3s活動=本質的な人材育成につながる自立的な改善活動

3s活動とは?本質的な人材育成につながる自立的な改善活動

3s活動とは、いったいどんな活動か?

それはもう皆さま、ほとんど方が
理解されていることだと想像します。
 

【整理-Seiri-】

【整頓-Seiton-】

【清掃-Seisou-】
 
の頭文字3つのsを表したものです。
 
おもにこの活動によって

キレイな職場を実現しようと

経営TOPが取組強化を経営方針に加えることが一般的な流れです。
 
しかし経営上の問題への対処療法的に
この3s活動が位置づけられている状態では
よほど従業員の品格レベルが高くなければ
継続は望めない状況です。
 
今回はこういった3s活動の本来の目的と
その適切な推進方法について
お話しを進めて参ります。
 

目次

経営者側から見る3s活動推進

 
もちろん3s活動の主な要素は以下の3つです。
 

 

<3s活動とは?>

【整理-Seiri-】
必要なものと必要でないものとを分けて、必要でないものを捨てること

【整頓-Seiton-】
必要なものを必要なときに必要なだけ取り出せるようにすること

【清掃-Seisou-】
ゴミ、チリ、ホコリなどの汚れのない、ピカピカな状態を維持すること

 

本当にシンプルですよね。

子供のことから言われている
『ちゃんと片づけなさい!』
『しっかり靴は揃えなさい!』
『きっちり掃除しなさい!』

なぜだか身内の顔を浮かべて
反省しようと身構えてしまうのは
ワタクシだけではないかと想像します。

そういった生活の基本的な動作である
整理・整頓・清掃

これを企業経営において
導入が不可欠だという判断は
決して間違っていない方向でしょう。

しかしこれを
しっかり継続できていない企業が
どれだけ多いことでしょうか?
『ついつい忙しくて。。。』
『言っても誰もやってくれないんですよ!』
『いやー、うちは従業員の質が低いから。。。』

こういったコメントをよくお聴きします。
  
でもこれ、耳が痛いのですが
すべて言い訳ですよね。

これにはしっかりとした理由があるのです。

  
企業経営とは事業活動です。

もちろん資本主義の中での事業活動ですから
①売上を上げて、
②利益を上げる

ことは、必須項目であり、
これを達成しなければ存続ができません。
  
お金の話をすると
耳を塞ぎたくなる方もいらっしゃいますが
この至上命題からは
どうやっても逃れられないのが企業というもの
  
その2つの目的を達成するため
3s活動の導入を決定する企業がほとんどです

ここまでは間違っておりません。
  
しかしある意味、
この段階で間違っている企業が多いのです。

どういうことか?

それは。。。
  
3s活動とは
建物でいう基礎構造を強化するための
ピッチャーでいう足腰を鍛えるための
レース車両でいうシャーシを固めるための

要素技術の鍛錬に過ぎないからです。
  
つまり、3s活動そのもので直接
売上が上がったり
利益が上がったり
するわけでなく
  
これらの活動によって
足元の基礎:土台をしっかり安定させ
そしてそれを軸として
  
売上を上げるための
利益を上げるための
活動を
プラスして行っていくことが必要なのです。
  
このプラスの活動がなければ
経営判断としても費用対効果が見いだせず
ただの美化活動となってしまい
従業員そのものにとっても
ツラい義務的活動になってしまいます。
  

従業員側から見る3s活動推進

 
つまり経営者側の気持ちとしては
キレイな職場か、汚い職場かといったら
そりゃキレイにしてほしいですし
お客様から見た体裁を整えておきたい

なので、整理・整頓・清掃を頑張ってほしいと
経営判断の上、指示が出されるわけです
  
従業員からするともうやらされ感満載です。
  
従業員側としては、自らの労働で
企業の供給力を担保して
責任は全うしている認識です。

そしてその労働の対価として
報酬を受け取るシステムとなっていて
それを造ったのは経営者側で
その労働者募集に応募して
今の会社に所属しているわけです。
  
自分達は委嘱された業務活動に対し
自己の能力を日々コツコツと積上げて
それぞれの立場で実力と貢献度を高めている

その我々がどうして経営側の責任、
つまり売上を上げるための
利益を上げるための活動に
協力しなければいけないのか?
  
それはあなた方の責任でやってくれ!
  
とは言いつつ、無視はできないから
まぁ、カタチだけは
付き合っておこうか。。。と
  
可能であるなら
積極的に取り組む姿勢は
とりたくないわけです。

これでは、経営者側と従業員側との
認識の違いは埋まりそうもありません。

ではどうすればいいのでしょうか?
  

3s活動を本質的な人材育成につなげる

 
そもそも導入目的の内容が間違っているのです

経営改善のための手段として
従業員に丸投げするのは
とても乱暴すぎます。
  
3s活動はとてもシンプルです。

整理・整頓・清掃は
生活環境にもとても馴染むほどです。

  
そして3s活動の徹底レベルは
仕事の品質レベルと比例します。

当たり前のことを
バカになりきって
ちゃんとやり続ける
ことが
できるかどうか
  
つまり。。。
3s活動の導入目的として
〇 仕事の品質を高めるための自己研鑽
〇 安全・職場を自らつくるプロジェクト
〇 チームで取り組む美しい職場環境づくり

などを掲げて

従業員の皆さまの職場環境の改善に対し
従業員側も経営者側もメリットがある
イベントとして位置づける
ことで

双方が前向きに協働で取り組める
『本質的な人材育成のための仕組み』
として導入を検討することができます。

  
ぜひ『3s活動を協働で進める関係づくり』
  

まずは信頼できる従業員に相談してみてください。

  

それでは今日はここまで
今後ともよろしくお付き合いくださいませ☆

  

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪
  

すべては企業発展のために
すべてはみんなの笑顔と元気のために

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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