赤札作戦の進め方とは?~赤札作戦の正しい作業手順について~

赤札作戦の進め方とは?~赤札作戦の正しい作業手順について~

3s活動、もちろん5s活動でも最初に
取り組む整理活動で有名な赤札作戦

その赤札作戦とはどんなもの?
赤札作戦の進め方ってどうやるの?
そんな正しい作業手順などについて
今回は改めて丁寧に解説します

ぜひこれを参考に自職場の改革を
スタートしてみてください

目次

整理活動からはじめる自職場改革

3s活動は整理・整頓・清掃の活動です

その最初の活動が整理活動であり
そのビジュアル的なインパクトや
体で実感できる成果であるため
活動スタートの象徴的な意味で
とっても重要であると言えます

整理活動についての詳細は
過去の記事を参考にしてみて下さい

この整理活動の成否によって
3s活動そのものの勢いが決まると
言っても過言ではないでしょう

それほど重要度が高い整理活動で
もっとも活用されているのが今回の
赤札作戦という手法です

それはいったどんな手法なのか?
早速説明を進めてまいりましょう

赤札作戦とはどんなもの?

赤札作戦とは
職場内にある不要ものに
『赤札』を貼り付けることで
目に見えるようにする管理手法です

具体的には職場に存在している
不要そうなモノに『赤札』を貼り
リスト化して必要・不要を判断します

例えば、今回の対象場所を決めて
実施していきます

まずは実行メンバーが集まって頂き
『では今から赤札作戦を実施します』
などと赤札作戦を開始します

各自10枚程度、30分くらいで
不要だと思われるモノに赤札を
どんどん貼っていきます

結果的に不要品候補に赤札が貼られ
不要だと思われるモノが見えてきます

それを後にリスト化することで
必要・不要を判断して実際に
不用品を廃棄します

そのことで不要なモノがいっさいない
必要なモノだけであふれる職場へと
進化を遂げると言うわけです

ではそんな赤札作戦の進め方を
整理していきましょう

赤札作戦進め方を整理する

赤札作戦は以下の手順で
進めていきます

【赤札作戦の進め方の3ステップ】
STEP1:赤札作戦の実施準備をする
STEP2:赤札作戦を実行する
STEP3:不用品を廃棄する

まずは赤札を実施するにあたり
その準備を進めます

そして赤札作成を実行に移して
不要と判断したモノを実際に
廃棄していきます

とてもシンプルですよね

赤札作戦の正しい作業手順について

ではそんな進め方ステップに合わせて
もう少し詳しい作業手順について
解説をしていきましょう

STEP1:赤札作戦の実施準備をする

赤札作戦の実施準備を進めます

その準備すべき項目は以下のとおり
①赤札対象範囲の検討
②赤札基準の設定
③赤札の作成

①赤札対象範囲の検討

赤札を実施する対象範囲を検討します

具体的にどの職場で行うか
対象品はすべてか限定するのか

一般的には全てのモノを対象にします

ただしいくら不要でも
『ヒト』には貼らないというのが
なぜか赤札作戦を説明する時の
定番のセリフとなっています、笑

実際には職場の特性や
整理活動の進行レベルに合わせた
検討が必要となることもあります

まずは検討してみてください

②赤札基準の設定

次は基準を設定します

この基準はどういったモノが
必要なモノなのか?を
決めることができる
『判断基準』のことです

○○ヶ月以上使われていないモノ
○○ヶ月以上使う予定のないモノ
など時間的な要素や
機能を満たさないモノや
隠しているモノなど

工具類は全てを見えるところに並べて
必要なモノだけを残しそれ以外は赤札

しまいこんでいる物も赤札

疑わしきは赤札

このような考えで不用品候補に
赤札を貼っていくのだという
ルールの再認識しておきます

③赤札の作成

最後に赤札を作成します

規定のフォーマットを作成して
配布することが一般的ですが
簡易的に赤いガムテープを使う
職場も存在しています

STEP2:赤札作戦を実行する

まずは実行前の写真を
撮影しておきます

そして赤札を貼り付けていきます

一定の時間で一定の枚数を貼ったら
それをリスト化しておきます

これで不用品候補が出揃いました

STEP3:不用品を廃棄する

リスト化したモノをメンバー全員で
必要・不要を判断していきます

もちろん、判断理由も
基準に照らし合わせて公正に評価

廃棄処分が決まったら速やかに
廃棄の手配をして棄てます

廃棄が終了したら写真を撮影して
実行前の職場の写真と見比べて
ビフォー・アフター資料を
作成して実施記録とします

赤札作戦の効果を高める3つのポイント

赤札作戦をただ漫然と行うだけでは
思うような効果が得られないこともあるかと思います

そこで、この赤札作戦で最大限の効果を発揮するために
ぜひ以下の3つのポイントを押さえてください

ポイント1:徹底的な現状把握

赤札作戦を始める前に
まずは現状を把握することが重要です

「現場にはどんなモノがあるのか?」
「どれくらいの量があるのか?」
「どこに置かれているのか?」

などをしっかりと把握することで
赤札を貼るべき対象を明確にできます

例えば、

  • 工場内をくまなく歩き回り、モノの配置や状態を確認する
  • 工具や材料の在庫リストを作成する
  • 写真や動画を撮影して記録する

などの方法があります。

現状を把握することで
ムダなモノや重複しているモノを発見できるだけでなく
整理整頓の目標を立てることにも役立ちます。

ポイント2:関係者への周知

赤札作戦を行う際は
関係者全員に目的や内容を
しっかりと周知しましょう

なぜ赤札作戦を行うのか
どのように進めるのかを理解してもらうことで
協力体制を築くことができます。

例えば、

  • 朝礼やミーティングで説明する
  • ポスターや掲示物で周知する
  • 社内メールで情報を共有する

などの方法があります。

周知の際には
赤札作戦のメリットを具体的に伝えることで
参加意識を高めることができます。

「赤札作戦を行うことで、
作業スペースが広くなり、
作業効率がアップします!」

「整理整頓された職場環境で、
気持ちよく仕事ができます!」

など、メリットを強調することで
積極的に参加してもらえるように
してください

ポイント3:継続的な改善

赤札作戦は
一度実施すれば終わりではありません

定期的に実施することで
整理整頓された状態を維持し
継続的に改善していくことが重要です。

例えば、

  • 毎月1回、赤札作戦を実施する
  • 定期的に整理整頓の時間を設ける
  • 改善状況を共有し、モチベーションを維持する

などの方法があります

継続的な改善を行うことで
職場環境の改善だけでなく
従業員の意識改革にも繋がります

これら3つのポイントを意識することで
赤札作戦の効果を最大限に引き出し
より良い職場環境を実現できます

赤札作戦を成功させる赤札の作り方・書き方

赤札作戦の効果を最大限に引き出すためには
赤札にどんな情報を記載すれば良いのでしょうか?

専用のフォーマットを活用することで
必要な情報を整理し
後々の管理をスムーズに行うことができます。

赤札に記載すべき項目

効果的な赤札を作成するために
以下の項目を記載しましょう

  • 赤札番号:
    赤札を識別するための番号です。連番で付けていくと管理しやすくなります
  • 品名:
    赤札を貼る物の名前を具体的に記入します。「工具」「部品」などではなく、「スパナ17mm」「ボルトA型」のように記入しましょう
  • 数量・単位:
    同じ品物が複数ある場合は、数量と単位を記入します
  • 設置場所:
    「工場内北側」「倉庫棚2段目」のように、具体的な場所を記入することで、後で探す手間が省けます
  • 貼り付け日:
    赤札を貼り付けた日付を記入します
  • 保管場所:
    処分を保留する場合の保管場所を記入します
  • 処分方法:
    処分方法が決まっている場合は、記入しておきましょう。売却、廃棄、リサイクルなど、具体的な方法を記入します
  • 担当者:
    赤札を貼った担当者の名前を記入します

記入例

例えば、工場内の北側に設置されている
1ヶ月以上使用していないスパナ17mmに赤札を貼る場合は
以下のように記入します

  • 赤札番号:001
  • 品名:スパナ 17mm
  • 数量・単位:1 個
  • 設置場所:工場内北側 工具棚
  • 貼り付け日:2024年10月13日
  • 保管場所:
  • 処分方法:
  • 担当者:田中太郎

赤札作成のポイント

  • 目立つ場所に貼る:
    赤札は、誰にでも見える目立つ場所に貼り付けましょう
  • 剥がれにくいようにする:
    しっかりと貼り付け、剥がれないようにしましょう
  • 正確に記入する:
    誤った情報があると、後々混乱を招く可能性があります
  • 定期的に確認する:
    赤札を貼った後、定期的に確認し、不要な物は速やかに処分しましょう

赤札フォーマットの作成方法

赤札は、ExcelやWordで作成することができます

自分で作成するのが面倒な場合は
無料のテンプレートを利用するのも良いでしょう。

インターネット上で
「赤札作戦 テンプレート」と検索すると
様々なテンプレートが見つかりますが
よければ以下をご活用ください。

赤札作戦の進め方とは?~赤札作戦の正しい作業手順について~まとめ

さて赤札作戦の進め方
その正しい作業手順について
イメージがついたでしょうか?

もちろんあなたの職場に合わせて
アレンジしていくことは必要です

職場によっては赤札を貼ってから
ある一定期間猶予期間を設け
その間に使用したら赤札を剥がして
赤札が残ったモノは問答無用で廃棄
というルールを徹底運用している
職場もあります

ぜひそれぞれのベターな方法に運用し
職場のまず最初の整理活動を成功させ
3s活動を盛り上げて頂ければ幸いです

それでは今日はここまで
今後とも宜しくお付き合いください☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては企業発展のために
すべてはみんなの笑顔と元気のために

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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