QC活動の2つの特徴として
シンプルなQCストーリーで解決すること
便利な『QC7つ道具』を使うこと
であることを前回にてお伝えしました
【参考情報】>職場を遊び場に変えるQC活動の大きな2つの特徴について
では、1つめのQCストーリーとは
いったどういうものでしょうか?
今回はそれを解説していこうと思います
しばらくお付き合いくださいませ
QCストーリーとは?QCストーリーの大きなメリット
QCストーリーとは、予め決められている
問題解決のステップのことです
あらゆる問題を解決するための
一種の雛形が用意されていて
そのとおり実施することで改善が進みます
つまり問題解決のための『型』であり
この『型』を何度もトレースすれば
問題を解決するには何から手をつけて
どう進めばよいかを関わる全員が
理解できるようになります
つまり一人ひとりの問題解決能力を
高めることができるわけです
これはいよいよ活用したいものですよね
QCストーリーの5ステップ
ではそのQCストーリーとは具体的に
どんなものかを簡単に紹介していきます
このQCストーリーは説明者によって
7~12など数がバラバラですが
このサイトでは覚えやすいように
シンプルに5つで構成し直しています
【QCストーリーの5ステップ】 ステップ1:テーマの選定 ステップ2:現状の把握と目標の設定 ステップ3:要因の解析 ステップ4:対策の検討と実施 ステップ5:標準化と管理の定着 |
それではこの5ステップについて
もう少し補足を加えていきましょう
ステップ1:テーマの選定
最初のステップはテーマの選定です
不具合やトラブルを洗い出して
改善テーマを選びます
普段抱えている職場の課題とは
いったいどのようなものがあるのか
いったんすべて洗い出したうえで
もっとも成果が求められるテーマを
設定することが重要です
ここのステップで改善の方向性が
決まってしまうため
必ず上司と相談しながら
ぜひご自身が取り組むのに
ふさわしいテーマを見つけて下さい
ステップ2:現状の把握と目標の設定
現状を把握・分析して目標を設定します
そのテーマに合う数値を見つけ出し
その数値をどこまで改善したいのか
はっきりと目標を決めておきます
この目標を決めておかなければ
改善が進んだとしても
本当に良くなっているかどうかが
判断できなくなるので注意が必要です
ステップ3:要因の解析
結果と要因の関係を明らかにします
その結果はいったい
どのような要因が関係しているのか
それらをメンバー全員で検討し
多くの要素の因果関係を整理します
ステップ4:対策の検討と実施
対策案を作成して実施します
因果関係を検討して仮説を設定したなら
対策案を全員で検討したうえで
もっとも効果的であろう案を実施します
その結果をモニタリングしながら
全員で仮説を検証して
必要であれば新たな対策を実行するなど
試行錯誤を繰り返します
ステップ5:標準化と管理の定着
最後のステップは効果を確認し
標準書などの作成・改訂を行って
日常管理に取り入れます
一般的に『歯止め』と呼ばれるステップで
問題発生を食い止めることができます
QCストーリーのもっとも重要なステップとその大きなメリットとは?
どれも不可欠なステップではありますが
最重要なのが3つ目の『要因の解析』です
なぜその結果が起こっているのか?
それを追求する過程は非常に重要です
職場に所属する者であれば
職場の課題をテーマにしている関係上
おそらくその問題には気づいています
しかし普段は問題が発生すれば
その対処に追われるばかりで
抜本的な解決までは手が回りません
それを別の時間を設けて
しかも何人かのメンバーと一緒に
その問題を解決するという過程
その中では次のようなことが起こります
【要因の解析中によく起こる良いこと】 良いこと1:職場内での問題意識の向上 良いこと2:メンバー間での仲間意識の強化 良いこと3:組織的な問題解決方法の習得 |
では具体的にどんなことが起こるかを説明します
良いこと1:職場内での問題意識の向上
あれが原因か、これが原因か
まずはあれこれ意見の数を多く出します
つまり最初は意見の質ではなく
量を求めるわけです
そのことによって
『あ、こんな視点もあるのか』
『確かにこれが原因かもしれない』
『いや、もしかするとあちらも』など
検討メンバーで発想をどんどん広げていく
そうするとそれぞれ、自分の想像も及ばない
さまざまな意見に触れることになります
それって、自分の見かたでは気づけない
そんな視点に気づく
そんなことが誰かひとりに起きるのではなく
検討メンバー全員に起こるんです!
だから、職場には多くの視野が広がり
組織としての想像力が鍛えられる
これはスゴいことですよね
良いこと2:メンバー間での仲間意識の強化
設定したテーマの目標に向けて
全員がそれぞれの個性を活かして
協力して進めていく
『このヒトってこういう考え方するんだ』
『へーなるほどそんな見かたもあるんだ』
誰かの意見をまとめるのがうまいヒト
1意見から発想を広げるのがうまいヒト
いつもは寡黙なのに、こんなに前向き?
など、日常の職場では出てこない発見が
こういった改善ワークではよく起きます
そうするとそれぞれの個性の理解が深まり
チームワークの強化が期待できます
そういった体験は職場に戻っても
いい効果をもたらすことは
間違いないですよね
良いこと3:組織的な問題解決方法の習得
個人個人で考えて対策することも
もちろんありますが
個人での問題解決のやり方と
チームでの問題解決のやり方では
少し押さえるべきポイントも違ってきます
そのため、この体験を持ったメンバーが
それぞれ違うチームを立ち上げるとすると
こういった組織的な改善件数を増やす
とても良いきっかけとなります
そのためチームでの問題解決体験は
職場を強くする原動力となり得るわけです
QCストーリーという『型』を覚えて問題解決方法を習得するメリットまとめ
QCストーリーは問題解決の『型』であり
その『型』を習得することで
職場がどんどん強くできる土壌を育てる
ぜひあなたの職場にもQC活動を
展開していっていただきたいと思います
それでは今日はここまでです
今後ともよろしくお付き合いくださいませ☆
長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪
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