ここ最近職業能力開発促進センター
通称:ポリテクセンターの講師に
採用されることが多くなってきました
そこで取り扱うテーマって実は
『生産現場の問題解決』や
『製造業の基礎や生産性向上』が
多いんですよね
そうすると必然的に問題発生の
要因分析に活用される
『特性要因図』と言うツールを
オススメして模擬演習いただくことが
増えてまいります
とても実用性の高い手法であるため
必ず体得して欲しいツールなのです
そこでいつも模擬的な課題として
『3S活動が進まない』とのテーマを
参加者で分析するようにしてます
これが違う会社同士であっても
社内の職場メンバーであっても
結構盛り上がるんですよ
そのため今回はその分析例を踏まえて
3s活動が続かない理由について
解説をさせていただきます
今回も読み終えるまでの間
お付き合いいただければ幸いです
特性要因図の分析を進めるステップ
まずは分析内容を解説する前に
どうやって分析しているのか
その手順を明らかにしておきます
[STEP2]特性要因図で共有する
[STEP3]主要因3つに絞る
もう少し説明を加えましょう
[STEP1]個人で要因を考える
参加者個人が
それぞれ思いつく要因を
付箋にメモっていただきます
1人3~5枚くらいですね
3s活動がなぜ進まないのか?
どういったことが要因なのか?
ご自身の見解を考えていただきます
[STEP2]特性要因図で共有する
カテゴリとしてはいつも4M
つまりヒト、設備、材料、方法の
4つの構成要素を採用して
特性要因図を作成します
そしてその特性要因図に
全員の意見をそれぞれ説明しながら
全員で共有していきます
ま、時間があればこれをベースに
なぜなぜ分析を進めていきます
[STEP3]主要因3つに絞る
そして広がった全員の意見から
主要因だと思われる3つの要因を
チョイスして発表いただきます
このことによって
そのメンバーが考える
最初に対策すべき3つの要因が
明らかになるわけです
おわかりですよね
特性要因図の6事例から読み取れる続かない理由
それではさっそくですが
これら研修で考えていただいたいた
上記の実際の特性要因図を見ながら
解説を進めていきたいと思います
実際に掲載しているのは
結論が多彩な6チームの結論です
かれらは一生懸命、要因を考えて
それらを共有したうえで
それぞれ3つを主要因として。。。
つまりこの要因を解消すれば
3S活動がぐんぐん進むのだと
その要因を3つ決めてくれました
そうするとどうでしょうか?
この3つの要因のカテゴリを見て
[ヒト]に関連する要因:オレンジ
[設備]に関連する要因:グリーン
[材料]に関連する要因:ブルー
[方法]に関連する要因:レッドで
着色してみましたが御覧の通り
いずれのチームも
なんとオレンジとレッドしか
主要因として挙がりませんでした
ではそのカテゴリごとに
もう少し詳しく見ていきましょう
[ヒト]に関連する要因:オレンジ
● モチベーションが低い
● 進め方が決まってない
● リーダーシップ人材の不足
● 習慣化されていない
● 他人事の社員が多い
● 社員のやる気がない
● モチベーションが低い
● 他人事の社員が多い
この3つは『個人の意識の低さ』を
指摘している要因かと捉えます
そして
● 進め方が決まってない
のは組織的な問題
● リーダーシップ人材の不足
も育ててこなかった組織が原因
● 習慣化されていない
のも教育的な観点が強いため
これらはどちらかと言うと
[方法]に関連する要因だと
判断することができますよね
では次にいってみましょう
[方法]に関連する要因:レッド
● 評価の仕組みがない
● 3s活動の知識がない
● 活動の計画が決まってない
● モノの管理イメージがない
● 社員全員で共有できてない
● 目標が設定されてない
● 置き場所が決まってない
● ルールが決まってない
● 人手不足で活動ができない
まずは組織的な機能不足の2点
● チェック機能がない
● 評価の仕組みがない
のはおそらく必要と判断せず
機能装備してこなかったことが
要因だと指摘しています
それは次の決めるべきことを
しっかり決めていないことが
起点だと言えるでしょうね
● 目標が設定されてない
● ルールが決まってない
● 置き場所が決まってない
● 活動の計画が決まってない
そりゃしっかり決まってないと
毎日みんな忙しいわけですから
進むはずはないですよね
そして
● 人手不足で活動ができない
ことも活動時間をどう確保するかを
しっかり決めてないからだと
言うことができます
またその前提として
● 3s活動の知識がない
● モノの管理イメージがない
● 社員全員で共有できてない
つまり3s活動の目的や進め方を
多くのメンバーが知らないことも
続かない要因だと指摘しています
そりゃなぜ進める必要があるのか?
どういった意味や目的があるのか?
やったらどんな効果を得るのか?
知らなかったら最初はいいけど
ずっと続くはずはないですよね
3s活動が続かない3理由とその対策
さてこの特性要因図分析からも
もうおわかりかと思いますが
まずは3s活動が続かない理由を
改めてまとめてみます
3s活動が続かない3つの理由
理由2:何も決めてないから
理由3:問題だと思っていないから
あはは、すみません
表現が簡単すぎて具体的でないので
もう少しかみ砕いていきますね
理由1:何も知らないから
3s活動が必要だと思っているヒトが
社内に数人しかいないので続かない
それが1つ目の理由です
わからないので協力度が弱い
知らないから必要性の認識もない
理解してないから普段の仕事が大事
ま、当たり前ですよね
ちゃんと全員で学習して共有して
どれだけ重要か
どれだけ役立つのか
やらないとどれだけ差が付くのか
知らないっていうのは本当に
怖いことだと思います
理由2:何も決めてないから
もし学習して重要性を理解してても
何も決めてないなら進みません
『今度、飲みに行きましょう!』と
場所も時間も決めてないのに
一緒に飲んでいたら心霊現象です
やはり具体的にルールや進め方
何を、どのように、いつ、誰がなど
しっかり決めてこそ活動は進みます
そりゃ一人でやることではなく
全員で取り組むチーム活動ですから
タイミングを合わせないと
総合力を発揮できないですよね
理由3:問題だと思っていないから
重要度を学習して進め方を決めても
心の底から問題だと思わないと
やはりヒトは渾身の力を込めようと
覚悟を決められませんよね
だからこの活動を通じて
自職場を良くすることは
自分達で進める仕事であり
『まだまだ理想=ゴールには遠く
問題は山積みなんだ!』と
その問題を解決するため
この活動を進める必要がるのだ!と
しっかり再認識いただくことが
とても大切になってくるわけです
おわかりですよね!
3s活動が続かない理由への対策
さて、これまで特性要因図分析で
3s活動が続かない理由について
明らかにしてきました
その理由から単純に
以下の対策をオススメしておきます
対策2:推進体制を構築する
対策3:改善実績を見える化する
もう少しだけ具体的に説明しますね
対策1:学習会を開催する
やはり3s活動の知識を得るため
学習会の開催からストートです
ここをすっ飛ばして
『みんなこれくら勉強するだろうと』
たかをくくらないでください
やはり人材育成には時間と経費を
かけていただくことを勧めます
そこに投資をせずにいる会社ほど
『うちにはいい人材がいない』と
数年後の幹部が嘆いています
オススメはその道の専門家による
研修形式の学習会です
お近くの商工会や商工会議所へ
相談するとそんなに金額は
かからないと思います
どうしてもダメでしたら
社内でがっつり勉強会を企画して
相互学習を進めてください
まずは3s活動について知る
これが重要です
対策2:推進体制を構築する
そして決め事をするための
推進体制を編成してください
これがないと最初は決められても
実行していくと現れてくる問題に
随時対処することができません
やはり活動は進化させるべきで
開始して終わり、であれば活動も
すぐ終わってしまいます
続かない組織にはやっぱり
続かい構造になっているものです
ぜひ全社的に責任をもって進める
そんな組織体制をお願いします
対策3:改善実績を見える化する
あとはやはりやった分だけ
評価する仕組みが必要になります
『評価する』とはなにも給料に
繁栄することだけを指すわけでは
まったくありません
まずは『良いことをした』と
全員で実績を認めることが大切です
うちの会社は職場は
3s活動を進めることが必要で
それを進めたことをしっかり認める
つまり良いことなのだ!との認識を
全社員で共有することが大切です
その『良いこと』を誰より
積み上げた実績を上げるヒトは
将来給料を上げるにふさわしいヒト
になりますよね!
続かなくなる理由まとめ
さて、いかがだったでしょうか?
3s活動が続かなくなるのはやはり
続かないだけの構造的な要因があり
その要因に対処をしないために
活動が止まってしまうわけです
つまり本気で進めるつもりがない
だから続かないと言っても
間違いではないでしょうか?
ぜひ足元を見直してみて
全従業員の課題として取り上げて
取り組みを進化させて
いただければ幸いです
それでは今日はここまでです
今後とも宜しくお付き合い下さい☆
長文乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪
すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために