ウィズ(with)コロナ時代の人材育成になぜ3S活動が有効なのか?

ウィズ(with)コロナ時代の人材育成になぜ3S活動が有効なのか?

ウィズ(with)コロナ時代とは
新型コロナウイルスとの共存を
目指す時代のこと

このウィズ(with)コロナ時代での
人材育成には何が求められるのか

なぜそんな時代だからこそ
3s活動が有効に働くその理由とは?

皆さまに誤解が少ないよう
説明していきましょう

 

目次

コロナ禍がもたらした弊害

新型コロナウイルス感染症の拡大は
多くの社会的弊害をもたらしたのは
もう皆さまもご存じのとおりです

 

年月日 出来事
2019年12月 中国の武漢市で原因不明の肺炎患者確認
2020年01月16日 国内初の感染者を発表
   02月05日 「ダイヤモンド・プリンセス号」船上隔離開始
   02月27日 全国の学校に臨時休校を要請
   03月12日 WHOが「パンデミック」認定
   04月07日 緊急事態宣言を発出
   04月16日 緊急事態宣言を全国に拡大
   05月25日 緊急事態宣言を解除

 

現在は第2派としてまた感染者数が
拡大している報道がされていますが
以下の比較表をちょっと見て下さい

 

脅威項目 死者数 備考
新型コロナウイルス 1,202人 国内、8/24現在
インフルエンザ 3,323人 国内、2019年累計
悪性新生物(腫瘍) 37万6,392人 国内、2019年

6月5日に厚生労働省が公表した2019年の「人口動態統計月報年計(概数)の概況より抜粋

 

心疾患(高血圧性を除く) 20万7,628人
老衰 12万1,868人
脳血管疾患 10万6,506人
肺炎 9万5,498人
交通事故 3,215人 国内、2019年累計

 

現在のおおげさに見える報道や
緊急事態宣言のような大きな政策は
新型コロナウイルス感染症が
実は指定感染症(二類感染症)に
指定されたためです

それだけ慎重に行動してくださいと
いったメッセージが含まれています

 

ですが社会的反応は実態とは違い
正直言って異常反応です

これはウイルスによる病気なので
感染者が責められるべきでは
ないはずですよね

ところが日本人は感染したら
衛生観念の低い罪人として
取り扱う空気ができてます

つまりバイキンあつかい

イヤな流れですよね

 

マスクしないで電車に乗って
咳き込むと睨まれます、笑

つまり。。。
多くの方は身の危険を感じている
それくらいみんなビビッていると
いうことなんですよね

気にする、気にしないの区分でなく
多くのヒトが持っている不安を
考慮していく必要があるわけです

 

ようするに経済的な打撃はもちろん
それよりも打撃を食らっているのは
日本人一人ひとりの心です

ソーシャルディスタンスと同時に
精神的な距離も離れてしまっている

 

さらに具体的に言うなら製造業では
品質事故や災害が増えています

『ココロここにあらず』
集中力や改善意識が乏しい状態

これは自粛、自粛と呼びかけられて
精神的に自粛、どころか委縮して
しまっているのが正直なところ

未来が見えないし
将来にも期待できない

だから目を細めてトボトボと
歩いて良いって空気が
我が国にも蔓延しているんです

 

でもこれって見方を変えると
実はビックチャンスなんですよね!

これまで追いつけなかったけど
社会のペースが遅くなっているなら
今こそ差をつける数少ない機会です

 

この状況はおそらくこのまま続く

そう見ながら将来展望を考える

『ウィズ(with)コロナ』

このコロナ禍と今後もうまく
付き合っていくことが大切です

 

ウィズ(with)コロナ時代の人材育成

実態とイメージに格差があるヒトに
この数値比較の表を見せたとしても
「ウソをついている」と疑われます

そりゃそうなんです

新聞やテレビは「大変だ!」と
相変わらず騒ぎ立てていますので
一般的にメディアがウソを
つくはずがないと信用しますよね

 

だからこそこの時代の人材育成は
〇 客観的な事実を見極めるチカラ
〇 将来起こる事を想像するチカラ
〇 積極的に課題解決できるチカラ
の3つを育てることが重要なのです

どういうことか?
もう少し詳しく説明しましょう

 

客観的な事実を見極めるチカラ

メディアから与えられるイメージ
これはほぼ誤解なんです

本来、感染者数は患者数に近い概念

感染しているかどうかは
お医者さんが判断するもので
PCR検査はそのひとつの手段

ですがPCR陽性=感染者数として
カウントして大騒ぎになっています

 

PCR検査の精度の粗さや
擬陽・偽陰性の誤差影響の大きさを
計算してみるとそのバカバカしさに
気づくはずなんですよね

でもみんな鵜呑みにして信じる

 

そりゃそうなんです

だってテレビも新聞もネットも
みんな同じことを言っているから
誰もが鵜呑みにしてしまう

そして恐怖に怯えて判断を誤る

 

でもよくよく発表数値を見てみると
PCR陽性者数は
累計で6万3,281人(8/24発表)
このうち退院済は5万0,193人で
死亡者は1,202人なので
8/24時点の陽性者は1万1,886人

日本の人口1億2,596万人(7月現在)
なので1万人あたり0.9人

 

でもPCR陽性ってのは
ウイルスが見つかっただけで
くしゃみや咳などウイルスを拡散する
発症者の割合は陽性者の約2割
つまり5万人に1人です

毎日平均3人のヒトと濃厚接触すると
5万人÷ 3(人)÷365(日/年)
= 約45.7(年)

一生で2人会うかどうかですよね

 

ウイルスを拡散してまわる発症者に
近い将来に遭遇するのは
ほぼありえない計算になります

それなのに。。。
マスクなしで咳き込むヒトを睨む

ヒトの恐怖ってのは
そこまで感覚を狂わせるものです

 

一方で当選確率が「2000万分の1」の
1等7億円を夢見て年末ジャンボを買う

ヒトの期待ってのはその感覚をも
上回るのも面白い一面です

もうほんとヒトのイメージって
いいかげんなものですよね、苦笑

でもきっちりと情報を集めて
確認してみると真実が見えてきます

 

同じように。。。

こんなものだと捉えてきた職場が
事実を示す情報を把握することで
実はあまりよくない職場なんだと
ムダが多いと気づけるようになります

だからこそしっかり事実を見極めて
判断するチカラを養うことが
働く側の安心にもつながっていきます

なので客観的な事実を見極めるチカラ
これはコロナ時代には最重要です

 

将来起こる事を想像するチカラ

 

将来起こる問題を予測する時
問題の真因を追求していく時
有効な対策を検討していく時

これにはすべて想像力が必要です

このままだとどうなるのか?
なにが起因して問題が起きてるか?
どうすれば問題を解決できるか?

考えて、考えて、答えを出す

そのチカラが将来を形づくります

 

でも、これって慣れていなくて
想像する筋肉が衰えてしまうと
ペラッペラの問題しか気づけず
要因なんて目に付いたものだけ
解決策もほぼ思いつかない職場に
なってしまいます

そんな職場がこの厳しい環境下で
生き残っていけるかどうか
それこそ想像できちゃいますよね

だけどその想像さえも放棄して
考えることをやめてしまったら
持続することはできませんよね

 

積極的に課題解決できるチカラ

これはもうウィズ(with)コロナ
でなくても必要ですよね!

職場の課題を自分ゴトだと捉えて
一人ひとりができることを集めて
問題を解決しようとする空気が
あるのと、ないのとでは確実に
会社=チームの強さが変わります

 

一部の優秀なあるヒトに任しとけばいい

 

そんな時代はもうとっくに終わって
社員さんもパートさんも関係なく
全員で寄って集まってお客さまを
喜ばせていくことで事業を継続する

それが当たり前になる空気づくりは
今まで以上に大切になると思います

 

コロナ禍を味方につける3S活動とは

ウィズコロナにおける人材育成には
〇 客観的な事実を見極めるチカラ
〇 将来起こる事を想像するチカラ
〇 積極的に課題解決できるチカラ
の3つが必要だということは
ご理解いただけたかと思います

こういった時代だからこそ
より重要度が増していると言って
間違いありません

 

実はこの3つの課題を解決するのに
3S活動がとても有効に働きます

というか、適切に3S活動を導入すれば
自然とこの3課題が解決できるほどです

『何でも結び付けるのはどうか』
『美化運動でそれはないでしょ』
『人材育成と3S活動は違うはず』

いろいろご意見はあるとは思います

 

ですが事実、そんな世界観を築いて
このコロナ禍を味方につけて
業績を伸ばしている企業があります

今回はその企業が進めている
3S活動を題材に、なぜ有効なのか?
その理由を説明していきましょう

 

理由1:従業員の安心感を創出できるため

整理・整頓・清掃=3Sを進めるのに
まずは問題個所を見つけることから
スタートさせています

3S活動を進めれば進めるほど
職場の3Sレベルはどんどん進みます

ある程度までキレいになってくると
どこが問題なのか?見つかりにくく
なってくる時期が必ずやってきます

 

実ははそこがターニングポイント

 

問題を見つけやすくするために
どんな工夫ができるか?
どんなルールが必要か?を
考える必要があるわけです

当社はそれに気付いて
以下のルールを設定しました

当社が考えたルール
ルール1:手持ちのスマホで職場内の
問題となる箇所を一人10枚撮影する

ルール2:その写真を並べて多い順に
ならべて優先順位付けする

ルール3:その優先順位どおりに改善
してビフォーアフター報告書を作成

まずは問題箇所をみつけるために
組織的なルールを設定するステップ

そして全員でシェアしながら
優先順位付けるすステップ

最後にビフォーアフターで効果を
見える化するステップで

職場の状態を見極めるプロセスを
ルールの中に取り入れたわけです

合理的ですよね!

 

これをルール化することで毎月
30件程度の改善事例を量産して
活動を高いレベルへ押し上げました

でも効果はそれだけでなかったのです

 

当社は本ルールをコロナ禍に適応し
ウイルスが付着していそうな箇所を
撮影して優先順位付けして
対策を行うように応用したのです

結果、マスクの装着・廃棄手順設定
使い捨て手袋の装着・廃棄手順設定
ハンドジェルを工場の入り口に常備
1時間に一度手すりやドアノブ等を
アルコール拭きしてチェックする
などなど多くの改善施しました

そのことで多くの従業員が持つ
心配や不安を取り除けたので
安心・集中して作業ができる環境を
整備することができたわけです

これは大きいですよね

 

多くの会社が一部の優秀なヒトの
価値観だけで改善を施してしまうと
その他の心配は取り残されてしまう

そんな精神的な距離になり勝ちだが
この会社はこれらのルール設定で
全員の心配ごとがテーブル上に乗り
粛々と対策が取られることになった

これは働く側にとっては
安心できる職場品質の維持に
役立つことになりますよね

素晴らしいことです

 

理由2:職場改善が経営基盤を固めるため

別に経営者だけが所属する会社の
未来を憂いているわけではないです

そこに働く社員さん、パートさんも
安定した生活や自分の生き方が
今後の会社業績の浮き沈みによって
左右されることを知っています

そのためこのコロナ禍では余計に
うちの職場は大丈夫だろうか?と
常に不安が絶えないのです

でもこの会社は違っていました

 

実際に整理・整頓・清掃の活動で
自職場がどんどん良くなっていく

ビフォーアフター報告書を作成して
その改善事例をすべて見える化し
3S活動掲示板にその事例の掲示文を
どんどん増やすルールを設定する

そうすることで全員がそれぞれ
現実的に改善に貢献していることが
ひと目みてわかるようになりました

 

その3S活動推進による手応えは
自らの積極性を評価できると同時に
職場仲間の全員のチカラが集結され
実際に職場が変わっていく実感が
チーム全体にみなぎっていきます

他の会社はどうかわからないけど
我々の職場はこんなに進化している
だから大丈夫!と安心を生みます

そうするとさらにリラックスして
より集中して作業に、改善に
取組むことができるようになります

 

個人のチカラも発揮できて
チームのチカラも高まっていく

それはもう会社が成長できる条件を
どんどんを増やしているわけです

そりゃいい会社になりますよね

 

理由3:優秀な人材がぐんぐん育つため

明らかに他社に比べて安心感があり
こんな暗い世の中なのに我社だけは
改善できる職場に成長している

そんな環境下では当たり前のように
優秀な人材が育っていきます

 

活動は推進チームを編成して
チーム単位で競い合うように
改善結果を積み上げます

それにはもちろんチーム全員の
協力を得ながらメンバーをケアして
しっかり結果をフォローする

そんなリーダーシップを学び
発揮できる機会が多く発生します

 

素晴らしい環境に後押しされながら
多くの機会で成功と失敗を
繰り返すことができる

これはもう優秀な人材が自然に
育っていく条件が整っていますよね

 

この会社ももともとはしっかりした
リーダーが2名おられました

そして整理・整頓・清掃をどうやって
進めていくのか何度も議論する中で
3人の若手の積極的で前向きな発言が
目立つようになってきたのです

 

そこで半年のサイクルの区切りで
その3名をリーダーに抜擢してみると
さらにメンバーの信頼を得るように

この3S活動を進めることで
次なるリーダー3名が頭角を現して
めきめきとその存在感を高めています

もうこの会社の成長をみていますと
ワクワクが止まらなくなるほどです

 

今回のまとめ

ウィズ(with)コロナ時代だからこそ
人材育成に注力する機会になります

なぜなら他社が実質的に
自粛してしまっているからです

 

その人材育成を進めるためにも
ぜひ3S活動を進めてください

まずは整理からでもかまいません

自らの手で会社を良くする手応えで
従業員に自信をもっていただきたい

こんな時代だからこそ
ぐんぐんと成長していただきたい

そう願いながら今回の記事を終わります

 

 

それでは今日はここまでです

今後とも宜しくお付き合い下さい☆

長文乱文を最後まで読んでくださり

いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

 

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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