高い状態を維持できている工場は
当然、生産性向上が継続できます

それはやはり作業者一人ひとりの
問題意識が高いからこそ多くの
問題点を見つけることができ

 
そして何と言ってもその対処を
後押しする組織的な仕組みがある

そんな工場はやはり結果的に
3Sレベルが高くなってくると共に
生産性向上に対する対応力も
同時に強まっていくものです

 
なので生産性向上ツールを教えると
水のように吸収して成果出すまでに
多くの時間がかかりません

つまり3Sの活動そのものが
組織対応力を高めていると言えます

これが1つ目の特徴です

 

特徴2:未然防止策が整っている

そして2つ目の特徴が
未然防止策が整っていることです

いくら3S活動をやっていても
それがモグラ叩き型ですと大変です

不用品を次々と処分し
乱れたモノを常に直し
汚れたら掃除を繰り返す
、のでなく
次なる発想として

不用品を生み出さない
乱れることが減少させ
汚れることを減らす
、未然防止策を

考えて、考えて、考えて
試して、試して、試して
より良い方法を生み出した結果

さまざまな独自の工夫が整っている

 
そんな工場は本当に生産性向上
スタンバイなチームが
きれいに出来上がってます

なので生産性向上がうまい
よく見る工場はこの2つ目の特徴を
持っていることが多いんです

 
【ご参考リンク】
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特徴3:ツールを学習する機会がある

3つ目は新たな生産性向上ツールを
どんどん学習する機会があること

3S活動も導入、QC活動も導入、
もっと我が社に合う手法はないか
どんどん貪欲に学んでいく機会

 
たとえば、持ち回り企画の勉強会や
社外セミナーに参加して社内に導入
あるいは社外講師を呼んで企業研修

などなど考え方はさまざまですが
新たな知識やノウハウ、技術を学び
自分達流に応用していく機会がある

そりゃ、生産性向上への取り組みの
継続ができるだろうとな思います

 

製造業における生産性向上ステップの提案

ではこれらの特徴の差を踏まえて
生産性向上実現のためのステップを
以下に提案したいと思います

それぞれ自社の段階に合わせて
参考にしていただければ幸いです

 

製造業における生産性向上4つのステップ
STEP1:床をきれいに保ってみる
STEP2:3S活動を徹底して進める
STEP3:ツールの学習機会をつくる
STEP4:ITツールで合理化を進める

 

それではこの4ステップについて
もう少し詳しく解説を加えましょう

 

STEP1:床をきれいに保ってみる

3S活動に取り組むことは結構
何も進めていない工場にとっては
ハードルが高いかと思います

その前にやって欲しいことは
床をきれいに保ってみることです

 
相当、汚れているなら業者を入れて
資金を投入してやってみるべきです

そしてそれを維持するためにどんな
取り組みが必要なのか?を組織的に
話し合ってやるべきことを決めて
進めてみてください

 
この組織的に話し合うというのは
経営者や幹部社員だけではないです

パートさんも含めた全従業員です

まずは意識を変えてもらうのは
床の清潔さをキープするのは
会社でも、社長でも、上司でもなく
自分達の仕事だという認識です

 
みんなでキープしきってみせる

それが最初のゴールだと

そのための組織的な取り組みが
なにより重要なのだと

社内のだれもが気づくことが大切

 
このステップが無理なら
ツール導入で生産性が一時的に
向上したとしても床と同じ運命です

これが最初のステップ

 

STEP2:3S活動を徹底して進める

床がきれいに保てるようになれば
3S活動を導入できる素地が
固まったと言えるでしょうか

同じ要領で組織的に
整理:不要なモノのない職場づくり
整頓:モノのパフォーマンス最適化
清掃:衛生的なピカピカ職場の実現

をゴールとして取り組みます

しっかり推進組織を編成して
責任者を決めてスタートを宣言し
みんなで話し合いながら改善実績を
積み重ねていくわけです

 
そうすると徐々に職場の改善が進み
生産性も高まっていきます

そして加えて前述して未然防止策を
加えてどんどんレベルを高めます

ここまでくると次のステップに
移れるような組織的な実力が
育ってきていると言えます

 
【ご参考リンク】
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STEP3:ツールの学習機会をつくる

3S活動によって職場改善が
当たり前に進むようになってくれば
次は自社に合ったツールを仕入れて
試していく段階に移ります

自社のポジショニングとして
品質が最重要であればQC活動
コストが最優先であればコストテーブル
リードタイム短縮で競争力が高まるなら
モノと情報の流れ図など

学ぶべきツール=他企業の成功例は
導入してみなければわからないもの

だからこそどんどん取り入れて
どんどん試して有効なモノは残す

 
それを1年の1ツールくらい
時間をかけて試行錯誤します

そのすると不思議と我が社なりの
工夫の方向性や独自ノウハウが
どんどんわかってくるわけです

これはチャレンジした会社でないと
本当にわからないでしょうが
ここでグングン企業競争力に
差がついていくのが現実です

我々はよくその現場の遭遇するので
本当に感動モノです

 

STEP4:ITツールで合理化を進める

そして4つ目のステップは
ITツール導入で合理化を図ること

IoTでデジタルデータを取得する
それを元に機械的に判断させる
AGVで運搬をできるだけなくす
ロボットで人手をできるだけ削減
自働化で24時間稼働化へ
等々、デジタル化の方向は多様です

 
ですが。。。

 
正直言って自社に合うITツールは
ステップ3を繰り返した工場にしか
その適正さは判断できません

なのでステップ3をすっとばしたら
ほぼ間違いなく高額投資を
棒に振ることになります

 
しかし一方で適切さがわかる工場は
デジタルを味方に付けることが可能

そうなると本当に他社との差は
飛躍的に離れていくことになります

 
【ご参考リンク】
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製造業の生産性向上を続ける工場の特徴まとめ

結局、お客さまのメリットを考え
進化していくことをサボらずに
努力していく組織は強くなります

だから個人の才覚に頼るのでなく
組織的な仕組みとして実現する

それは一朝一夕では達成しないため
チームによる試行錯誤が重要で
しっかり進化成長できる工場のみが
生産性向上を継続できるわけです

 
結局、オチとしてはいつもと同じ

わかっていながらも進めない工場は
ぜひ我々に相談いただければ
お役に立てるかもしれません

あなたの積極的な問合せを
関係者一同お待ちしております

 

 

それでは今日はここまでです

今後とも宜しくお付き合い下さい☆

長文乱文を最後まで読んでくださり

いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

 

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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