BOM(部品表)の意味とは?BOMの整備で原価管理を進める

BOM(部品表)の意味とは?BOMの整備で原価管理を進める

BOM(部品表)って言葉を
お聞きしたことがあるでしょうか?

組立系の生産管理ではとても重要なBOM
このBOMっていったいどういうもの?
それを使えばどんなメリットがあるの?

今回はその内容について
お伝えしてまいります

 

BOM(部品表)の意味とは?

BOMとはBills of materialsの略で
もうその名のとおり部品表のことです

ある製品を生産するために必要な
原材料が全てその表で表してあります

つまり部品の一覧ですね

 

その部品はもちろん、購入部品もあれば
原材料や自社の仕掛品も含まれます

そのほとんどは階層構造を持っていて
どういう流れで製品が出来上がるのか?も
ある程度把握が可能な表場合もあります

 

そしてこのBOM(部品表)はまず
製品の設計段階で作られます

そりゃそうですよね

どんな部材で構成されるかを表現しないと
製品設計とは言えませんものね

そして量産に入っていくところで
製造工程用のBOM(部品表)をつくります

さらに購買部門が発注できるように
購買BOM(部品表)も存在します

ま、一般的には製造工程用と購買用は
併用されたデザインが多いです

 

BOM(部品表)を構成する要素

企業によってカタチは様々ですが
一般的には次のような構成が多いです

【BOM(部品表)の構成要素】
◯ 品名
◯ 型式
◯ メーカー名
◯ 数量(使用数量・購入単位数量)
◯ 仕様・材質 など

もう少し詳細に解説しましょう

 

品名

一般名称で表わされることが多い項目です
例)ボルトやナット、抵抗など

何が必要かすぐ認識できる品名です

 

型式

品名だけではわからないので
具体的な型式を記載します

メーカーなどで提示されている
これで部材を特定できるコードです

 

数量(使用数量・購入単位数量)

数量は表示には2つあって
1製品(工程)あたりに使用する数量を
表す『使用数量』と
ある取引先からの購入単位を表す
『購入単位数量』とがあります

購買BOM以外は前者のみのことが多いです

 

仕様・材質 など

購入仕様書の番号やJIS規格番号などが
提示されていたり、部材を構成する材質を
記載したりします

 

中小企業におけるBOM(部品表)の実態

中小企業におけるBOM(部品表)の運用は
正直ずさんなことが多いのが事実です

 

例えば、下請受注した取引先より
ある製品の仕様書が送られてきます

多くはエクセルかFAX、ないし紙面です

これらを独自に管理できるよう
データーベースないしエクセルに
書き起こしていくことが実際のカタチ

つまり。。。

正直時間がかかるうえに面倒くさい

 

そのためそのメンテナンスが十分に
行われていない企業がほとんどなのです

 

例えば、ある製品の部品が変更されます

もちろん先方からの購入仕様書は
変更になってはいるのですが。。。
いったいどこが変更になったのか、と
親切に表記してくれている企業は少ない

そうなると、どこが変わったのか見つけて
そのうえで取引先の担当者に連絡をして
確認を取っていく作業が必要となります

で、変更点が明確になってはじめて
製造担当に連絡を入れるなど伝言ゲーム

結果、大元のデーターベースが
修正されていない、なんてことが
日常的に起こっていった結果
なにが正解がわからずまた確認の手間が
増えていくなど堂々巡りな状況

 

やはりしっかりメンテナンスされるよう
誰がどこで修正するかのルールを決めて
仕組み化を進める必要があります

 

BOM(部品表)活用のメリット

この部品構成内容が部門間で共有されると
まず生産や発注など間違いが減少します

そのうえで購入単価と工数を加味すれば
リアルタイムで原価管理ができる体制が
整備されることになります

 

購入単価×使用数量で使用額が
工数把握で人件費や減価償却費や光熱費が
明らかになれば、生産品の収益予測精度が
格段に向上することになるわけです

そうすればもちろん改善を進めれば
その結果がリアルタイムに把握できるため
改善側のモチベーション向上に繋がります

 

逆に言えばここを手を抜くと
収益状態が何もわからない状態で
蓋を開けたら赤字になってました?という
アンコントローラブルな組織になります

この不安定な事業環境下で
まるで目を閉じたまま歩くようで
怖くて仕方ないハズですよね

 

BOMの整備で原価管理を進めるまとめ

BOM(部品表)の整備に時間をかける
中小企業では優先順位が低いように
感じられるかもしれませんが
ちゃんとすれば効果絶大です

ぜひこの重要機能を軽視しないよう
取り組んでいただければと思います

 

 

それでは今日はここまで
今後とも宜しくお付き合いください☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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