IE手法とトヨタ生産方式の関係について
前回は説明をいたしました
そして、トヨタ生産方式では
「7つのムダ」
が定義され
「つくりすぎのムダ」
が、他のムダを次々と生み出す
最も優先して改善すべきなムダだと
ということで、今回は「7つのムダ」のうち
優先して改善すべき「つくりすぎのムダ」の
改善事例について説明します
トヨタ生産方式「7つのムダ」の「つくりすぎのムダ」とは?
以前「つくりすぎのムダ」とは
次のように説明しました
その時点で必要のないものを
余分につくることです
お客さんから注文があったのは
5個だけど
時間があるし、段取り面倒だから
追加でもう5個つくっちゃえ!というのが「つくりすぎのムダ」です
この事例では「段取り削減」という
自分の工程にとっては改善のつもりが
後工程にとっては「在庫のムダ」を生み
或いは、かわしなどの「動作のムダ」を生み
さらには「運搬のムダ」を増やす
また、つくりすぎている間は
作業者は忙しく動き続けるため
「手待ちのムダ」を隠してしまうという
他のムダを隠すという一面もあります
なので「つくりすぎのムダ」はまさに!
『百害あって一利なし』な状態であるため
やはり最優先して改善すべきムダですよね
では、「つくりすぎのムダ」の改善方法について
事例とともに考えてみましょう!
「つくりすぎのムダ」改善事例①:生産計画の立て方改善
まずは、「計画」の改善です
「つくりすぎのムダ」なのに
現場改善ではないの??
と思われるかもしれません
が、「計画」の改善はとても重要です!
なぜなら、「計画」を改善しないと
いくら現場改善で「つくりすぎのムダ」を減らしても
現場にはその時点で必要のないものを
余分につくる指示が、次々と出される
ことになるからです
なので、まずは「計画」を改善する
必要があるのです
では、どのようにして
「計画」を立てればよいのでしょう?
生産計画とは、先々どれだけ在庫を持ちたいか
という計画だとも言えます
そもそも在庫はなぜ必要なのでしょう?
もしお客さんが欲しい時に
すぐに届けることができれば
在庫は要らないはずです
それができないため持たざるを得ないのが
実は在庫の正体なのです
つまりお客さんが欲しいリードタイムに
生産リードタイムをできるだけ近づける
ことが基本的な在庫削減対策になります
そのため気をつければならないことは
ものづくりをしている期間だけが
生産リードタイムではないということ
つまり、「計画」を立てる過程の改善も
生産リードタイムへの影響は大きいです
それはどういうことでしょうか?
例えば、お客さんからは
毎週オーダーがあるのに
生産計画は月に一度
という現場がよくあります
生産計画を立てるサイクルを
お客さんからの受注サイクルに合わせる
というのは改善手法のひとつです
また、受注量についても
安定して一定量確保できる製品もあれば
たまにしか受注がない製品も
あると思います
受注が安定している製品は
あまり在庫を持つ必要がありませんが
たまにしか受注がない製品は
受注があってからでは間に合わないので
在庫を持っておく必要があります
そこで実は、以前説明したIE手法の
P-Q分析という手法が改善に応用できます
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P-Q分析のグラフで
左側に出てくる製品(量の多い製品)は
あまり多くの日数分の在庫を
持つ必要はありません
P-Q分析により、製品に応じた
在庫の持ち方を検討し
生産計画に反映することで
「つくりすぎのムダ」を
減らすことができます
ぜひ試してみてください
「つくりすぎのムダ」改善事例②:工程内仕掛在庫の削減
さて、計画で「つくりすぎのムダ」を
減らした後は、
現場改善で「つくりすぎのムダ」をなくしましょう!
先ほどの改善事例で
お客さんが欲しいリードタイムに
生産リードタイムをできるだけ近づける
ことが基本的な在庫削減対策
と説明しました
お客さんを後工程と置き換えれば
製造現場でも同じことが言えます
つまり、工程を整流化することで
「つくりすぎのムダ」を
減らすことができます
トヨタ生産方式でのかんばん方式のように
後工程が必要なときに必要なものを必要な分だけ
供給する方法もありますが
工程が整流化されていることが大前提です
そこで工程を整流化するために
IE手法をいくつか活用します
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工程の整流化により
製造現場の「つくりすぎのムダ」を
なくしましょう!
「つくりすぎのムダ」改善事例③:事務作業の改善事例
3つ目の事例は、事務作業の改善事例です♪
事務作業なのに「つくりすぎのムダ」!?
と思われるかもしれません
例えば資料作成
さんざん資料を作成したけれど
必要なかった、、
などということはよくあると思います
事前に資料のアウトプットイメージを
メンバー間で確認・共有できていれば
そこまで作り込む必要なかった
というのがほとんどではないでしょうか?
もしくはそもそも作成する必要のない
資料だったのかもしれません
IE手法による改善でECRSというのがありました
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実はこのような資料作成の場面でも
ECRSで改善できることが多いのです!
Eliminate:排除
この資料そもそもなくても良いのでは?
Combine:統合と分離
資料Aと資料B、別々につくる必要ないのでは?
まとめれないか?
Rearrange:交換
新たに資料を作成するのではなく
以前作成した資料で代用できないか?
Simplify:簡素化
説明する内容を絞って
資料の枚数も減らせないか?
さて、今回は「7つのムダ」のうち
「つくりすぎのムダ」に対する改善事例
について説明しました
それでは今日はここまで
今後とも宜しくお付き合いください☆
長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪
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