三現主義の意味と使い方を理解して品質管理に活かす

三現主義の意味と使い方を理解して品質管理に活かす

QC活動マインドの中で重要な三現主義

この三現主義は日本の経済を支える
トヨタやホンダが大切にしてきた
徹底すべき品質管理スタイルです

その三現主義の徹底を継続するために
その意味と使い方を理解しておく
必要があります

では三現主義とは本当はどんな意味か
そしてそれを徹底するためには
具体的にどう行動すればよいのか

今回はそんなお話を進めてまいります
ぜひものづくりの本質を追求する
考え方を理解して頂ければ幸いです

 

目次

三現主義の意味とは何か?

『三現主義』とは
ものづくりに対する心構えであり
あの世界のトヨタやホンダが
重要視してきた品質管理上の信念です

以前5ゲン主義の記事でも
詳しく説明をしたので
そちらも参考にしてみて下さい

三現主義のキーワードは3つ
『現場』『現物』『現実』です

現場:直ちに現場に行き
現物:直ちに現物の見て
現実:直ちに現実と向き合う

そういった意味合いが含まれています

 

要するに昔の刑事ドラマで
『事件は会議室でなく
現場で起こっているんだ!』
有名なセリフがありましたが
それと同じですよね

机上の空論ではなく
現実と向き合うことの重要性を
指摘している言葉でもあります

そしてこの三現主義の徹底には
具体的な方法があります

今回はその方法をお伝えして
いきましょう

 

三現主義の徹底ノウハウ1『5つのみかた』

問題解決の基本は
事実を正確にとらえることです

仕事をする上で生まれる問題や課題
これらを解決するためには
事実や状況を正確に把握し、分析し、
対応することが大切です

そのためまず最初に
正しく事実を捕まえる必要があります

つまり経験や勘に頼るのではなく
現場に行って時間をかけて現物を
「よくみる」ことが重要です

その見方には以下の5つの種類が
あることをまずは覚えてください

【三現主義の徹底ノウハウ:5つの見方】
①よく見る 情報収集力(広く、多く、遠くを見る)
②よく視る 分析力(問題意識をもち、重点思考で基準をもって見る)
③よく観る 洞察力(さまざまな角度から、奥の背景までを見る)
④よく看る 傾向把握力(過去との比較や将来の予測をする)
⑤よく診る ①~④を踏まえた正確は診断力(判断する、診断する)

 

『みる』という言葉の中には
『見る』『視る』『観る』『看る』
『診る』と5つあって
それぞれ意味に違いがあります

単に『見る』だけでなく
上記の5つの意味を理解して
それを区分してみることが大切です

 

三現主義の徹底ノウハウ2『6つの方法』

5つの見方は本質の理解には有効です
しかし実用的ではないかもしれません

そこで『よくみる』ための方法として
さらに具体的な方法を以下の6つで
説明していきます

【『よくみる』ための6つの方法
見る方法を変える
見る時間を変える
見る場所を変える
見るヒトを変える
見るモノを変える
見る標準を変える

それぞれどのような見方をするか?
を具体例を提示してみましょう

 

見る方法を変える

全体を見る/部分を見る
正常時に見る/異常時に見る
目視で見る/ツールで見る

 

見る時間を変える

長時間で見る/短時間で見る
朝に見る/夕方に見る
毎日見る/日をおいて見る

 

見る場所を変える

社内で見る/社外で見る
作業で見る/工程で見る
実験室で見る/現場で見る

 

見るヒトを変える

自分が見る/他人が見る
検査員が見る/作業者が見る
一人で見る/複数人で見る
専任者が見る/非専任者が見る

 

見るモノを変える

生産品を見る/試作品を見る
同じ計測器で見る/違う計測器で見る
適合品を見る/不適合品を見る

 

見る標準を変える

企画書を見る/図面を見る
資料を見る/参考書を見る
検査規格を見る/標準作業書を見る
自社事例を見る/他社事例を見る

 

三現主義の意味と使い方を理解するまとめ

5つの見方を知ってそれを区別して
現場を見ていくことでよりはっきりと
事実が見えてくるようになります

現場を見て気づかないようであれば
6つの『よくみる』ための観察方法で
視点を変えながら違いに気づきます

どちらも使わなければ『ふ~ん』
終わってしまう知識です

ものづくりの問題は
必ず現場で起こっています

ぜひ三現主義の徹底のため
『よくみる』訓練を進めてください

 

それでは今日はここまでです
今後とも宜しくお付き合いください☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

 

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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