IE手法の中でも動作分析は代表手法です
動作分析の中でもサーブリック分析が
記号で進める見える化手法として
最もよく知られています
そんなサーブリック分析記号はどんな時
どんなカタチで動作を分析するのに
活用するのか?
そもそもサーブリック分析は
どんな背景で生まれたのか?
今回はそんなお話です
サーブリック分析とは?動作分析の代表的な手法
このサーブリック分析は歴史が古く
1951年にフランク・ギルブレスにより
考案された手法です
そしてその妻である心理学者
リリアン・ギルブレスとの協業で
現在のカタチが整えられたと言います
そしてそのギルプレス夫婦の名字
Gilbrethを無理に逆から呼んだ手法名
つまりサーブリックと名付けられました
意外なネーミングの経緯だったんですね
フランクはレンガ積み職人の経験を積み
作業技術のコンサルティング会社を設立
IE手法の元である科学的管理を研究した
F・W・テイラーのタイムステディを応用
夫婦でこの手法を完成させた歴史をもつ
そんな夫婦協働で論理化された手法は
分析記号を用いて見える化します
では詳しくお話していきましょう
サーブリック分析記号の種類とその意味合い
サーブリック分析記号はもちろん
サーブリック分析にとって欠かせません
ではどんな意味があるのか?
その種類と意味合いについて
簡単に説明します
分析記号の第1分類:主に上肢で行う8動作
延ばす
目的物に手を伸ばす、または戻す動作
始点は手が移動しはじめた時
終点は目的物に触れたか
動きがが止まった時
つかむ
これは目的物を手または体の一部で
制御した状態にする動作です
始点はつかみ始めた時
終点は目的の位置に到達した
あるいは動きが止まった時
運ぶ
目的物の位置を変える動作です
重力、圧力、張力、摩擦力などの負荷や
抵抗がかかるのが通常です
ただし間違い易いのが運搬機器を使えば
『使用する』となり、運ぶになりません
始点は目的物を持って動きはじめた時
終点は目的の位置に到達した、または
動きの止まった時です
放す
『放す』は『つかむ』の反対で
目的物の制御を解く動作である
位置を決める
目的物を他の目的物に対する
特定の位置に置く動作です
これはすぐ後に続くだろう『組立て』や
『使用する』のために、軸合わせ、
向い合わせ、線合わせなどの動作です
ビスにナットをねじ込んだり
スパナをナットにはめるなどの時も
セットでかならず起きる動作である
始点は所定の位置にならばはじめた時
終点は目的物は配置し終わった時
使用する
手または工具を使って
目的物の状態を目標に近づける
つまり加工に近い動作です
始点は実際に操作し始めた時
終点は操作し終わった時
組み立てる
組み立てるべきものを
所定の組み立て状態にする動作です
ナットにスパナをかける
治具に部材を入れるなど
一時的な組み合わせもこれに含まれます
始点は組み立てるために動きはじめた時
終点は組み立て終わった時
分解する
これは『組み立てる』の反対で
組み立ててある物を分離する動作です
分析記号の第2分類:作業を遅らす5動作
探す
異種の物が入り混じっている中から
目的物を探す動作です
目で探し回ったり手探りしたりします
本来は探す必要のない状態なのに
探した場合は『避けられる遅れ』です
そのため整理・整頓された現場では
通常この動作は起きません
始点は目的物を探し始める時
終点は目的物の位置は見つけた時
選ぶ
2個以上ある同種の目的物の中から
1個または数個を選ぶ動作です
『探す』と『選ぶ』で迷う場合は
『選ぶ』で判断いただければよいかと
始点は目的物を選びはじめた時
終点は目的物を選び終えた時
調べる
目的物の室を調べる動作です
調べるために目的物に触れたり
見つけたりする動作がないかぎり
はっきりわからないことが多いです
考える
次の動作を考えるための作業の中断です
これは実際の動作分析には
ほとんど現れない動作です
用意する
次の動作がやりやすくなるよう
用意しておく動作です
分析記号の第3分類:作業に不要な5動作
見出す
これは探すとほぼ同意味となり
こちらもあまち使われない動作です
つかみ続ける
目的物を特定の姿勢に保つ必要がある時
そのような保持をする動作です
両手が同時に1つの目的物に対して動作
している時だけがこの動作にあたります
例えばドリルで穴をあける時に
加工している瞬間に品物がズレないよう
左手で押さえていればこの動作です
避けられない遅れ
これは作業の中断を指しますが
他の体の一部あるいは機械がある動作を
行っているため、それを終わるのを待つ
間の待ち時間を『遅れ』を表現します
必ずしも何もしていないものでもなく
何かを持っていたままだったり
明らかにならない活動をも指します
避けられる遅れ
こちらは上記と同じ作業の中断ですが
作業者の意思によって省くことのできる
遊びと言えます
作業改善を進めなければ省けないものは
改善が進むまで『避けられない遅れ』で
カウントしてください
休む
作業から起きた披露を回復するための
動作の中断を指します
こちらも動作分析では
あまり見かけない動作です
サーブリック分析で何が見えてくるのか?
これらサーブリック分析記号で
いったい何が見えてくるのでしょうか?
このサーブリック分析は
ある作業を動作単位で分解することで
動作単位の意味を検討していきます
そうすると動作単位で
これは必要なのか?を強く意識できる
いわばムダな動作を抽出することが
可能になるのです
具体的に言えば。。。
この『探す』動作は本当に必要なのか?
なくせないのか?
位置を決めるのに時間がかかるが
工夫して短縮することはできないのか?
など、動作一つひとつの意義を
丁寧にスクリーニングすることで
本当にムダのない必要な動作なのかを
検証していくことが可能なのです
記号で動作を見える化編まとめ
さて、いかがだったでしょうか?
遠くの昔よりこのサーブリック分析は
多くの職場で成果を生み出してきました
ただし、これには慣れるまでの時間と
少しの訓練が必要となります
ぜひ、目の前の課題として捉え
一つひとつクリアしていただき
職場をよりよい場所に改善してください
それでは今回はここまでとなります
今後とも宜しくお付き合いくださいませ☆
長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪
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