5S活動報告書の正しい書き方完全ガイド~フォーマット例付き!~

3S活動(5S活動)の改善事例(事務所編)

 5S活動は、職場の生産性と安全性を高めるため組織的なしくみづくりに欠かせない活動です。そのため、その成果を正しく報告し、共有することはとても重要です。ですがこの報告書の書き方について詳しく解説した情報はあまり見当たりません。そこで今回は「5S活動報告書の正しい書き方完全ガイド~フォーマット例付き!~」をタイトルとして、5S活動の成果を効果的に伝える報告書の作成方法を、ステップバイステップで解説したいと思います。

 今回の内容は、初心者でも簡単に理解できるように、5S活動報告書の基本構成から、読み手の注意を引きつける書き方、実際のフォーマット例まで、幅広い情報を提供します。報告書を書くことが初めての方でも、このガイドを読めば、自信を持って報告書を作成できるようになります。

 なぜ5S活動報告書が必要なのか? 5S活動は単に職場をキレイにするだけの活動ではありません。実は生産性と効率を向上させる、というテーマをきっかけにして、チーム全体の意識を変えることを目的としています。そのためその活動の結果を報告書としてしっかりとまとめ、共有することで、活動のメリットを最大限に引き出していきましょう。

 では今回も、読み終えるまでのお時間、しばらくお付き合いくださいませ。

目次

5S活動の基礎知識

 5S活動とは、職場を整理・整頓し、清潔に保ちながら、効率的に作業を進めるための方法です。このシンプルなアイデアがどのようにして職場を変えるのか、まずは基本から学びましょう。

5Sの基本概念

 5Sとは、整理(Seiri)、整頓(Seiton)、清掃(Seiso)、清潔(Seiketsu)、習慣/しつけ(Syukan/Shitsuke)の日本語の頭文字を取ったものです。これらは、職場を効率的かつ安全な環境に保つために実行されます。整理では必要な物しかない工場づくりを進め、整頓でその必要な物の最適な置き場所を決めて守れるルールを設置します。清掃では職場を常に清潔に保つことで異常にすぐ気づける状況にします。ここまでが3Sですよね。そして清潔でこの3Sの未然防止策ができる「良い方法」をどんどん増やして、最後の習慣/しつけで清潔で考えた「良い方法」の標準化を進めます。

 つまり5Sは単なる掃除や整理整頓などではまったくなく、作業効率を上げ、事故やトラブルを減らすための重要な手法であり、個人と組織を成長させるもっともシンプルな最初の仕組みづくりや訓練だということです。そのため、5Sを進めることで、作業環境が大きく改善されると共に、強い組織に進化していく、そういう活動なのです。

5S活動が職場にもたらすメリット

 そのため、この5S活動をしっかり進めることで、本来は職場は見違えるほど変わっていくものです。変わっていない、ということはしっかり進められていない証拠ですよね。5S活動が進んでいる会社では、不要な物がスペースを占有することもなく、物が整然と配置され、必要な道具がすぐに見つかり、作業がスムーズに進みます。また、清潔な作業環境は作業員の前向きな気持ちを高め、安全で健康的な職場を実現します。

 さらに、5Sはチームワークを促進し、全員が一丸となって職場環境を改善していく空気づくり、また決めたことを守る文化を作ります。これにより、作業効率だけでなく、社員の士気も向上します。結果として、生産性の向上、品質の安定、コスト削減など、企業全体の競争力を高めることができるのです。

 現代ではサウナでヒトを心身共に整えると言われますが、5S活動で職場と整える。当り前のことを、当たり前にできるようにする、まさに整えるための有効な手段だと言えます。これは使わない手はないですよね。

 ただし、これらのメリットを実感するためには、5S活動をただの衛生活動と捉えるのではなく、組織全体の文化として根付かせることが大切です。では次は、5S活動報告書報告書がどのようにしてその文化の醸成に貢献するのか、その秘密を解き明かしていきましょう。

5S活動報告書の目的と役割

 5S活動を行う上で、ただ実践するだけでは十分ではありません。その成果をどのように測定し、評価するかが重要です。ここで5S活動報告書の役割がクローズアップされます。ここでは、報告書がなぜ重要なのか、そしてそれがチーム内のコミュニケーションをどのように強化するのかを見ていきましょう。

なぜ報告書が重要なのか

 5S活動報告書は、単に行った活動を記録するためだけではありません。この報告書によって、活動の進捗状況を可視化し、問題点や改善点を明確にすることができます。また、達成した成果を具体的に示すことで、チームメンバーのモチベーション向上にもつながります。さらに、定期的に報告書を作成・共有することで、5S活動が継続的な改善プロセスとして機能するようになります。

 報告書は、5S活動の「証」とも言える存在です。活動が形として残ることで、新しいメンバーが入った時の教育ツールとしても活用できます。また、組織内の他のチームや上層部に対しても、成果を伝える有力な手段になります。

報告書によるコミュニケーションの強化

 5S活動報告書は、チーム内外のコミュニケーションを強化する強力なツールです。報告書を共有することで、チームメンバー間の理解が深まり、活動に対する共通の認識が形成されます。これにより、目標に向かって一致団結することができるようになります。

 また、報告書はフィードバックの機会を提供します。メンバーからの意見や提案が活動に反映されることで、チーム全体のエンゲージメントが高まります。成功体験だけでなく、失敗から学んだ教訓も共有することで、チームとして成長していくことができます。

報告書の見える化による工場見学の有効性

 報告書を活用して5S活動の掲示板を設置し、工場や作業場の見える化を推進することができます。特に、外部の訪問者や新入社員が工場見学を行う際、この5S活動報告書を展示することで、5S活動の具体的な成果や取り組みを直感的に理解してもらうことが可能になります。これにより、組織の改善文化をアピールし、外部からの評価向上にも繋がり、西本が継続支援している企業では、実際に新規注文につながることが増えています。それくらい5Sって、多くの工場でやれてない、ということなんでしょうね、苦笑。

 では次は5S活動報告書の具体的な作成方法に焦点を当てます。どのような情報を含めるべきか、どのように構成するのが最適か、詳しく見ていきましょう。これらのポイントを押さえることで、あなたの報告書がより一層の価値を持つものになるでしょう。

5S活動報告書のフォーマット例と基本構成

5S活動報告書の書き方完全ガイド~フォーマット例付き!~①
5S活動報告書のフォーマット例

 5S活動報告書を作成する際には、その構成が非常に重要です。明確で理解しやすい報告書は、読む人にとって価値ある情報源となります。ここでは、効果的な5S活動報告書のフォーマット例を参考に、その具体的な記入項目と、それぞれのセクションにおけるポイントを詳しく見ていきましょう。

報告書の具体的な記入項目

 ではこのフォーマット例の基本構成として、どのような記入項目があるのか具体的に解説を進めていきます。

①カテゴリ

 カテゴリは、報告書の内容が5S活動のどの活動に属するか?を記します。自分の改善が整理だったのか、整頓なのか?何度も意識することで、活動の理解を促します。

②題目

 題目は、報告書の内容を簡潔に表します。読む人が一目で何についての報告なのかを理解できるようにしましょう。

③報告者:部門・氏名

 報告者の部門と氏名を明記することで、報告の責任者が誰であるかを示します。これにより、報告書に対する信頼性が高まります。

④ビフォー画像

 改善前の状況を写真で示すことで、視覚的に現状を伝えます。画像は、言葉だけでは伝えきれない情報を豊かにします。

⑤アフター画像

 改善後の状況を写真で示します。ビフォー画像と比較することで、改善の効果が一目でわかるようになります。

⑥実行スケジュール

 活動がいつ実施されたか、具体的なスケジュールを記載します。計画性と実行のタイミングを示すことができます。

⑦実行者:部門・氏名

 実際に活動を行った人の部門と氏名を記載します。活動における責任者と実行者を明確にすることが重要です。

⑧実行日

 活動が行われた日付を記載します。これにより、報告書のタイムリーさを示すことができます。

効果/結果

 ここは実際に改善をしたらどのような効果や結果が生まれたのかを、改善前の状況(なにを)と改善後の状況(どうした/どうなった)の2つの時間軸をつないで表現します。

⑨改善前の状況(なにを)

 改善活動を行う前の具体的な問題点や課題を記載します。何が問題であったのかを明確にすることで、活動の必要性を伝えます。

⑩改善後の状況(どうした/どうなった)

 改善活動を通じてどのような結果が得られたのかを記載します。具体的な成果や効果を示すことで、活動の価値をアピールします。

各項目の記入ポイント

 ここでは、上記で挙げた各項目に記入する際のポイントを深掘りします。成功した5S活動報告書は、ただ情報を羅列するのではなく、その情報がどのような意味を持つのかを伝えるものです。

①カテゴリ

 カテゴリは、おそらく迷わないですよね。もし迷うようでしたら、それはアラームです。もう一度5S活動についての学習し直しして、その定義を再確認して、区別がつくようにしてください。

②題目

 題目は、報告書の「顔」です。簡潔かつ具体的に、内容を表す言葉を選びましょう。

③報告者:部門・氏名

 報告者の情報は、問い合わせやフィードバックを受けるための窓口となります。正確に記載しましょう。

④ビフォー画像 & ⑤アフター画像

 画像は高解像度で、改善点が明確に分かるものを選んでください。可能であれば、同じ角度から撮影したビフォー・アフターの画像を使用すると、改善効果がより明確に伝わります。

⑥実行スケジュール & ⑦実行者:部門・氏名 & ⑧実行日

 これらのセクションは、活動の具体性を示します。誰が、いつ、どのようなスケジュールで活動を行ったのかを明確にすることが、報告書の信頼性を高めます。

効果/結果

 報告書の中でこの項目がもっと大切な箇所です。それは改善前と改善後の具体的な変化を示すことができれば、報告書の説得力が増すからです。なので、どのような効果があったのかを、具体的な数字などがあるとより効果的ですが、無理をしないようにしてください。

⑨改善前の状況(なにを)

 改善前の状況を簡潔に、かつできるだけ詳しくのべましょう。どんな状況だったのでしょうか?なにを改善したのか?について説明ができれば大丈夫です。

⑩改善後の状況(どうした/どうなった)

 同じく改善後の状況をできるだけ詳しくお願いします。どんな改善をしたのか、どんなメリットがあったのか?についてわかる表現であることが大切です。

 これらのポイントを踏まえて報告書を作成することで、5S活動の成果を効果的に伝えることができます。次のセクションでは、実際にこれらのポイントを活かしたフォーマット例を見ていきましょう。読み進めることで、あなたの報告書作成スキルがさらに向上するでしょう。

効果的な報告書の書き方

 効果的な報告書は、ただ情報を伝えるだけではありません。読み手の注意を引き、理解を深め、行動を促す力があります。ここでは、そのような報告書を書くための鍵となるポイントを見ていきましょう。

内容を明確に伝えるためのポイント

 明確な報告書を作成するためには、以下のポイントが重要です。

  • 目的を明確にする:報告書を書く目的を自問自答し、その答えを報告書の冒頭で明確にします。これにより、読み手は報告書の目的を理解しやすくなります。
  • 構成を整理する:情報を論理的に整理し、読み手が追いやすい流れを作り出します。報告書の各セクションがどのようにつながるかを考え、そのつながりを明確に示しましょう。
  • 重要な情報を強調する:テキストの太字や下線、箇条書きなどを使用して、重要な情報を強調します。これにより、読み手の注意を引き、記憶に残りやすくします。

読み手を惹きつける書き方

 読み手の関心を引きつけ、最後まで読んでもらうためには、以下の技術が効果的です。

  • 物語を語る:データや事実をただ羅列するのではなく、物語形式で情報を提供します。改善活動がどのように始まり、どのような困難があり、最終的にどのような成果が得られたのかを、物語として展開しましょう。
  • ビジュアルを利用する:テキストだけでなく、写真や図表を使って情報を視覚的に伝えます。特にビフォー・アフターの写真は、改善の効果を直感的に理解させるのに非常に有効です。
  • 感情に訴えかける:読み手の感情に訴えかける言葉を選びます。例えば、チームの協力や努力を称賛する言葉を使うことで、読み手の共感や感動を引き出すことができます。

 これらのポイントを活用することで、読み手が最後まで関心を持って報告書を読むことができるようになります。次のセクションでは、これらの技術を活用した実際の報告書サンプルを見ていきましょう。サンプルを通じて、効果的な報告書の具体的な書き方を学ぶことができます。

報告書作成のよくある質問(FAQ)

 5S活動報告書を書くことは、皆さんが日々の改善活動を共有し、チーム全体で成果を振り返る大切なプロセスです。しかし、報告書作成にあたっては、さまざまな疑問や不安が生じることもあるでしょう。ここでは、報告書作成に関してよくある質問にシンプルかつわかりやすく回答します。このセクションが、報告書作成のヒントとなり、皆さんが気軽に報告書を書けるようになることを願っています。

Q: 報告書はどれくらいの長さが理想ですか?

A: 報告書は、読み手が短時間で理解できる長さが理想です。改善活動の概要、ビフォー・アフターの写真、そしてその効果を簡潔にまとめることを心掛けましょう。具体的には、A4サイズ1ページに収めてください。詳しくはフォーマット例を参考にしてください。

Q: 写真はどのように選べば良いですか?

A: 改善前と改善後の状況が明確に分かる写真を選んでください。写真は、改善の効果を視覚的に伝える強力なツールです。ビフォー画像で問題点を、アフター画像で解決後のクリーンな状態を示しましょう。

Q: 報告書は誰が読むことになりますか?

A: 報告書は、チームメンバーや上司、場合によっては他の部門の人たち、あるいは工場見学にこられるお客さまや新入社員が読むことになります。そのため、すべての読み手が職場の背景知識を持っているわけではないので、誰が読んでも理解できるようにシンプルに書くことが大切です。

Q: 報告書を書く際に最も重要なことは何ですか?

A: 最も重要なことは、改善活動がもたらした具体的な効果を明確に伝えることです。何が問題だったのか、どのように改善したのか、その結果どうなったのかを簡潔にまとめることで、報告書の価値を高めることができます。

Q: 報告書作成が難しい場合はどうすれば良いですか?

A: 報告書作成に不安がある場合は、まずはビフォー・アフターの写真を用意し、それらの写真について簡単に説明することから始めてみましょう。また、チームメンバーと協力して報告書を作成するのも一つの方法です。分からないことがあれば、いつでも上司や先輩に相談してください。

5S活動実績報告書フォーマット(エクセルテンプレート)無料プレゼント

もし必要である場合、5S活動実績報告書フォーマット例はエクセルテンプレートとして以下から登録いただいたメールアドレスにダウンロードリンクをお送りできます。

ぜひ、画像を貼り付けるなど改善実績の報告用としてぜひ活用してみてください

※ ただし、単なるフレームワークであるため計算機能などは付加していません。
※ フリーアドレス(gmail,yahoo!など)からの申込みはご遠慮いただいております。

まとめ:5S活動報告書の書き方完全ガイド

 ここまでの内容を通じて、5S活動報告書の書き方について、基本から応用まで幅広く見てきました。報告書は、5S活動の成果を共有し、チーム内での意識向上や継続的な改善を促す重要なツールです。最後に、報告書を効果的に作成するための最終アドバイスをお伝えします。

  1. 完成度にこだわらない:ものづくり系ではたらく我々はどうしても、出来栄えに敏感です。しかし報告書は出来栄えというより、どれだけ量産するか?どれだけ慣れるか?が重要です。なので完成度にこだわり過ぎないがいりょ
  2. シンプルに保つ:情報は必要最低限にし、明瞭かつ簡潔に伝えることが重要です。複雑な説明は避け、ポイントを絞って書きましょう。
  3. ビジュアルを活用する:ビフォー・アフターの写真は、改善の効果を直感的に伝えるのに非常に有効です。改善前後の写真をしっかりと撮影し、報告書に含めることを忘れないでください。
  4. 読み手を考える:報告書の読み手は、5S活動の詳細に精通していないかもしれません。専門用語の使用を避け、誰にでも理解できる言葉を選びましょう。
  5. 継続的な改善を目指す:報告書は一度きりのものではありません。定期的に作成し、チーム内で共有することで、5S活動の継続的な改善と意識向上につながります。
  6. 管理者はフィードバックを徹底する:報告書に対して管理者はフィードバックを徹底すべきです。改善点や新たなアイデアを伝達することで、より有効な改善を生み出すことにつながります。詳しくは以下も参考にしてください。

 このガイドを参考にしながら、あなたの5S活動報告書作成に挑戦してみてください。簡単に始められるよう、ポイントを絞り、実際の改善活動を具体的に伝えることからスタートするのがおすすめです。報告書は、皆さんの努力と成果を可視化し、チーム全体で共有するための大切なステップです。一歩一歩、改善活動を進めていきましょう。

 最後まで読み進めていただきありがとうございます。ここまで読み進めたならば、5S活動報告書の書き方については一定の理解を深めることができたはずです。シンプルながらも効果的な報告書を作成することで、5S活動の成果を最大限に高めることができます。さあ、今日からあなたも、よりよい報告書作成にチャレンジしてください。

 もし、確認したいことがあれば以下まで気軽にZOOMでの無料相談をお申込みいただければと思います。

 滋賀県よろず支援拠点> https://www.shigaplaza.or.jp/yorozu/contact

※ 西本を指名すれば、全国どこからでも申込み可能です。

 それでは今日はここまでです。今後とも宜しくお付き合い下さい☆
 長文乱文を最後まで読んでくださりいつもありがとうございます♪
 すべては御社の発展のために、すべてはあなたの笑顔のために

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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