QCマインド③改善とは何か?改善に関する考え方を整理する

QCマインド③改善とは何か?改善に関する考え方を整理する

QC活動の進め方を伝える当サイトでは
活動を進めるために大切な考え方を
QCマインドシリーズでお伝えしてます

今回はその第3回目となる
『改善』についてのお話

どのような考え方を重視して
改善に取り組んでいくのか
お話を進めてまいります

 

目次

改善とは何か?

改善という言葉もよく使いますが
そもそもその意味するものは
どういったことでしょうか

物事をよい方に改めること。 ⇔ 改悪 「待遇を-する」 「 -の余地がある」 〔類義の語に「改良」があるが、「改良」は具体的なもの、たとえば機械や品種などをそれまでのものよりよくする意を表す。それに対して「改善」は抽象的なもの、たとえば条件・待遇などを改めてよりよくする意を表す〕

改善と改良とは違うとの書き方ですね

 

実は品質管理でいう改善は
トヨタ生産方式などで定義された
包括的な意味を持っていて
この改良を含む意味合いで使われます

 

今までよりも良い方法に改めること

 

つまり良い職場にするために
今のやり方を見直す行為を指します

これは仕事をする以上必ず必要で
よりよいやり方を追求することは
事業に関わる者の責務のはずです

あなたは最近
どんな改善をしましたか?
それはどんな役に立っていますか?
しっかり答えることができる仕事を
目指したものです

そんな改善を進めるにあたり
大切にすべき考え方を3つ紹介します

どれでも重要なものばかり

ぜひこの視点で自らの志向を
チェックしてみてくださいませ

 

目的志向

どんな行動をとるのだとしても
そのスタートは必ず目的があるはず

しかしそれを忘れてしまい勝ちなのが
ヒトという存在です

そのため常に目的を意識することが
とても大切なことです

『目的志向』とは、行動を起こす時に
常に目的はなにかを意識しておいて
ちゃんと目的に合致しているかどうか
確認を怠らない心持ちを指します

とは言ってもなかなか難しいですよね

 

なのでミーティングを開く際に
改めて目的や目標を確認したり
ホワイトボードに忘れないよう
目的を書き込んでおいたり
工夫が必要です

なぜかというと
人間は発想を広げていくと
迷子になりやすいのです

しゃべっているうちに
ついつい本筋からズレていくのは
発想を広げているからに他なりません

 

ところが実際にこの目的というのは
実は階層構造になっているので
本当の目的をつかんでおくために
常にワンランク上の視点を
もっておくことが必要です

改善内容が部分最適にならないよう
より上位の視点から
全体として統合された
管理の仕組みを意識しておくような
いわゆる『鳥の目』をもつことが
とても大切な考え方です

『目的志向』

ぜひ意識してください

 

重点指向

我々、中小企業の経営資源は極小です

大企業に比べればほとんど
持っていないかもしれません

だけどなんとかやっていくためには
数ある課題に対して取捨選択を行い
選択された事項に資源を集中させる
『選択と集中』を行う必要がある

つまり一点突破、
重きをおくその一点に集中すること
これを『重点指向』と呼びます

 

多くの課題すべてをクリアする
そんなチカラは我々にはありません

それを達成するには
莫大な時間か資金が必要になります

だから取り組むべきことを決めて
その一点をやり抜くわけです

 

ですが残念ながら
多くは決断をする勇気がありません

大企業のように優等生を狙ってしまう
どうしても優等生にあこがれて
世の中からも期待されて
だから全方面クリアを狙う

だから勝てない状況になります
強い組織になれなくなります

ここは腹をくくる必要があるのです

 

誰だってすべての製品の品質を
上げたいにきまってます

だからパレート図で重み付けを行い
優先順位の高い製品の改善に
取り組む!と決めるのです

そうするとある製品での対策案が
他の製品にも横展開ができるかも
しれません

すべての改善活動はこの重点指向から
スタートすることをご理解ください

 

職場の見える化

『問題に気づく』

それは改善を始動させるきっかけです

しかし残念ながら自然に任せれば
この能力を持つことができません

そのため職場には常に
問題が潜んでいるわけです

この問題に気づくために必要なのが
この職場の『見える化』なのです

 

例えば
3S活動の目的、目標、改善実績などを
掲示するための3Sボードを設置したり

今日の生産の進み具合がわかるよう
生産進捗表を貼り出したり

複雑な工程を図式化していく
プロセスフローチャートで分析したり

多種多様なものが存在します

 

それらの情報によって
関係する人たちの情報共有を図り
次の行動を誘発するきっかけとして
活用しています

埋もれている問題を浮き彫りにする
そんな『見える化』を重視した活動を
ぜひ心がけていただければと思います

 

改善に関する考え方を整理するまとめ

さて、これまでQCマインドシリーズで
『品質』は3点の考え方
『管理』は4点の考え方
『改善』でも3点の考え方
合計10項目を進めてまいりました

そのどれもがとても大切な考え方です

ぜひ忘れた頃に読み直して
自らの考え方がブレていないかどうか
定期的に確認をすることを
オススメしながらこの記事を終えます

 

 

それでは今日はここまでです
今後とも宜しくお付き合いください☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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