QC7つ道具の使い方⑩散布図の見方でわかる相関度合い

QC7つ道具の使い方⑩散布図の見方でわかる相関度合い

QC7つ道具の使い方シリーズの10回目
前回、散布図の作り方をお話しました

【参考記事】散布図の作り方(エクセル含む)

しかしその散布図の持つ
素晴らしい機能については
少ししか触れていませんでした

そのためこの散布図を
どのように見ていくと
どのようなことが分かるのか
見方について詳しく説明します

読み終えるまでの3分程度
お時間をお預かりします

 

目次

散布図の見方(相関度合い)

相関図は2つのデータ間の関係を
調べる目的で作図しました

そのため見るべきなのはその2つの
データにどのような関係があるか?
ということに限られます

【相関図の6つパターン】
パターン1:ふんわりと右肩あがり
パターン2:ふんわりと右肩さがり
パターン3:直線的に右肩あがり
パターン4:直線的に右肩さがり
パターン5:カタチが分散傾向
パターン6:カタチが曲線の場合

ではパターン別にわかることを
順番に説明していきましょう

 

パターン1:ふんわりと右肩あがり

QC7つ道具の使い方⑩散布図の見方でわかる相関度合い

 

上図のように一方の変数の値が
大きくなるに従ってもう一方の変数も
大きくなっていく傾向が見える時は
この2つは『正の相関がある』と言い
2つのデータに関係性があることを
意味します

 

パターン2:ふんわりと右肩さがり

QC7つ道具の使い方⑩散布図の見方でわかる相関度合い

 

一方で反対に一方の変数の値が
大きくなるに従ってもう一方の変数が
小さくなっていく傾向が見る時は
この2つは『負の相関がある』
言います

もちろん2つのデータの間には
関係性がある証明になり
しかもパターン1とは正反対の
反比例な関係です

 

パターン3:直線的に右肩あがり

QC7つ道具の使い方⑩散布図の見方でわかる相関度合い

 

一方、こちらはパターン1にそっくり
ではありますがより直線的な集合体に
なっています

こういった直線的に点が密集すれば
より強い相関関係があることを意味し
『強い正の相関がある』と表現します

 

パターン4:直線的に右肩さがり

QC7つ道具の使い方⑩散布図の見方でわかる相関度合い

 

パターン3と同様にパターン2に比べ
より直線的な傾向が強いカタチです

もちろんこの場合もパターン2より
より強い相関関係があることを意味し
『強い負の相関がある』と言います

 

パターン5:カタチが分散傾向

QC7つ道具の使い方⑩散布図の見方でわかる相関度合い

 

上図のように一方の変数の値が
大きくなっても、もう一方の変数が
直線的な傾向が見られない場合は
この2つは『相関がない』あるいは
『無相関』と表現します

もちろん2つのデータには
関係性がありません

パターン6:カタチが曲線の場合

QC7つ道具の使い方⑩散布図の見方でわかる相関度合い

 

このように点が曲線になった場合
これも相関がある場合があります

この場合その2つのデータの関係を
詳しく調べて関係を突き止める必要が
あります

 

その他の散布図の見方(番外編)

これまで説明したきたパターンとは
違う見方をする必要があることも
あります

それは以下の3つのパターンです

【その他の散布図の見方(番外編)】
見方1:外れ値があった散布図
見方2:一見相関なしの散布図
見方3:偽相関が疑われる散布図

ここは重要ですので
もう少し詳しく解説します

 

見方1:外れ値があった散布図

QC7つ道具の使い方⑩散布図の見方でわかる相関度合い

 

上図のように相関が見える集合から
飛び出したデータが現れることが
あります

そのようなデータを外れ値あるいは
異常値と呼びます

この外れ値はその原因を突き止めて
再発防止がとれれば散布図には
現れなくなります

しかし対策が十分でなければ
また現れるというアラームとしても
活用可能です

 

見方2:一見相関なしの散布図

QC7つ道具の使い方⑩散布図の見方でわかる相関度合い

 

全体で見れば相関なしの見方をする
ような散布図でも、2種類の散布図に
区分け(層別)してみると
相関関係が表れます

2つのデータの関係をよく
考えてみて、想定と違う場合は
何度でも作図しなおして検証する
ことでカバーします

 

見方3:偽相関が疑われる散布図

これも見方2の逆のパターンで
相関関係ありそうなのに
区分けしてみるとなかった
これを『偽相関』と言います

見方2を含めてこれを見極めるには
散布図の機能を万能だと過信せず
実際のその2つのデータの関係性の
真意を想像しながら追い求める姿勢が
求められるということですね

 

QC7つ道具の使い方⑩散布図の見方まとめ

さて、ヒストグラムもそうですが
見方によって色んなことがわかります

これら道具を活用してあなたは
どのような課題を解決したいですか?

現実の職場と照らし合わせながら
情報を獲得し、すぐに使ってみて
役に立てて頂ければと望みます

 

 

それでは今日はここまでです
今後ともよろしくお付き合いくださいませ☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

目次