動作経済の4原則を意識して動作経済を追求する方法

動作経済の4原則を意識して動作経済を追求する方法

動作経済の4原則は
皆さまはご存知でしょうか?

前回はECRS:改善の4原則を
ご紹介しましたが改善案を着想する
切り口は結構いろいろありますが
この2つは揃って基本中の基本です

とっても汎用性が高く使い勝手もいい

その2強の原則のうちのもう一つを
今回は紹介していきたいと思います

 

目次

動作経済の4原則とは何か?

動作経済の4原則とは7つのムダの中の
『動作のムダ』を改善案着想のために
よく使われる4つのフレームなんです

【動作経済の4原則】
◯ 両手を同時に使う
◯ 動作の数を減らす
◯ 距離を短くする
◯ 動作を楽にする

これはいったいどんな意味をもつのか
おおよそは想像がつくとは思いますが
もう少し詳しく解説しましょう

 

両手を同時に使う

1つ目の原則はヒトの本能に沿った
動きを考えるものです

さて上の図を少しみてこの画面の前で
皆さまに少し試して欲しいのです

 

まず左手の人差し指で四角形を
空中に描いてみてください

①→②→③→④ ①→②→③→④

できるだけ指揮棒を振るように
リズミカルにお願いします

そのうえで、左手の人差し指で
このリズムに合わせながら
今後は三角形を空中に描きます

①→②→③ ①→②→③

どうですか?すんなり出来ますか?
もしかするとジャグリング経験者や
ドラマーだといけるかもしれませんが
普通は訓練してないと難しいですよね

 

これをどちらも四角形や三角形など
同じカタチだととっても簡単です

しかも左右対称だとどうでしょう?

この原理を取り入れるのが

つまり動作経済を追求するなら
同時にはじめて同時に終わる
そしてさらに加えて
両手動作は対象かつ反対方向

そんな動作がヒトの本能として
合理的な動きができるようになる

そういった原則がひとつめです

 

動作の数を減らす

動作そのものの数

具体的に言うなら
手を伸ばすとか部品を掴むとか
そういった具体的な動作の数そのもの

それに着目して減らせば合理化が進む
2つ目はそんな原則です

例えば、不要な動作をやめたり
1つの動作で2つ分の仕事をする工夫
あるいは足を使って手の動作をやめる

フットスイッチの活用もアイデアの
ひとつですよね

こうやってあらゆる工夫で
動作のムダを削減していくことが
生き残るために必要なことです

 

距離を短くする

もちろんモノはできるだけ
スっと取れる範囲に配置します

歩かなくとも届く範囲です

一方で動作する距離の長さって
以下のような法則があります

歩行>胴>腕>肘>手首>指

つまりまず基本として
もっとも距離が長いのが歩くことです

だからこそまず
職場内で歩くヒトを見つけて
歩かなくてもよくするためには
どんな工夫が必要なんだろう?って
考えていく必要があるわけです

次は胴がきますが
これは荷物やモノを取るのに
腰を落としてかがんだりします

これは他の部位に比べて距離が長い
それと同時ににカラダに負担が
かかりますよね

なので、かがまなくてよいように
できないかなって検討していきます

 

動作を楽にする

最後の原則は動作を楽にするという
とてもシンプルな視点です

可能な限り慣性や重力を利用する
そんな方向性が重要です

たとえばジグザクな動きより
まっすぐな動きがシンプルですし
モノを持ち上げるより落とす方向が
やっぱりラクですよね

そういったような考え方で
検討していきたいのです

できるだけ傾斜などを活用して
製品を置くとすーっと降りていったり
いろいろ工夫していきたいですね

 

動作経済の4原則の使い方~改善の進め方~

動作経済の原則は知ったとしても
使う機会がないとよくお聴きします

そういった機会は待っていても
やってくることはありませんよね

だからこそそういった機会は
積極的につかっていただきたいですね

そのためまずは改善メンバーを決めて
上長の承認を取って公式組織として
以下のプロセスで進めてください

【動作経済の4原則の使うプロセス】
プロセス1:対象の作業を決める
プロセス2:作業を動作に分解する
プロセス3:原則を使って動作を見る
プロセス4:改善案を考えて実行する

おおよそ想像はつくとは思いますが
もう少し詳しく説明してみましょう

プロセス1:対象の作業を決める

まず改善対象の作業を決めてください

一番多くムダのありそうな作業
もっとも時間がかかっている作業
主要製品1位のカナメ作業など

改善効果の大きそうな作業を
まず決めることからはじめます

方針を決めてデータを集めて
改善メンバーで話し合って
決めてください

 

プロセス2:作業を動作に分解する

対象の作業が決まったらそれを
動作に分解していきます

どんな順番でどんな動作をしているか
実際にその現場に行って確認しながら
詳細に分解していきます

そして可能ならスマホでビデオ撮影し
その動作の時間を計測していきます

小さすぎる動作は計測不可能ですから
大まかで大丈夫です

 

プロセス3:原則を使って動作を見る

その動作を動作継続の4原則を使い
ひとつひとつみていきます

◯ 両手を同時に使えないか
◯ 動作の数を減らせないか
◯ 距離を短くできないか
◯ 動作を楽にできないか

その時にはブレーンストーミングで
意見を出し合うと効果的です

 

プロセス4:改善案を考えて実行する

でたアイデアを改善案としてまとめて
優先順位をつけて実行してみます

そして改善効果が高い改善を標準化し
さらに機会を作って何度も改善を
繰り返していきます

 

動作経済の4原則を意識して動作経済を追求する方法まとめ

もちろんこの動作経済の4原則は
QC活動の改善案の着想にもそのまま
活用することがでいます

作業時間短縮がテーマなら
この4原則は結構使えそうですよね

こういった視点は使ってみてはじめて
知っている意味を持ちます

ぜひ積極的にご活用ください

 

 

それでは今日はここまでです
今後とも宜しくお付き合いください☆

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

すべては御社の発展のために
すべてはあなたの笑顔のために

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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