3S活動事例集(整理編)ある半導体工場のAさんの体験記

抜取検査とは何か?抜取検査のメリットとデメリットと作り方について

3S活動とは?またはそのツールやマインド
あるいはその目的や進め方などについて
お話を進めてまいりました
 
ここで3S活動事例の体験記シリーズを
展開することでさらなる進め方の理解を
深めていただければと考えます
 

今回は初回ということで
半導体工場で3S活動を進めた
Aさんの体験記をご紹介します
 

目次

ある半導体工場のAさんを襲った困りごととは?!

 
私は半導体の生産工場に勤務しています。
 
その中で自分に任されているお役目は
製品の外観検査です
 
普段から効率を意識して検査をしています
 
ですが最近は常に日々の生産に追われて
不良がでそうな怪しい製品は
あえて検査を後回しにしていました
 
それはやはり一日の生産数を確保するため
効率的に検査が進むロットを
優先していた事情があったのです
 
そうしてある時気がついてみると。。。
検査室の中にはまだ未検査の製品が
山となってしまったのです!!
 
その中には途中まで検査を行ったものの
あまりにも不良項目が多すぎたために
途中で検査を中断した製品も入っています
 
しばらくするとみるみる検査前製品が
滞留していしまい、とうとう身動きが
とれなくなるほど増えてしまいました
 
そんな状況ではいくら急いで作業しても
効率的な仕事などできるわけはありません
 
『これは、なんとかしなければ!』
 
そうして困ったAさんは課長に相談して
対処を講じることにしたのです!
 

Aさんが実施した3S活動の事例

まずは検査前製品の整理の必要性を再認識
 
ちょうど所用を終えた課長と
新人教育で手が空いた先輩と3人で
整理方法を検討して実行することを決定
 
まず最初に行ったのは分別作業です。
 
まだ検査が終わっていない製品は赤
あるいは検査が途中の製品は黄色と
それぞれテープを貼ることで
色分別を行っていきます

これによりそれぞれの在庫の位置づけが
色でひと目でわかるように工夫したのです
 
検査が途中の黄色のテープを貼った製品は
何の不良項目が未検査なのかを
明示していきました。

そして赤のテープが貼ってある
未検査品の製品は、3人で少しずつ
検査を行って後工程に流していきました
 

整理活動を実施した結果

そうして検査を続けていくと
だんだんと赤いテープの製品は少なくなり
検査途中の製品ばかりになっていき
作業する場所にもゆとりが生まれました
 
そうすると不思議ですね
 
誰もが気持ちにも自然にゆとりが生まれ
見逃しなんて絶対に出さないぞ、という
落ち着いた意欲というか気持ちが生まれて
しばらくすると検査室の検査前在庫は
いつのまにはなくなっていました
 
健全なる職場には
健全なる精神が宿る

 
色テープを貼って分別整理するといった
そんな簡単な工夫を施しただけで

こんなに簡単に作業効率がよくなるとは
そしてこんなに気持ちが豊かになれるとは

正直体験してみないことには
わからない
ものですね
 
日ごろから整理して分別しておくことが
作業員の意識を大きく変えるんだなぁと
自らが素直に感じれた貴重な体験でした
 

3S活動事例集(整理編①)まとめ

Aさんは自らが率先して動き
整理活動を実践することで
自らの心の持ちようを変えたんですね
 
3S活動は正論ですし、誰がみても正しい

だからこそ当たり前すぎて
自らを変えるまで至らないことが多い
 
結局は心を磨く以外ないのだが
実は磨くことは傷を付けること
 
自らの信じてきた考え方に
傷をつけてみるきっかけが
必要とされるのかもしれません

あなたの職場にはこんなきっかけを
提供できていますでしょうか?

  

それでは今日はここまで
今後ともよろしくお付き合いくださいませ☆

  

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪
  

すべては企業発展のために
すべてはみんなの笑顔と元気のために

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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