QC活動事例1:ある製造業の取り組みを語る

QC活動事例1:ある製造業の取り組みを語る

今回はQC活動の事例を紹介します

QC活動の進め方をお伝えしている
この『QC活動の進め方入門』では
QCストーリーやQC7つ道具をはじめ
品質管理面について解説してきました

そこで実際にそんなQC活動を進めた
事例を紹介することでさらなる理解を
深めていただければと思います

 

目次

A社のQC活動事例

A社は自動車のエンジンパーツを
製造している金属加工屋さん

従業員は45名程度

これまでQC7つ道具の学習を
してきた程度で実際の活動は
していませんでした

そのため、今回活動を開始したいと
相談があったのがA社とのご縁でした

やはり第三者が入ると
スタートしやすくなるものです

 

まずはQC活動の勉強からスタート

最初はやはりQC活動とはなにか?
どんな活動でどうやって進めるのか?

社内研修として座学を学習します

まずはQCストーリーという
問題解決の『型』を学習し
QC7つ道具も実際に使ってもらいます

月1回の研修で学習しながら
宿題を出すことで実際の現場で
応用してもらうわけです

そうやって活動を進めていきます

 

改善チームを編成

A社では土曜日に15名が研修に参加

5名1チームとなって
3つの改善チームが編成されました

チーム毎にQCストーリーに沿って
改善活動を進めていただきます

ま、研修という名の作戦会議ですね

 

テーマの選定

3チームにわかれてテーマを
検討していきます

日頃、困っている問題を
チームメンバーでどんどん出します

リーダーは付箋やホワイトボードに
皆さまの意見をどんどん書き出して
他にはないですか?と話やすいよう
合いの手をいれていきます

ある程度のラインナップが揃ったら
改善効果や改善スピード、難易度の
項目で◯、△、☓と評価して
得点の高さでテーマを絞ります

3チームともそれぞれ違うテーマを
発表して初回は終わりました

 

現状の把握と目標の設定

テーマが決まったので
それぞれのチームで現状把握を
すすめてきてもらいます

そのためのツールとして
QC7つ道具を積極的に活用して
いただきます

もちろんどんどん使っていって
慣れていただく必要があるためです

あるチームのテーマが不良率の低減

集中して取り組むべきモデル製品を
パレート図を使って絞っていきます

そしてその製品ではどんな
不良がどの程度発生しているのか?
調査してこれもパレート図で示します

そうやって対策する不良を
絞り込んでいくわけです

そうして現状把握ができたら
それをどの程度改善するのか
その目標を検討して設定します

これは非常に大切な作業です

なぜなら
ちゃんとゴールを決めておかないと
それ相応の対応ができないですよね

 

要因の解析

テーマが決まって目標が決まったら
さていよいよ要因の解析を進めます

特性要因図を活用して
その問題がなぜ起こっているのか?
なぜ?なぜ?なぜ?を繰り返して
要因を探っていくわけです

ここでブレインストーミングの
考え方を応用すると効率的です

要因を広げるだけ広げたら
もっとも関係が強い要因を検討して
今回対策すべき要因を決めます

 

対策の検討と実施

そうして対策すべき要因を決めたら
その対策を検討していきます

どうすればその要因を消せるのか?
対策を検討していきます

ここは仮説-検証の世界
試行錯誤の繰り返しが必要です

データをどんどん取得して
層別を繰り返しながら分析してみる

対策しても改善しないなら
どんどん別の対策を試してみる

3チームのうち2チームが
有効な改善策を見つけましたが
1チームは見つけられませんでした

でもいいんです
後にしっかりと振り返ることで
得られるものも多いです

 

標準化と管理の定着

効果がでた2チームは標準化として
作業手順書を作成すると同時に
管理図を活用してモニタリング体制を
整えました

そして最後は活動報告を発表して
次の活動へと移ります

この活動報告をまとめるプロセスで
自身の考えや行動を振り返ることが
メンバーの成長につながります

ぜひ、リーダーがひとりでまとめず
メンバーで協力して話し合いながら
まとめてください

 

QC活動事例1:ある製造業の取り組みを語るまとめ

改善の中身の説明ができないため
少し抽象的だったかもしれません

しかし改善を進めていった流れは
おわかりいただいたかと思います

1度やってしまえば
次からは独自で改善を進めていけます

ぜひ御社も挑戦してくださいませ

 

 

それでは今日はここまでです
今後とも宜しくお付き合いください☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

目次