品質保証を進めるうえで重要になる
検査というプロセス
その検査にはいくつかの種類があり
また方法もさまざまなものがあります
そこで今回はその検査には
どんな方法があるのか
そしてそれぞれどんな特徴を
持っているのかについて
説明をしていきたいと思います
検査とは何か?
検査とはいったい
どういうものでしょうか?
いつものようにWEB検索をしました
【検査とは何か?】
ある基準に照らして適・不適、異常や不正の有無などをしらべること。引用元: 三省堂 / 大辞林 第三版 コトバンク
さすがにわかりやすいですよね!
実際には商品またサービスに対して
測定、試験、検定、ゲージ合わせなど
規定要求事項と比べて適合しているか
適合していないかの判定をします
規定要求を満たしていれば『適合品』
満たしていない場合は『不適合品』と
呼ばれます
ま、昔は『良品』『不良品』と
一般名称で呼ぶことが多かったですが
今はISO上の呼び名から
『適合品』『不適合品』と表現します
検査を進めるためには以下の3つの
プロセスが必要となります
【検査を進めるための3つのプロセス】 プロセス1:特性の測定方法の検討 プロセス2:合否判定基準の設定 プロセス3:上記により検査し判定 |
この3つのプロセスを確実に
行っていくことが必要です
検査が受け持つ2つの役割
また検査には2つの役割があります
1つ目は、不適合品を後工程や
お客さまの手に渡らないように
つまり品質を保証すること
もう1つは、検査部門の判定情報を
早く製造部門へ伝達することです
前者はもちろん単純に加工のムダの
削減に貢献しますし
後者は製造条件の最適化につながり
不良・手直しのムダ削減に寄与します
それでは早速、この検査の種類には
どのようなものがあるか
見ていきましょう
検査の種類について
検査には2つの分類の方法があります
それは検査の実施段階による分類と
検査方法による分類です
では順番に説明していきます
検査の実施段階による4種類
まずは検査を実施する段階によって
検査を分類した種類は以下の4つです
【検査の実施段階による4種類】 種類1:受入検査(購入検査) 種類2:工程間検査(中間検査) 種類3:工程内検査 種類4:出荷検査(最終検査) |
それではこの4種類について
もう少し補足していきましょう
種類1:受入検査(購入検査)
受入検査(購入検査)とは
『物品を受け入れる段階で受入の
可否を一定の基準のもとで行う検査』
です(JIS Z 8141)
この受入検査は、委託(外注)先の
作業がすべて完了して完成物として
納入された時点で行われる検査です
一方で社外から購入する品物の検査は
購入検査を呼びます
呼び名の違いは、委託(外注)品か
一般品購入品かということ
種類2:工程間検査(中間検査)
工程間検査(中間検査)とは
『工場内において、半製品を
ある工程から次の工程に移動して
ようかどうかを判定するために
行う検査』を言います
この検査は検査部門が行う場合と
製造部門が行う場合があります
特に、作業者が自分で行う場合は
自主検査(自主点検)と呼んで
加工・組立と検査を一緒に実施します
そのため作業員の品質向上意識を
高めたり、工程へのフィードバックが
早くなるためよく導入されています
一方で自分の評価に甘くなる傾向が
あるため検査方法には工夫が必要です
種類3:工程内検査
工程内検査とは
工程を大きくとらえて
1工程中の中で行われる検査を
指します
種類4:出荷検査(最終検査)
出荷検査とは
商品を出荷する前に行う検査です
また、最終検査とは
完成した製品が要求事項を満たして
いつかどうかを判定する検査で
品質保証上、最終のしめくくりとなる
重要な検査となります
なお、決められたすべての検査が
問題なく終了するまでは
製品の出荷はできないルールに
なっている工場がほとんどです
検査の方法による分類
そのほかに検査方法による分類も
よく表現されますので要チェックです
【検査の実施方法による3種類】 種類1:全数検査 種類2:無試験検査・関節検査 種類3:抜取検査 |
それではどんな検査なのかを
もう少し補足します
種類1:全数検査
全数検査とは
『製品またおはサービスの
全てのアイテムに対して行う検査』
のことを言います
アイテムとは、
個数で数えることができるような
一つひとつが明瞭に分かれているもの
を指していて、検査単位とも言います
このアイテム(検査)単位で
『適合』『不適合』を判定します
種類2:無試験検査・関節検査
無試験検査とは
品質情報・技術情報などに基づき
試験を省略する検査であり
書類等によりロットの合否を判断する
検査のやり方です
次工程に迷惑が出ない前提の時に
採用されることが多いです
種類3:抜取検査
よく採用されているのがこの抜取検査
抜取検査とは
等しい条件下で生産されて
あらかじめ定められた検査方法で
サンプルを抜き取って検査して
そのロット全体の合否を判定します
その検査方法は統計的な理論に
基づいて設定されることが多いです
検査とは何か?品質管理で重要な検査の種類についてまとめ
さてこの品質管理上での検査工程の
重要性と種類についてお話しました
品質を保証するには切っても切れない
機能ではありますが、できれば
生産の上流工程の安定化を図って
検査が必要な職場にしたいものですね
それでは今日はここまでです
今後ともよろしくお付き合いくださいませ☆
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