QCマインド②管理に関する考え方を整理する

QCマインド②管理に関する考え方を整理する

QC活動を進めるために大切な心構え
この『QC活動の進め方』サイトでは
それをQCマインドと呼んで伝えする
このシリーズの第2回目は
『管理』についてのお話です

考え方はすべての活動の基礎部分
しっかり押さえていただきたく
今回も説明をしてまいります

 

目次

管理とは?

改めて『管理』とはなにか?について
考えてみましょう

1 ある規準などから外れないよう、全体を統制すること。「品質を管理する」「健康管理」「管理教育」
2 事が円滑に運ぶよう、事務を処理し、設備などを保存維持していくこと。「管理の行き届いたマンション」「生産管理」
3 法律上、財産や施設などの現状を維持し、また、その目的にそった範囲内で利用・改良などをはかること

この説明なら1ですね

つまり安定させることを目的に
全体をコントロールすることです

 

実際にヒストグラムや管理図で
規格に合うかモニタリングしたり
作業がヒトによって変わらないよう
作業手順書をつくって訓練したり

すべては安定させることを
目的としています

 

安定させるために
何を見ていればよいか
何をどう改善すればよいか
試行錯誤することが大切です

この『管理』を行っていくにあたり
大切な考え方が4つあります

さっそくお話していきましょう

 

三現主義

品質管理は『事実に基づく』ことを
重視します

経験:Keiken
勘:Kan
度胸:Dokyo
3つの頭文字からKKDと呼びます

このKKDだけに頼る改善は
不確実性が高いため
うまくいくかどうかわかりません

なぜ成功したのか
なぜ失敗したのか
それを探り上げる試行錯誤こそ
実力をつけるために必要なこと

そのためにQC活動では
この『三現主義』に重きを置きます

この『三現主義』とは
ただちに現場に行き
ただちに現物を見て
ただちに現実を確認する
ことを言います

あいまいな把握や想像ではなく
今目の前で起こっていることを
大切にする

その事実を元に問題と向き合う

そういった姿勢を大事にせよとの
多くの先輩たちからのメッセージだと
受け止めることにしましょう

 

プロセス重視

仕事のアウトプットである
結果のみを追いかけるのではなく
結果を生み出す仕事のやり方や仕組み
つまりプロセスに着目して
これを管理しながら改善する考え方を
『プロセス重視』と呼びます

そしてプロセスの結果(数値)を
測定・監視して、異常や変動に対して
前工程にフィードバックをかけて
プロセスを管理することを
『プロセス管理』と呼びます

商品の異常や変動の要因を調べて
その要因に対する対策を積み重ねて
工程を安定した状態にします

そうやって安定させた工程から
安定した品質(結果)を生み出します

こうした原因と結果の関係を
『因果関係』と呼んで
これを整理していくことが大事です

『プロセス重視』

重要ですね

バラツキ管理

世の中にあるものはすべて
バラツキが起こります

なのでこのバラツキを管理することを
QC活動では重視します

つまり品質管理では
バラツキをできるだけ抑える
安定させることが基本的なミッション
だということです

商品の品質は必ずばらつくもので
あることをまずはしっかり理解します

同じ工程で
同じ作業者で
同じ作業標準によって
同じ部品・材料を使って
同じ設備でモノを作っても
できあがるモノには必ず
バラツキが生まれます

これをどうやって安定させるか?が
キモなわけです

『商品をつくる』
『サービスを提供する』ということは
バラツキとの戦いであるとも言えます

 

再発防止・未然防止と源流管理

なんらかの問題が起こったとします
まずは対処してなんとかなりました

でもこれってまたいつか同じ原因で
同じ問題が起きる可能性は高い状態

なので問題の原因を調査・対策して
二度と同じ問題が起きないように
『再発防止』することが必要です

さらに同じ原因で類似商品や他工程で
同様の問題が出ないよう検討して
必要であれば対策を施します

これを『水平展開』『横展開』
とも呼ばれます

こういった活動を積み重ねることで
問題を『未然防止』ができる体制を
つくることができます

問題が発生してからではなく
商品を生み出す源流にさかのぼって
問題の予測と防止を図っていく

プロセスの結果となる特性に
影響を及ぼす原因を掘り下げます

その商品・サービスの設計段階まで
さかのぼって管理することで
未然防止を実現する『源流管理』

そういった体制を重視することで
より効率的な商品やサービス提供を
実現できるようするという考え方です

 

管理に関する考え方を整理するまとめ

品質管理というひとつの視点から
商品・サービスを提供するうえで
多くのことが学べることを
そろそろ感じていただけているのでは
ないでしょうか

心がこもった商品やサービスとは
ここまでしっかり取り組めている
そんな職場から生まれてくるのだと
改めて知ることがまずは大切です

いつかあなたの職場を
そんな素晴らしい場所にしてください

 

それでは今日はここまでです
今後とも宜しくお付き合いください☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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