IE手法改善と日本型組織の限界について

IE手法改善と日本型組織の限界について

IE手法で現場を合理的に改善しようと
そうやって始めることが多いのですが
実は得られる効果は
それだけではありません

IE手法を使うインパクトで
組織スタイルが変わる効果が
意外と有益な場合が多いのが現実です

つまりIE手法という有効なツールを
使いこなせるようになることで
自ら考え改善する組織に変わっていく

ですが実はそれは
日本型組織に限界が来ていることに
大きな関係があるんです

それはどういうことか?
今回はそんなお話です

 

目次

限界を迎えた日本型組織について

近年、増えてきたパワハラ問題

でもこれって本当は
最近発生しはじめたわけでは
ないんですよね

これまでもあったのだけれど
ハラスメントという分野が
知られるようになってきたことで
表面化してきたってのが現実です

『実はワタシも!』『実はボクも!』
と主張する、いわゆるMeToo現象です

 

このパワーハラスメント、本当は
昔からの旧態依然とした日本型組織で
より起こりやすい構造があるんです

日本型組織の典型はピラミッド型

社長がいて役員がいて、部長、課長
そして係長がいて、平社員がいます
いわゆるトップダウンです

上からの命令にみんな従っていく
これが典型的な日本型組織です

実はこの日本型組織が原因で
個人の尊厳が蝕まれていくだけでなく
日本経済を滅ぼすとも言われています

それはどういうことか?

説明していきましょう

 

高度経済成長を支えた日本型組織

かつての日本のサラリーマンは
モーレツ社員や企業戦士などと呼ばれ
絶対的権力を持つ上司と
絶対服従の部下という縦割りの関係が
築かれていました

この構造がパワーハラスメントの
温床とも言われているものの。。。

一方で日本の高度経済成長を
支えたのも事実です

 

日本経済が世界を席巻していたころ
アメリカのハーバード大学教授が
執筆したベストセラー
『Japan as No.1』で
『アメリカは日本を鑑とすべし』
言わしめたほどです

事実、メイドインジャパンは世界で
とても絶賛されていたんです

家庭用ビデオデッキ
オートフォーカスカメラ
今のノートパソコンの原点である
ラップトップ型パソコンも日本発

1970-1980年代までの日本製品は
世界をあっと驚かせていたんです

その中で群を抜いて有名なのは
SONYのウォークマンでした

 

音楽は家の中で聴くものという
これまでの常識を破壊してしまう
そんな画期的な商品開発は実は。。。

当時の森田会長からの命令で
強行された企画での大ヒットでした

これは上意下達の日本型組織の
トップダウンだからこそ
生まれた実績は否定はできないのです

実際に1989年の世界の
時価総額ランキングは以下のとおり

【世界時価総額ランキング@1989年】
1位:NTT
2位:日本興行銀行
3位:住友銀行
4位:富士銀行
5位:第一勧業銀行
6位:IBM
7位:三菱銀行
8位:エクソン
9位:東京電力
10位:ロイヤル・ダッチ・シェル
11位:トヨタ自動車
12位:GE
13位:三和銀行
14位:野村証券
15位:新日本製鐵
16位:AT&T
17位:日立製作所
18位:フィリップ・モリス
19位:東芝
20位:関西電力

20位までに日本企業がなんと14社
まさにピラミッド型組織で
世界を席巻していた日本企業

ところが
もう日本型組織は時代遅れだ!
と指摘するヒトがあらわれたんです

 

日本型組織が日本経済を滅ぼす?!

あのGoogleで人材開発経験を持つ
ビュートル・フェリクス・グジバチ氏
がそのヒトです

『ピラミッド型組織は
昔は良かったが今は時代遅れ
このままでは日本経済を滅ぼす!』
とまで言うのです

さらにビュートル氏はこう続けます

『そもそもピラミッドはお墓です
そんな中で働くヒトは死体も同じ』

さすが欧米人です
シャレがきついですよね

ま、ピラミッドがお墓かどうか
議論の余地があるとは思いますが
たしかに、あるアイテムの登場で
世界のビジネスの成長モデルが
根底から覆ったのは確かな事実です

そのアイテムとは?。。。

WEB環境に手元からつながる
『スマートフォン』です

 

大きく変わったビジネスの潮流

このスマートフォンは
電話機能だけではなく
インターネット検索から映像を見る
音楽を聴く、写真を撮る、電卓に加え
カーナビの機能まであります

日本企業が世界に先駆けてこれまで
必死に作ってきた機能の数々が
すべてこれ1台でまかなえてしまう

そういう時代になったのです

現在の時価総額は以下のとおり

【世界時価総額ランキング@2018/11時点】
1位:アップル
2位:アマゾン・ドット・コム
3位:マイクロソフト
4位:アルファベット(Google)
5位:バークシャーハサウェイ
6位:ファイスブック
7位:ジョンソン・エンド・ジョンソン
8位:アリババ・グループ・ホールディング
9位:JPモルガン・チェース
10位:エリクソンモービル
11位:テンセント・ホールディングス
12位:ウォルマート
13位:中国工商銀行
14位:ビザ
15位:バンク・オブ・アメリカ
16位:ロイヤル・ダッチ・シェル
17位:ネスレ
18位:ウェルズ・ファーゴ
19位:中国建設銀行
20位:フェイザー

残念ながら日本企業は20位以内には
ランキングされておらず、44位に
トヨタ自動車が入っているだけです

どうでしょう?
各国の景況に違いはあれど
おいてけぼり感がハンパないと
思いませんか?

こういった事実が意味するものは
日本の組織づくりは古すぎると
いうわけなのです

 

世界を席巻する4大企業のつくるもの

ところでこのランキングを見ていると
今年の流行語大賞にノミネートされた
ある言葉が浮かびます

そうです!
『GAFA(読み方:ガーファ)』

これは
G:Google=グーグル
A:Apple=アップル
F:Facebook=フェイスブック
A:Amazon=アマゾン の
4社をまとめて呼ぶ省略語であり
世界はこの4社によって
牛耳られていると言われています

彼らは日本が得意だった
ものづくりではなく
別のものつくって成長を遂げてきました

それは。。。

2位のアマゾンは
お店に行かずに商品を売り買いするコトが
できるシステム

また6位のフェイスブックは
世界中のヒトが情報を発信しあうコトが
できるシステム

どんなモノをつくるのか?
の時代が終わり
どんなコトをつくるのか?
時代がシフトしてきている

つまりモノづくりから
コトづくりを担う企業が
伸びてきているというわけなんです

 

先進企業が進める組織づくりの姿

そのコトづくりのビジネスモデルは
アイデアの量とその実現スピードが
もっとも重要なポイントとなります

そうなると多くの価値観の違いにより
生み出される着想の豊かさを活用する
そんな組織づくりが優先されます

そうなんです!

ピラミッドな日本型組織で
積極的に自分の意見を主張することは
人事権を持つ上司に逆らうことになり
あまり良い結果を生まないと考えて
実現することが難しいんです

そのため彼らの組織は極力フラットで
社長だか従業員だかわかならいくらい
関係性がオープンな場合が多いのです

だからこそ、そろそろ徐々にでも
組織に変革を施していく必要が
あるわけです

 

IE手法改善と日本型組織の限界についてまとめ

これまでの組織形態を急に
180度違った自由奔放なカタチに
変えることは無理があると思います

だからこそ
IE手法の導入をきっかけとして
改善組織を編成することで
そのメンバーから改革を進めていく

多くの視点をかきあつめて
あらゆる価値観を許容して
そのうえで多くのアイデアを創出して
実際に改善を積み重ねていく

そういった積極的に仕事に取り組む
組織に成長させるためにも
IE手法を活用していただければと
そう考えます

事業は時代によって変化します
モノづくりがコトづくりに変わった
次の時代はヒトづくり

どんなモノを提供するのか?から
どんなコトを提供するのか?
さらには
どんなヒトが提供するのか?

ぜひ積極的に変えてきましょう!

 

 

それでは今日はここまでです
今後ともよろしくお付き合いくださいませ☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

目次