製造業のデジタル化の実態~他の会社はいったいどんなツールを使っているのか?~

製造業のデジタル化の実態~ライバル会社はいったい何を使っているのか?~

製造業のデジタル化は遅れている
よって国際競争力が持てていない
だから戦後最大の危機に直面してる

そう言われ続けて数年になりますね

 
特に中小製造業はさらに遅れていて
中国など先進国と比べても遅れてる
残念な状況と言わざるを得ません

だけど実態を掴んでみないとそれも
本当かどうかわかりませんよね

 
そこで今回は昨年にて独自で行った
中小製造業アンケート結果を使って
デジタル化の実態に迫ってみます

今回も読み終えるまでの間
しばらくお付き合いください

 

目次

中小製造業へのアンケート調査

まず今回の調査を実施した会社の
資本金の分布は以下のとおりです

 

製造業のデジタル化の実態

資本金

 
資本金1000万円未満が19%
~2000万円未満が32%
~5000万円未満が25%と

5000万円未満が76%
4分の3を占めている調査内容です

 
また従業員の分布は以下のとおり

製造業のデジタル化の実態

従業員

 

こちらも10名未満が3%
30名未満41%
50名未満21%と

50名までの会社が2/3を
占めていることになるデータです

 

さらに創業年の分布は以下のとおり
けっこうバランスよく取れています

 

製造業のデジタル化の実態

製造業のデジタル化の実態

 
それではもう少し詳しく
ツール活用の実態を見ていきましょう

 

AI導入の実態

製造業のデジタル化の実態

AI導入の実態

 
AI、つまり人工知能を導入してる
中小製造業は3%とごくわずかです

まだまだハードルが高いようですが
今後はサービスの利便性も高くなり
導入事例も増えていくでしょう

そのため導入のニーズはこれから
高まっていくこととなります

 

AIで活用しているツール

製造業のデジタル化の実態

AIで活用しているツール

 
CAMソフトや画像処理など
ハード系に付属した導入が目立ち
スタンドアローンなAIソフトは
Microsoft Azereくらいですね

ま、サンプルが少なすぎて
なんとも表現しづらいですが
これをみても本格導入はこれから

ニーズが高まるのであれば
我々支援側も勉強が必要のようです

 

IoT導入の実態

製造業のデジタル化の実態

IoT導入の実態

 
そしてIoTですがこちらも10%と
導入はまだまだな印象です

ラズベリーパイなどの小型PCを
活用したデータ取りのしくみは
PC知識に加えて電子工学の習得が
必要なので、中小製造業にとっては
ちょっと進めにくいのが現実です

 

IoTで活用しているツール

製造業のデジタル化の実態

IoTで活用しているツール

 
自社開発、ラズベリーパイ等に加え
Android端末に三菱のシーケンサー

つまりは必要なデータは自力で
獲得するしくみを整備したのが実態

また遠隔監視システムは既成品で
販売しているシステムでしょうね

 
いずれにせよどのデータが必要で
何を蓄積すれば我が社の成長に
寄与できるか?を知っているから
しっかり導入ができている

そんな空気が感じ取れる回答かと
思うので考えすぎでしょうか

 

会計ソフト導入の実態

製造業のデジタル化の実態

会計ソフト導入の実態

 
この会計ソフトは85%と
すこぶる導入率は高くなって
いるようですね

 

会計ソフトで活用しているツール

製造業のデジタル化の実態

会計ソフトで活用しているツール

 
弥生会計がダントツのナンバーワン

次点はTKCとなっていますが
税理士がバックマージン狙いで
顧問企業に勧めているためなので

実質的には勘定奉行、PCA会計と
続いていて人気のようですね

 
これはもう少し調べてみる必要が
あるのかもしれません

 

生産管理システム導入の実態

製造業のデジタル化の実態

生産管理システム導入の実態

 
これは以前の記事でも紹介したが
57%はちょっと多すぎですね

実態は導入でなく購入した、が
正解かと捉えています

 
【参考記事】
[getpost id=”5217″]

 

生産管理システムで活用しているツール

製造業のデジタル化の実態

生産管理システムで活用しているツール

 
自社オリジナルがダントツの1位

やはり生産管理は独自性が高いので
自前で構築する戦略を選ぶ会社が
多いことも納得できるところです

 
そして購入システムの第1位が
株式会社テクノアさんが販売する
TECHSシリーズです

このシステムについては別途
詳しく調査していきたいところ

 

販売・在庫管理システム導入の実態

製造業のデジタル化の実態

販売・在庫管理システム導入の実態

 
では生産管理システムと連動すべき
販売・在庫管理システムについては
60%と意外と高くない導入率です

この活用ツールを詳しくみると。。。

 

活用している販売・在庫管理システムツール

製造業のデジタル化の実態

活用している販売・在庫管理システムツール

 
自社オリジナル30社はおそらく
生産管理システムとの連動かと

 
一方で既製品の導入ツールとして
PCAシリーズ、弥生販売、商蔵奉行など
会計ツール連動が目立つラインナップ

ちょっと不思議ですね

 

ファイル共有・グループツール導入の実態

製造業のデジタル化の実態

ファイル共有・グループツール導入の実態

 
次に情報のやりとりや対話ツールは
全体の6割が活用しているとのこと

これはちょっと少ない印象です

 

活用しているファイル共有・グループツール

製造業のデジタル化の実態

活用しているファイル共有・グループツール

 
そして活用ツールはWindows機能、
ネットワーク(LAN等)、NASと
既存の社内ツール活用が多い

これはもう少し詳細を聴かないと
実態は見えてこないようですね

 

勤怠管理システム導入の実態

製造業のデジタル化の実態

勤怠管理システム導入の実態

 
多彩な働き方が推奨されてきた近年
勤怠管理も便利ツールが増えました

しかしこちらも約6割の導入率

んー、もっと多くてもいいのですが
まだタイムカードをガッチャンで
集計しているのでしょうか

 

活用している勤怠管理システムツール

製造業のデジタル化の実態

活用している勤怠管理システムツール

 
これも自社オリジナルが18社

そして購入可能な既成システムでは
Time Proが12社とダントツ1位!

その後、就業奉行、X’SIONと続く

 
機能的には拮抗してるのでしょうか

また違う機会に調査してみましょう

 

給与計算システム導入の実態

製造業のデジタル化の実態

給与計算システム導入の実態

 
では勤怠管理と関連の強いはずの
給与計算システム導入は78%と
こちらは導入率は高いようです

その活用ツールをみてみますと。。。

 

活用している給与計算システムツール

製造業のデジタル化の実態

活用している給与計算システムツール

 
弥生給与、給与奉行、TKCと
これは勤怠システムというより
会計ソフトとの連動が重視されて
いることがうかがえます

ま、よくよく考えてみれば
後処理に繋がれば便利そうですよね

 

ホームページ設置の実態

製造業のデジタル化の実態

ホームページ設置の実態

 
さて次はホームページ設置の会社は
全体の8割程度とまずまずの導入率

そのツールを見てみますと。。

 

活用しているホームページ設置ツール

製造業のデジタル化の実態

活用しているホームページ設置ツール

 
1位は外注ですが半分以上が無回答

おそらく外注しててわからない
ってのが実態かなと想像しています

 

SNS活用の実態

製造業のデジタル化の実態

SNS活用の実態 

 
全体の24%の導入率

製造業はSNSは使わないのですね

確かにお客さまに企業が多いので
飲食やサービス業のように
プロモーションの必要性は少ない

けど『ヒトが来ない』という課題に
本気で対処していないとも言えます

まいったもんです

 

活用しているSNSツール

製造業のデジタル化の実態

活用しているSNSツール

 
ファイスブックが1位、その後
Twitter、LINE、Instagramが続く

ただしこの不明ってのはなんだろう

複数回答できなかったのでしょうか

 

ビデオ会議・テレワークシステム活用の実態

製造業のデジタル化の実態

ビデオ会議・テレワークシステム活用の実態

 
これは約7割と結構つかっています

SNSに比べた格差は説明できないが
コロナで対面を減らすために
重用されたため普及したことから
○ SNSは顧客との対話
○ こちらは社内での対話

そんな切り分けがあるのかもです

 

活用しているビデオ会議・テレワークシステムツール

製造業のデジタル化の実態

活用しているビデオ会議・テレワークシステムツール

 
やはりZOOMが堂々の第1位
続いてTEAMSが2位で
この2つが多くの占めています

ところでここも不明ってのは
複数選択できなかったから?
わからないわけはないでしょうにね

 

製造業のデジタル化の実態まとめ

製造業のデジタル化の実態

製造業のデジタル化の実態

 
さて、これまでツールの導入率を
まとめてみると上記のとおり

これから導入ニーズが高まるのは
見かけ上過半数である生産管理、
SNS、IoT、AIだと考えられます

 
逆に言えば
ここをしっかり取り組めば
ライバルをごぼう抜きできる
可能性は高い、と言えます

ぜひ、やれるところから
真面目にご検討をオススメします

 

 

それでは今日はここまでです
今後とも宜しくお付き合い下さい☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては企業発展のために
すべては皆の笑顔と元気のために

 

 

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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