標準化を進める目的とその進め方について

標準化を進める目的とその進め方について

『提供品質=QCD総合力を安定させる』

それを品質管理と呼び、その改善を
進めるのにチームのチカラを使う
QC活動という人材育成の仕組み

その内容の紹介サイトではありますが
この品質管理と切っても切れないのが
『標準化』です

その標準化はどういうものか
品質管理とはどんな関係なのか
なぜ切っても切れないのか など
違う角度で標準化を進める目的と
その進め方についてお話します

読み進めるお時間として
3分程度お付き合いくださいませ

 

目次

標準化とは何か?

標準化とはいったいどういう意味が
あるのでしょうか

いつものように調査をしてみました

【標準化とは】
1 標準に合わせること。また、標準に近づくこと。「まちまちの技術力を標準化する」
2 何もしなければ多様化・複雑化し、無秩序になってしまう事柄について、秩序が保たれる状態を実現するために、誰もが共通して使用できる一定の基準を定めること。製品やサービスの品質・性能・安全性・互換性の確保、利便性の向上、試験・評価方法の統一などを目的として、統一された規格をつくる過程をいう。

今回は上記の2が該当します

 

提供品質がしっかり安定するように
ひとつの基準を決めることを言います

ひとつの基準とは具体的に
仕事のやり方についてです

 

実はヒトがこなす仕事というのは
少しずつ違いがあります

同じタイミングで同じ角度、
同じチカラで作業をしても
手や足の長さが違うだけで
微妙に違いがでてきます

その違うが規格内ならよいですが
μ単位までいくとそのバラツキは
許容できないほどです

そのため結果が同じになるよう
何に気をつけて、どのような判断で
作業を微調整することがベストか

そのより良い仕事のやり方を考えて
みんなその通りに作業してみるよう
明文化して伝達して守るようにする

それが『標準化』という活動です

 

品質管理と標準化の深い関係性について

品質管理では2つのプロセスの連携で
成り立っています

それは
『改善活動』『維持管理』です

改善活動はPDCAサイクル
維持管理はSDCAサイクルであることは
前述したとおりです

【関連記事】SDCAの具体例を知ることでPDCAサイクルの意味を理解する

つまり提供品質を安定させるために
より良い方法を見つける改善活動と
そのやり方の結果の精度を高める
維持管理が必ず必要となります

その維持管理はSDCAサイクルによって
プロセスが進められます

【維持管理のための4ステップ】
S:Standardize(標準化)
D:Do(実行)
C:Check(評価)
A:Action(処置)

ようするに改善活動で見つけた方法を
やり方として標準化して実行してみて
結果が安定するよう処置を繰り返す

そのことによって提供品質を
安定させることができます

いくら良い方法でも安定しなければ
意味がありませんものね

 

そのため維持管理は改善活動と
セットで取り扱われており
改善活動→維持管理→改善活動など
連携して進めて用いられるため
『標準化』というプロセスは
品質管理上、非常に重要な位置づけ
であることは間違いありません

さてそれではその標準化を進める
目的について再整理してみましょう

 

標準化を進める目的について

標準化の目的は以下の3つです

【標準化を進める3つの目的】
目的1:提供品質の安定化
目的2:仕事のやり方の共有
目的3:より良い作業方法の追求

でもこの3つの目的について
もう少し詳しく解説を進めましょう

 

目的1:提供品質の安定化

やはり最終目的はこれにつきます

お客さまに喜んでいただける
提供品質が商品や日時・場所等により
違いがでないようにすること

『購入したが期待以下だった』
『前回気に入ったのに今回はハズレ』
『あのヒトの方が接客はよかった』
など、バラツキをなくして
安定して喜ばせることができるように
することが第一義の目的です

 

目的2:仕事のやり方の共有

上記の目的1を達成するために
守るべき作業手順を明らかにして
誰一人変わらない作業をする

そのためにある1つのやり方を
全員が知っておく必要があります

改善活動で見つけたより良いやり方
それを全員がわかるようにします

 

目的3:より良い作業方法の追求

その誰もが把握したより良いやり方を
さらにブラッシュアップするためには
一定期間、きちっと決めた作業手順を
守る必要があります

それでも安定しない場合が出てきます
そうするとなぜ安定しないのか
要因を突き止めては対処
要因を突き止めては対処 と
何度も繰り返すことで、作業手順を
ブラッシュアップしていきます

こういった目的ために
標準化を進めていきます

 

標準化の進め方と成果を最大化するポイント

標準化は具体的に下記のステップで
進めていきます

【標準化の進め方の3ステップ】
ステップ1:標準化を進めるメンバーを決める
ステップ2:作業手順書を作成してみる
ステップ3:SDCA型QC活動を実施する

それではもう少し説明を
加えていきましょう

 

ステップ1:標準化を進めるメンバーを決める

まずは標準化を進めるメンバーを
決めてください

新しい方法であればそれを考えた人達
古くからある方法であればその作業に
深く関係があるメンバーを
中心に編成してください

そして朝礼など従業員が多く集まる
機会で標準化を進めるメンバーを
紹介して公式ミッションであることを
自他共に認識できるようにします

さらには書面化して掲示板に
貼り付けると効果的です

 

ステップ2:作業手順書を作成してみる

まずは関係者で
作業手順書を作成します

最初から書面にするわけではなく
作業手順をすべて付箋に書いて
大きま模造紙か壁紙に貼り付けます

そしてメンバー間で
合理的な作業手順になっているか
改善できる箇所はないか
しっかりと確認・検討をしてください

改善・確認の着想は動作経済の4原則
ECRSを参考にしてください

【改善の4原則(ECRS)とは】
Eliminate:排除
Combine:統合と分離
Rearrange:交換
Simplify:簡素化

【参考記事】対策の検討と実施で成果を勝ち取る

 

ステップ3:SDCA型QC活動を実施する

作業手順書の検討が進めば
それで実際に作業してみます

提供品質が安定化していればOK

一方で安定していなければ
その作業手順書を標準化資源として
SDCA型のQC活動を実施してください

これによりより良い作業手順を
さらにブラッシュアップすることが
できると思います

 

標準化を進める目的とその進め方についてまとめ

より良い改善策が見つける
その改善をさらに良いものにする

改善活動と維持管理の2つの機能

目に見えやすい成果は派手ですが
目に見えにくい成果が大切になること
けっこうあったりするので
バランスを見て頂ければ幸いです

 

 

それでは今日はここまでです
今後ともよろしくお付き合いくださいませ☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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