連関図法の作り方と事例でなぜなぜ分析の理解を深める

連関図法の作り方と事例でなぜなぜ分析の理解を深める

新QC7つ道具の2つ目は連関図法です

実はこの新QC7つ道具

管理者やスタッフ、営業や人事など
数値データより言葉などのデータを
多くあつかう部門が問題と向き合う
目的で構成されています

つまり言語データを整理して
状況を図形化や可視化することで
潜在する問題を発見したり
広い視野で方策を考えたりするのに
とても重宝するツール集です

そういった意味ではこの連関図法も
とても役立ってくれますのでぜひ
理解してマスターしてください

 

目次

連関図法とは?秀逸ななぜなぜ分析ツール

まずは連関図法とはどんなものか
理解する必要がありますよね

いつも通り辞書を参考にしましょう

連関図法(読み方)れんかんずほう


新QC7つ道具のひとつ。ある特定の結果と、それを引き起こしたさまざまな原因との因果関係を図式化し、問題点を明確にする手法。


出典 デジタル用語辞典/ASCII.jp より

ある特定の結果
つまりある問題が起こっていて
その原因、さらにその原因との
因果関係の図表をつくることで
本質的な要因を浮かび上がらせる

つまり、なぜなぜ分析を
自然に展開できる秀逸ツール

 

英語ではrelation diagram

それぞれの単語の意味
relation > 関係、関連、(具体的な)関係、間柄、交渉、(異性との)関係、性交、親類(の人)、親族関係、縁故
diagram > 図形、図式、図解、図表、ダイヤ(グラム)、一覧図

つまり関係性をあらわす図表
という意味になります

実はこれ、けっこう強烈に
使える方法なんです

もうすこし詳しく見てきましょう

 

連関図法の展開事例のイメージ

連関図法の作り方と事例でなぜなぜ分析の理解を深める

連関図法は特に、
原因と結果が複雑に絡み合っていて
問題を解決する糸口がつかめない時
効力を発揮する方法です

ある問題が起こっているんだけど
原因はあれかもしれないけど
もしかするとこれかもしれない
なんてのたくさんの要因を
思いつくことってありますよね

どれも可能性がありそうですし
関係ないかもしれないですし

 

こういう時って正直、
頭の中でどれだけ考えても
なかなか整理できないと思います

そういった時にこの連関図法で
頭の中を図式化することによって
すっきり整理することができます

 

そしてこれを複数人で取り組むと
たくさんの視点で検討できるので
モレなく、ダブリなく網羅できます

そしてそうやって広い視野で
起こっていることを全員で把握して
主要因を明らかにして対策を打つ

これって職場の改善が進みますし
全員の知識もノウハウも向上します

 

いいことずくめですよね!

 

ではこの連関図法は
どうやって進めるのでしょうか

その作り方について
解説を進めてまいります

 

連関図法の作り方

連関図法の作り方は以下とおり
5つのステップで進めます

連関図法の作り方5ステップ
[STEP1]問題(テーマ)を決める
[STEP2]原因(要因)を洗い出す
[STEP3]模造紙に問題を書く
[STEP4]1次→2次→3次と遡る
[STEP5]主要原因を絞り込む

ではひとつずつ詳しく
説明していきましょう

 

[STEP1]問題(テーマ)を決める

解決したい問題(テーマ)
あるいは解析した問題について
『〇〇が〇〇である』または
『〇〇が〇〇でない』などの形で
言葉にしてみます

この要因を探り当てるために
連関図を作成するので
ゴール設定のステップと言えます

これが1つ目のステップです

 

[STEP2]原因(要因)を洗い出す

次は先ほど設定した問題に対する
要因を考えていきます

事前に1人15個程度
考えてもらっておくのもいいですし
集まってプレーンストーミングを
やってみてもよいです

プレーンストーミングについて
詳しい進め方は以下を参照ください

結果的に要因を1件
1つのカード(付箋)に
書き表せていきます

ここでは以下の2つのポイントを
しっかり守って進めてください

[POINT1]1枚のカードに意味は1つ
[POINT2]簡潔な単語で分かりやすく
→ただし、体言止めはNGです

 

[STEP3]模造紙に問題を書く

次に模造紙を準備して
問題(テーマ)をカードに書いて
その模造紙の中央に貼り付けて
2重枠か太線で囲って目立たせます

さあ、これで準備が整いました!

では順番になぜなぜ分析を
ひたすら繰り返していきましょう

 

[STEP4]1次→2次→3次と遡る

考えた要因のカード(付箋)を
メンバー全員で読み合わせながら
内容が似ているカードを
1つのカードとしてまとめます

そして先ほど中央に置いた
問題(テーマ)に直接関係のある
要因を4~6枚程度に絞って
『1次原因』と置きます

 

そしてから2次原因を
2次原因から3次原因と
というように

つまり。。。
1次原因をひき起こす原因を
残ったカードの中から
抽出して2次原因と置きます

また2次原因を引き起こす原因を
残ったカードの中から
抽出して3次原因と置きます

 

もしカードの中にないなら
この原因を引き起こす要因はなにか
改めて考え直して追加してください

そしてその原因→結果の矢印を
各原因の間に引いてみて
全カード(付箋)を矢印で結びます

最終的に全体のカードをながめながら
原因と結果の関係性をチェックして
抜け落ちがないかを見直した後
矢印を確定させてください

 

[STEP5]主要原因を絞り込む

本題(テーマ)に
大きく影響すると思われる主要因を
メンバー全員で絞り込んでいきます

絞り込む主要因は
2次原因より3次原因を選んだ方が
原因そのものが具体的になるため
対策を考えやすくなります

 

最後に絞り込んだ主要因を
太枠や色分け、〇で囲むなどで
わかりやすく見やすくします

これで真ん中に問題(テーマ)
周囲の目立つ箇所に主要因があって
連関図が完成となります

 

連関図法の作成事例

連関図法の作り方と事例でなぜなぜ分析の理解を深める

連関図法の作成事例

上記の事例を見るとイメージが
固まってくると思います

『3s活動が計画的に進まない』
これをテーマに連関図法を
作成してまいります

真ん中に位置する問題(テーマ)
そしてその1次原因が矢印で
たどることができるようなります

そうしてずーとたどっていくことで
いったいどういうロジックで
問題(テーマ)が起こっているのか

自然となぜなぜ分析が
繰り返される意味を
理解していただけると思います

 

そして最終的にはこれを対策すれば
問題が解決されるであろう
主要因を探り当てることができます

つまり上記の事例では以下の4つ

①リーダー教育が行われていない
②推進者教育をしていない
③メンバー教育を受けていない
④会議の設定方法などに工夫が足りない

が主要因であると考察したわけです

 

あとはこれを解決できる
教育体制や工夫を加えることで
『3s活動が計画的に進む』のだ、と
Cチームが考えたことがわかります

こうやって全員で考えた対策なら
きっと全員の納得度も高いはずで
現場での改善速度が高まります

 

今回のまとめ

連関図法の作り方やそのポイント
さらにはその作成事例を見て
その有効性や何ができるかなど
ご理解が進んだと思います

なぜなぜ分析を個人中心でやると
結構苦しい展開になり勝ちですが
この連関図法で進めると自然に
メンバー全員で取り組めるから
不思議なものです

 

ぜひ皆さまも何かしら問題が
起こった時に実際に試してください

 

 

それでは今日はここまでです

今後とも宜しくお付き合い下さい☆

長文乱文を最後まで読んでくださり

いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

 

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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