皆さまの工場ではどうですか?
3s活動は進んでいますでしょうか?
3sを始めこういった基礎的な活動は
たとえ製造現場や工場であっても
なかなか理解を得られないことが
多いってのも事実です
なぜかって?それはやっぱり
経営者やリーダーがその必要性を
しっかりメンバーに伝えきれてなく
なんとなく実行しているからです
やっぱり心の底から納得してないと
なかなか全力とはいかないですよね
でもどの工場にとっても本質的には
この3s活動は必ず必要と言えます
それはなぜなのか?
どういった理由があるのか?
今回はそのシンプルな問いに対して
改めて応えていきたいと思います
今回も読み終える時間まで
お付き合いくださいませ
製造現場に求められる要素
この記事を読んでいるあなたも
やはり工場にお勤めでしょうか
その工場って、どのような機能が
求められてると思いますか?
工場は材料を加工をしたり
部品を組み合わせたりしながら
ある一定の価値をつくっています
そりゃお客さまからこんな製品をと
指定されることもあると思いますが
基本的にそれも『期待する価値』を
あらかじめ指定されているだけ
その価値とはなにか?
一定の品質:Quality
一定の価格:Cost
一定の納期:Delivery
つまりいわゆるQCDで表されます
でもこのQCDをつくるために
我々にはどんな要素が求められるか
ちょっと考えていってみましょう
Quality:品質
その製品はどんな役割を担うのか?
お客様のところに届いた後や
最終的にエンドユーザーのところで
どんな働きをしてどのような役割を
担うことになるのか?
そんなことに思いをはせる仕事と
何の関係もなくただ仕事するのと
これは何十年も経過すると
大きな差が生まれること
あなたは想像できるでしょうか?
誰かの幸せを願うってことは
その製品を使っているヒトために
何ができるかを考えて実行すること
仕様書に記された表現の行間を読む
ただ点と点を結ぶ機械的なのでなく
その間の曲線の最適化を図る
そのために我々は最終形の役立ちを
しっかりイメージする想像力を養い
その狙いを再現できる組織を整える
我々にはそんな使命があることを
全員が認識する必要があります
Cost:価格(原価)
それはいくらで手に入るのか?
顧客が期待する品質ができたとして
それをいくらで売るべきなのか?
それは市場環境によって決まります
同じ機能を果たす製品を
A社が100円だとして
B社が110円だとして
我が社が300円であっては
購入されるお客さまも限られます
勉強不足で相場を知らない顧客か
よほど我が社を気に入ってる顧客か
後者であふれていれば理想的ですが
そんな会社って少ないですよね
なのでいくらでつくるか?=原価が
事業構造上とても重要なわけです
しっかり収益を得るチームでないと
給料を上げることさえできませんし
事業を継続することもできません
それは全員にとって不幸ですよね
だからこの視点はとても重要です
Delivery:納期
その製品はいつ手に入るのか?
いくら品質面が高くて安いとしても
必要な時に手元にこない製品には
誰もお金を支払うことはしないです
なので納期の約束を守ることは標準
他社より早く納品できることは
逆に喜ばせる要素になったりします
それをどれだけ考えて短縮できるか
社内にその意識や活動があり
改善が進んでいるかどうか?は
とても大切なことなはずです
なんの努力もなしにやれることは
他社でも同じくやれますよね
なので努力をしていない会社は
努力を継続している会社に
いつかお客様を取られてしまいます
だって他社よりすぐ手に入るんです
そりゃ、便利で助かるはずですよ
それは地味ではありますが
じわじわと浸透する大きな価値です
工場でのQCDのジレンマ
QCDは製造現場に求められる要素
もう当たり前といえば当たり前です
しかしすべての要素で100点満点
それは現実的にありえないんです
それはなぜか説明しましょう
3要素の微妙な関係性
実はこのQCDの関係は微妙です
これらはトレードオフの関係
あちらを立てればこちらが立たず
そんなジレンマが顔を出します
それはどういうことか?
具体的に事例を上げながら
説明していきしょう
品質を重視する会社
品質を重視することはいいことです
多くの会社でも品質重視の姿勢を
打ち出しているのでその重要性は
ものづくり企業では常識ですよね
ところがこの品質を重視する会社は
価格と納期に悪い影響を及ぼします
たとえば品質を強化するために
①出荷検査をダブルチェック体制
②つくり方を丁寧に時間をかけて
③検査機器を高精度なものに買換え
など原価を高める動きを選択します
また①②に関してはもちろん
リードタイムも長くなりますよね
社内的には原価も納期も考慮して
判断をしているはずですよね
でも品質を重視しない会社と比べて
あきらかに原価と納期は不利になる
これがトレードオフの関係です
では事例を続けましょう
価格を重視する会社
価格、つまり売価を他社より安いと
お客様は喜んでくれますよね
しかしこの価格を重視する会社は
品質と納期に悪い影響を及ぼします
たとえば売値を下げるために
①検査工程の人手を最小限に
②つくり方は最短でささっと
③設備も古いものを長く使う
など品質を下げる動きを選択します
また③は最先端設備に比べれて
リードタイムは長くなります
このように価格を重視すれば
品質と納期は不利に働きます
納期を重視する会社
もうおわかりですよね
納期を短縮するためには
①検査工程の人手を最小限に
②つくり方は最短でささっと
など品質を下げる動きとなりますし
③在庫対応のための費用負担
④受注精度向上のためのIT投資
⑤先端設備投入で高額投資
など価格にも悪影響があります
工場におけるQCDの最適バランスとは?
このようにQCDはトレードオフ
あちらを立てればこちらが立たず
だからこそ我が社らしい選択をして
バランスを取りながらの成長戦略を
考えて準備していくことが大切です
目の前のことを1つひとつ丁寧に
これは市場からの認知
すなわち、これまでの生きざまが
大きなヒントとなります
我が社は創業から何を大切にして
市場=お客様からどのように
認知されているのでしょうか?
『この会社の技術力は信頼できる』
『こちらに相談したら常に安い』
『ここは他社よりいつも2日早い』
それはこれまで培ってきた
他社に比べた特徴=強みですよね
それを正常進化させるための
最適なバランスとはどんなものか?
それが我々の目指すべきゴールです
そのゴールを目指すためにまず
必要になるのがこの3s活動なのです
え、いきなりどういうこと?って
思っちゃいますよね、笑
そろそろ本題に入っていきましょう
工場に3S活動が必要になる理由
3s活動は整理・整頓・清掃です
これをただの美化運動だとの認識は
改めていただきたいと思います
実は3s活動は
事業活動においての組織活動を
訓練する仕組みとして最適なのです
『え?3s活動が訓練する仕組み?』
そうびっくりされた方も今後は
ぜひそういう目で見てください
それには理由が3つあります
理由2:組織のチカラを高めるから
理由3:個人のチカラを高めるから
もう少し詳しく解説を加えましょう
理由1:職場環境改善が目的だから
どれだけQCDのバランス、つまり
自社らしさを成長させると思っても
成長できる仕組みがないと無理です
だって組立方法を思いついても
それを実行する工具や設備がないと
簡単には実現できないですよね
その基礎的な必要機能として
『改善を進める空気』=仕組みを
育てる必要があるわけです
だけれども経営も事業も知らない
そんな社員が一致団結できる目的は
そう簡単には見つかりませんよね
みんな自分の生活=自己都合が優先
だからこそ全員の幸福であろう
『職場環境改善』であるからこそ
その育成システムが組めるわけです
だって誰だって職場がキレイで
すっきりしている方がいいですよね
就職先を探す時に汚くて臭い職場を
選ぶ人はいないと思うんです
つまり全員がキレイな職場を望んで
それが実現されていない現実がある
誰かが、社長が掃除のプロを呼んで
ある日の朝、キレイでピカピカな
会社になってくれればいいけど
そんなこともなく。。。
どこかでそう思っているはず?です
これを全員のチカラで
キレイで便利でピカピカにしよう!
これは大いなる大義名分になります
設定されたゴールに対して
自分達が改善を繰り返す体制づくり
まず始めるには最適なわけです
これが1つ目の理由です
理由2:組織のチカラを高めるから
改善を進めるには組織的なチカラが
必要になってきます
全員で理想的な状態を想像しながら
ある期間のゴール:目標を設定し
全員のチカラで知恵を絞って
どうすればよいか考えて問題を解決
そんな機会と方法を積み重ねて
どんどんとチームでのチカラを
高めていくことができる
それができればもちろん
我が社の経営課題にも応用できます
逆にそのチカラが弱ければ
他の会社に負ける機会を増えます
なぜなら彼らは成長するからです
チーム=組織のチカラを高める
これは本当に重要なことです
理由3:個人のチカラを高めるから
全員で考えて実行して発表する機会
それは思いもよらない社員の成長を
促す機会になります
たんなる仕事の場だけでなく
『職場環境改善』=全員の希望を
かなえるためならチカラが出せる
そんなリーダーシップはこんな
活動から育っていきます
それよりなにより現状を分析して
対策を考える現場にいれば
先輩の考え方や知識を自然と
全社で共有することができます
また個人の価値観による判断でなく
チームの判断が優先される瞬間も
生まれることがあると思うんです
そのことにより個人の意識が変わり
より自社らしい特徴を堅持できる
そんな強い個人が生まれてきます
どんな問題を分析しても必ず
『意識が低い』というのが出ます
しかし個人の意識を強めるきっかけは
いつも組織の論理を学ぶことから
生まれていきます
それを意図的に生み出す仕組みを
御社の中に導入できるということ
おわかりいただけますでしょうか?
工場に3S活動が必ず必要な理由まとめ
我々のような製造現場支援の立場は
多くの工場を見学するだけで
おおまかな組織の健康状態を
診ることができます
それは今回説明した目で
製造現場を診るからです
個人の意識はどうか?
組織的なチカラはどうか?
結果、現場に現れている状態を見て
それを想像力に補いながら問題点を
見つけ出していきます
それができるのは多くの工場と
組織の状態を知っているからです
もし支援のご要望があれば
いつでもご相談ください
あなたの積極的なアクションを
お待ちしています
それでは今日はここまでです
今後とも宜しくお付き合い下さい☆
長文乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪
すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために