抜取検査でサンプル数を決めるサンプリングの考え方
抜取検査でサンプル数を決めるサンプリングの考え方

抜取検査数量と検査水準の関係と
数量を決める時のポイントについて
以前、解説を行いました

 
でもそもそもサンプル数を決める
『サンプリング』の知識については
あまり一般的に触れられてません

そこで今回はサンプリングとは何か
サンプリングの種類や単位あるいは
進め方について解説することにより
より抜取検査の理解を深めたく
JIS的な考え方をお話していきます

今回も読み終えるまでのお時間
しばらくお付き合いくださいませ

 

サンプリングとは By JIS

まずサンプリングとは何か?
これをはっきりさせていきましょう

 

サンプリング(読み方)さんぷりんぐ


母集団からサンプルを抜き取ること


出典 JIS Z 8101-2 より

 

いや、拍子抜けしてしまうくらい
むちゃくちゃそのままですよね

 

サンプリングにおける母集団とは?

ちなみに、この母集団とは

考察の対象となる特性をもつすべてのものの集団

を指すそうです

つまり逆説的に表現するなら

サンプルを測定したデータから
母集団についての情報をつかむため
サンプリングを行うということ

そのためサンプリングを行うには
まず母集団とはどれのことか?
そこから何を知りたいのか?

を最初に定義して一致させておく
重要性がとても高いわけです

 

母集団の種類について

この母集団というのは
無限に存在すると考えられる
『無限母集団』
数に限りがあると考えられる
『有限母集団』が存在しています

一般的には工程状態を推定する場合
無限個の製品をつくるものと考えて
『無限母集団』を想定します

しかし抜取検査でのロット推定には
有限個の製品集団を対象とするため
ロットは『有限母集団』となります

 

サンプリング法の種類

このサンプリング法を分類すると
『ランダムサンプリング』
『有意サンプリング』
大きく2つにわけることができます

でも後者は知見を持つ者が意図的に
選ぶのには問題が少ないものの
一般的には主観が大きくなりやすく
工程状態を評価するには適さない

そのためランダムサンプリングを
採用する職場が大多数となります

 
ま、そりゃそうですよね

 
そしてこのランダムサンプリングは
以下のように4つの種類があります

 

サンプリングの種類
単純サンプリング
2段サンプリング
層別サンプリング
集落サンプリング

 
これはそれぞれどんなものか
簡単に説明していきましょう

 

単純サンプリング

単純サンプリングとは
母集団を部分あるいは層にわけずに
母集団から直接単単位・単位量等が
いずれも同確率でサンプルに入るよう
サンプリングする方法です

これがもっともシンプルな
方法と言えそうです

 

2段サンプリング

次の2段サンプリングとは
母集団全体をいくつかの部分に分け
まず母集団からいくつかの部分を
サンプリングします

そしてサンプリングした部分から
さらにいくつかの単位体・単位量を
サンプリングする2段で実施します

 
たとえば100本入りの200箱の
鉛筆をサンプリングするとして
この2段サンプリングでは

①200箱から10箱サンプリング
②10箱から5本ずつランダムにサンプリング

の2ステップでサンプリングします

 

層別サンプリング

層別サンプリングでは
まず母集団をいくつかの層に分け
その全ての層からランダムに選ぶ

たとえばみかん、ナシ、イチゴが
各100個/計300個あった時

①みかんの層、ナシの層、イチゴの層にそれぞれ分類
②これからの層からそれぞれ5個ずつランダムに

の2ステップでサンプリングします

 

集落サンプリング

最後に集落サンプリングでは
母集団をいくつかの集落に分けて
それらの集落の内いくつかの集落を
ランダムにサンプリングします

たとえばみかん、ナシ、イチゴが
各100個/計300個あった時

①みかん10個、ナシ10個、イチゴ10個を1つの集落とする
②この集落の中からランダムに2つの集落をサンプリング
③さらにその中に含まれるみかん、ナシ、イチゴをすべてサンプルとする

の3ステップでサンプリングします

 

サンプリング単位

JIS Z 8101-2 ではサンプル単位を
以下のように定義しています
 

サンプル単位(読み方)さんぷるたんい


(1)母集団を構成する単位
(2)1つの場所から1度に取られるサンプルを構成するもので、製品、材料、サービスのひとまとまり


出典 JIS Z 8101-2 より

 

この単位を決定する場合には
母集団がどのような単位なのか?
そこから何を知りたいのか?
 を
明らかにしておく必要があります

 
また、サンプリングの対象の品物が
個数で数えられるものか、あるいは
個数では数えられない集団であるか
にも注意が必要だと思います

そして個数で数えられる品物の1つ
これを『単位体』と呼び
数えられない品物の一定量を単位量
これを『単位量』と呼びます

 

サンプリングの進め方

ランダムサンプリングの進め方は
次なような手順が一般的です

実際にはこれらを自職場に合うよう
アレンジを加えることを前提に
参考にしてみてください

 

サンプリングの進め方
[STEP1]目的に応じ目標制度を決定
[STEP2]サンプリングの種類を選定
[STEP3]必要な母集団の分散を推定
[STEP4]サンプルの大きさを決める
[STEP5]ランダムにサンプリング
[STEP6]サンプル測定しデータ取得
[STEP7]実現精度と目標精度を比較

 
それではこれら手順について
もう少し解説を重ねていきましょう

 

[STEP1]目的に応じ目標制度を決定

まず最初に何を知りたいのか?
サンプリングの目的を明確にします

たとえば、昨日製造された商品の
平均寸法を知りたい、あるいは
大阪在住の5歳男子の平均身長など
具体的に言葉にして定義します

 
加えてどの程度の精度で知りたいか
目標制度を決めてください

その時にはその妥当性についても
確認を進めることが重要です

たとえば±1cmの精度で知りたい
あるいは標準偏差1cmの精度など
こちらも具体的に決めてください

なぜならこれが決まらないと
どれくらいのサンプルが必要なのか
判断することができないからです

 

[STEP2]サンプリングの種類を選定

前述したサンプリング種類の4つの
いずれを採用するのかを決めます

精度を優先することを考えれば
できるだけ層別サンプリングを
選んでいただきたいと考えますが
目的によって変わる場合もあります

 

[STEP3]必要な母集団の分散を推定

採用するサンプリング種類によって
必要とされる分散が変わってきます

例えば2段サンプリングの鉛筆例で
最初に選んだ10箱のばらつきと
次に選んだ5本のばらつきの大きさを
推定するというわけです

 
どんなサンプリングを採用したら
どんな分散を推定できるのか?は
別途、サンプリング種類別の
『分散の期待値』を確認する方法が
存在しています

これについてはより詳しい説明が
必要となりますので次の機会と
させてください

 

[STEP4]サンプルの大きさを決める

そしてその『分散の期待値』
公式を応用計算することにより
サンプルの大きさを決定します

 

[STEP5]ランダムにサンプリング

決められた大きさのサンプルを
乱数表、あるいは乱数サイなどで
サンプリングを実施します

 

[STEP6]サンプル測定しデータ取得

たとえば、サンプルの寸法などを
測定することによって
そのデータを獲得します

 

[STEP7]実現精度と目標精度を比較

そして実現した精度が目標に対して
未達成な状況であればサンプルを
追加するなどの対策を検討します

 

まとめ

抜取検査の目的はサンプルを検査し
その母集団を評価することにある

であるならば
○母集団が何か明らかになっている
○サンプルが母集団を代表している
○サンプルの抜取方法は適正である

の3つを満足する必要があり

これらをしっかり守るためには
サンプリングの基本的考え方を
理解する必要があるというわけです

そのためこの説明で理解できない時は
以下の書籍を参考にしてください

参考図書:リンク https://seizo-bu.com/t8m00324
※クリックすると楽天市場に飛びます

 

 

それでは今日はここまでです

今後とも宜しくお付き合い下さい☆

長文乱文を最後まで読んでくださり

いつもありがとうございます♪

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